ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

SHINee @2016 FNS歌謡祭 第2夜

その情報はいつの間にかツイッターのタイムラインに現れていた。

「『SHINee』が『FNS歌謡祭』に出るんだって!」


…ま、まじで!?


気がつけばあっという間にその話題であふれ、日に日にその勢いは増していきました。
界隈は披露曲が近々にリリースされる日本オリジナル曲のバラードなのではないかとヒヤヒヤしていました(笑)




そこに超吉報が。


出演数日前に知らされた披露曲は、いまやSHINee』のパフォーマンスの凄さを、
最大限に表現することができる"超絶曲"へと成長を遂げた『Everybody』
だと…!




冷え切った日韓関係以降、韓国のアイドルが日本のゴールデンタイムの音楽番組(しかも年末の特番)に出演するということが、いったいどういうことなのか。
それはきっと、K-POPファンがいちばん身に沁みていると思う。


そして、SHINeeは本当に、FNS歌謡祭に出演を果たしたのでした。
偶然にもオニュの誕生日でした。



20時台にお馴染みのクリスマスソングを1分にも満たない短さで披露。
いきなり現れてあっという間に姿を消すものだから、幻を見たかのような感覚だった(笑)
とにかく覚えているのは「なんかキラキラしてた!」、「オニュの声!」っていう(笑)




そして22時台に、日本のK-POPファンが待ち望んでいた『Everybody』を披露したのでした。




みなさま、ももクロの前にエビエビ歌っていて、
ハンパないキレキレのダンスを披露していたのが、
その名もSHINee、「シャイニー」です!!!!!!!!!




凄かった…明らかに今日この日・この瞬間に合わせてきた完璧なコンディションだった。


SHINeeの初単独東京ドーム公演に参加したときのことを思い出しました。

華麗なキレキレダンスはもちろんのこと、録音かと疑うほどの生歌歌唱力にはそりゃあもう圧倒されました。

もうみんな細くて細くて折れちゃうんじゃないかと思ったよ(涙)

そんなSHINeeの生パフォーマンスを、自宅のテレビで見ることができた嬉しさったら。
日常に、非日常が飛び込んできた衝撃といったら。





テレビに映ったこの光景は、いまも目にこびりついている。




なおそんな"超絶曲"・エビバデは、
私が訪れた東京ドーム公演ではなんと一曲目に披露されたのです!


見てくれ。頼む。



フルサイズの該当パフォーマンスは一見の価値アリ。
このあと35曲披露するにも関わらずこのクオリティなんですよ、SHINeeは!




「インターネット」ばかりで見る彼らには、正直距離を置くようになっていたのですが、
"ボイメン事変"に続き、ここでもまた「テレビ」の凄さを思い知ることになったのでした。


テレビってすげえ。フジテレビにお歳暮贈らなきゃだわ。
ってゆーかもう年明けたね?あけましておめでとうございまーす!

第15回ハロプロ楽曲大賞'16

さて、今年もこの季節がやってまいりました!


第15回ハロプロ楽曲大賞'16
4回目の投票となります。



過去の(私の)投票はこちら。
第12回】【第13回】【第14回




ではいきまーす!
以下の文面は、いつものとおりすべてごく個人的なものですのでご了承ください。





■ 楽曲部門


1位 押忍!こぶし魂 / こぶしファクトリー

この曲をつくったのは私かな?、と錯覚するほど、私の好きな「音楽」が凝縮されています。
音楽の専門用語とかよくわからないけれど、「好きな音楽ってどういうの?」と聞かれたら、「コレ!」と言えるくらいどストライクな一曲。
あまりにどストライクすぎて、初めて聴いたときは冷や汗と鳥肌が止まらなかったです。
ちなみにミュージックビデオはぜんぜん好きじゃないです。(キッパリ)



2位 次々続々 / アンジュルム

"「イマ」の『アンジュルム』"が、どれほどのパワーを持っているのか知らしめる最強の一曲。
リリース時に記したとおり、グループの旬の最大値を感じさせたタイミングでの楽曲でもあったと思うので、
世間的にあまり話題にならなかったのが本当に悔やまれます。



3位 泡沫サタデーナイト! / モーニング娘。'16

公開時に綴ったとおり、「こんな『モーニング娘。』を待ってた!」というファンへの、
まるでプレゼントのような一曲。またそれをつくったのが「ファン」だという奇跡。



4位 何故 人は争うんだろう? / ℃-ute

ポジション的に壮大なメッセージ性のある楽曲が多い『℃-ute』。
こちらは楽曲自体は好みではないのですが、冒頭の鈴木愛理ちゃんの独唱が素晴らしく、
そんなシチュエーションを用意したという点で評価。
なので、せっかく参加した単独ライブでの披露がなくてかな~りガッカリ。
安易なMVコンセプトも残念すぎる。



5位 愛のため今日まで進化してきた人間 愛のためすべて退化してきた人間 / アンジュルム

はじめはちょっととっつきにくいのだけれど、ダンスブレイクを挟んだ後半の展開が圧巻。
そしてそれを己らのパワーに還元させることのできるアンジュルムのポテンシャルが凄い。
上國料萌衣ちゃんによる大サビが凄すぎる!かみこはモンスター!
前髪を切り揃えた相川茉穂ちゃんのビジュアル確変も見どころ。





■ MV部門


1位 桜ナイトフィーバー / こぶしファクトリー

び~~~~っくりするくらい低予算…!
それでもこんなに素晴らしいものがつくれるよ!、というお手本のような作品。
こんなにグループ・メンバーが魅力的に見えるだなんて!!!!!、と、
最高に多幸感あふれる魔法のような一本。



2位 泡沫サタデーナイト! / モーニング娘。'16

楽曲部門で触れた部分が、見事に表現されていて、
最近のハロプロMVのなかではズバ抜けて楽曲との親和性が高いと思います。



3位 セクシーキャットの演説 / モーニング娘。'16

猫コスプレとかドン引きなんですけど(笑)
いろいろ盛り込みすぎてバランスはよくないのだけれど、
最後のワンカット撮影に『泡沫』とは別の視点からの"「イマ」の娘。"の良さが垣間見えます。





■ 推しメン部門


室田瑞希 / アンジュルム


アンジュルムの入口は完全にりかこちゃんなのですが、
そのギラギラとした存在感とガツガツしたパフォーマンスに気がつけばハマっていました。






【個人的な2016年のハロプロ雑感】
※楽曲大賞とはまったく関係ありません。




・『こぶしファクトリー』というブランド。
デビューイヤーである去年から一貫してブレることのない「こぶしブランド」は、
今年はさらに存在感を増していて、凄かったです!
あの曲も、この曲も、こぶしがやればぜんぶこぶしのカラーになる恐ろしいブランド力…!


こんな激シブの曲も、

ネタなのかマジなのかまったくわからないのがこぶしブランド!




・『Juice=Juice』がヤバイ。(悪い意味で)
グループのコンセプトやビジョンがまったく定まってなくてまじでやばいと思います。
他のグループは楽曲が微妙でもちゃんとグループ自体がディレクションされてる感じがある。
または、なんとかあがいて模索してるような印象。
J=Jはそれが皆無のように感じてしまって。
来年は、「これぞ『Juice=Juice』!」、な楽曲と(私が←)出会えるといいな~。




・ミュージックビデオ問題。
ハロプロクオリティ」と揶揄されるハロプロのミュージックビデオだけれど、
まだハロプロのことが好きになっている最中のいま、いろいろと思うところが出てきました。
℃-ute』なんかのMVは凝っているものが多いのだけれど、
イマイチ楽曲とのバランスが気持ちよくなくて、なんか見る気が失せてしまうんですよね~。
そうすると必然的に楽曲自体に触れる機会も減るわけで。


例えばアンジュルムの『上手く言えない』。

MVのリップシーンの圧が強すぎて見てて疲れるしなんとなく引いちゃったのだけれど、
音だけで聴いたらめっちゃよかったよ!!!???
卓偉ロックとアンジュルムのタッグは最強で最高だ!!!!!、と再確認したのでした。


アップフロントさん、MV制作が活発なのはいいことだと思いますが、
そろそろビジュアルディレクションの方針の見直しをしてもいいのでは。




嗣永桃子、引退発表。
私はももちが『Berryz工房』の活動を終えて『カントリー・ガールズ』になったとき、
それはももち自身が「アイドルがやりたい」という理由だけだと思ってた。もちろんそれも大いにあるのだろうけれど。
でも、それが、「育てたい」と、アイドルを終えた将来に対するビジョンまでしっかりと持ったものだとは思わなかった。
立派だよ、ももち。すごい。そうして彼女は何度も夢を叶える。




2017年も、『Hello! Project』様に各方面で楽しませてもらえることを願っております!

この世界の片隅に

原作未読、アニメーション映画版を観ました。


一見萌え系のチラシビジュアルが苦手で、評判に背中を押されるかたちで鑑賞に至りました。
けれど、観る前と観た後ではチラシの見え方がまったく変わる鮮烈な作品でした。


このクオリティをして、公開当初、全国たった63館での上映だったという事実にも驚き。
それが主にSNSや口コミで評判がひろがり、とうとう私の近場なんぞのシネコンの一番おおきなスクリーンで、堂々公開される作品にまでになったのでした。
映画化がクラウドファンディングによる資金あつめからはじまった、という逸話もその話題性を加速させます。




「戦争」、「アニメ」、というだけで、私も含めて敬遠してしまう層も多いと思う。
だけど、よくあるそういった類のものではなかった。


描かれていたのは、ある時代をただ生きた、"主人公・すずの生活や日常"だった。


劇中ではリアルにこの世の中を生きる我々と同じようにスピードをまとった日々がどんどん過ぎていく。
あれよあれよという感じの、そりゃあもうすごい展開の速さで。
そのあいだにいろいろ起こるのだけれど、それは描かれていた当時のひとにとっては、きっと特別なことではなくて。
けれど登場人物たちにとっては激動のはずのそれをあえて淡々と静かに描くことで、
強く訴えかけてくるパワーがあった。


ふだんはのんびりぽけぽけしている主人公すずさんを能年玲奈こと「のん」が好演。
序盤は"のんがすぎる"と思ってしまったけれど、その声は物語が進むにつれぐんぐん「すずさん」になっていって、そんなすずさんに引き込まれた。




終始きめ細かいながらも暖かなタッチで描かれていたアニメーション。
そんななかで叫びだすかのように主人公の内側がさらけ出される演出がとてもよかった。
ときおり登場するファンタジックな表現や、
すずさんが絵を描くのが得意とのことで、それを効果的につかった表現もアクセントになっていました。
また、そんなほのぼのタッチと相反するかのような容赦のない爆撃の様子なども目が醒めるようなソリッドさで見事だった。


いつの間にか姿を変えたすずさんの右腕も衝撃的だった。ショックだった。
表面的には画に馴染んでいくそれは、ときにすずさんの心の痛みをえぐり出す象徴となっており、たまらなくつらかった。
きっと私の人生や生活、あの人の人生もかのひとの生活もそういうものなのだ。はたから見たらわからないだけで。
本作ではそんなぼんやりしがちなものをまっすぐ具現化することによって、
私自身が何気なく過ぎていく自分の人生や生活に目を向けることとなった。
そのへんも、ただの戦争もの、ただのアニメではない凄さ。




戦時中を舞台にしながらつねにこちらが穏やかな気持ちで観ることができたというのも凄い。
なんつったってわかりやすいゴリ推しのメッセージ性やお涙ちょうだいは皆無。
牧歌的な笑顔もふんだんにあしらわれ、それが余計にこちらの生活に歩み寄ってくる。
作品のなかの笑顔は他人事ではなくて、我々の日常にもある笑顔と通じるものがあってより一層こちらも素直に笑顔になれた。
ラブストーリーとしても素直にどきどきしたなぁ。




優しくて美しい、けれど押し付けがましくないアニメーションには、冒頭から涙腺を刺激されまくった。
日本人のアニメーションにおける仕事を誇りに思いました。


作品の感想としては「おもしろかった」といったら誤解を受けそうだけど、
でも、ちゃんと作品として、エンターテイメントとして、「おもしろかった」。
コトリンゴさんの楽曲もふくめ、音楽も素晴らしかった。
音響の臨場感も、この映画を映画館で観てほしいと思う理由のひとつ。


"邦画大豊作"と言われている今年。
日本語を自分の頭で理解できること、日本人がつくった日本の、日本人の主人公の物語を、
こうしてしっかりと感じ取れることが素直に嬉しいと思います。

EXO PLANET #3 – The EXO’rDIUM in JAPAN IN 東京ドーム

"モンスター・グループ"は、私のなかでは"モンスター・コンテンツ"になっていたのでした。


私のなかでの"「K-POPだから」のわく"にとらわれることなく、
「EXOだから」という理由でまるで定点観測をしているかのように見守っている『EXO』。
そんな彼らの二回目の東京ドーム単独公演に参加して参りました!



今回はレイちゃんもしっかり一緒に来日!

ようやくイメージビジュアルのメンバーが揃ったEXO(涙)




めっちゃくちゃ楽しかった!!!!!




私は、まだEXOを愛せる!!!!!!!!!




それをしっかりと実感しました。


いつもはライブは同じ内容なら一回でいいや派なんですけど、
(というか、一回で満足させてくれないとイヤ派)
今回はもう一回行きたい(切に!)!、と思いました!!!!!




えくそのやつらめ、3時間越えのライブしよってからに。
体感はもっと少ない時間に感じたのに終わってからの疲労がやばかったです…グッタリ


チョ・インソン、キム・ウビン、イム・ジュファンと、ギョンスと共演した俳優さんたちが見に来ていたそうで。
開演前に悲鳴があがっていたので、誰か来ているんだろうな~とは思ってはいたのですが。
3人とも全身真っ黒でずっと立っていたそうです(笑)
あの『GLAY』のTERUさんも来ていたそうで!
(察するにギョンスペン…おっさんキラーギョンス…!)




いやね、


そもそもですね、ついこのあいだの『f(x)』の単独ライブで奇跡のような席運を使い果たし
(本公演も当日引換券を販売してたけど、どんな席だったんだろう?)
今回は上から数えた方が早いくらいの天空席で、アリーナは見渡せられるものの、
EXOが出てきても、「あっなんかちっちゃいひとたち出てきた…」、
モニターを見ても、「えっこれって実物を撮ってるの映してるの?まじで?」、みたいな、
贅沢病を発動してしまい、なかなか!!!!!なかなかライブに没頭するのに時間がかかった!!!!!


でも、後半はふとしたときからもう一回初めからちゃんとこの公演を見直したいと思うようになっていました。
ライブ中なのにすでに後悔し始めるという(笑)


気が付いたら下手側からアリーナを含めたドーム全体の絶景に感動していました。




前回のライブでは、ひたすらに客席を盛り上げよう!、という感じだったけれど、
今回は魅せよう!、っていう感じだったなぁ。それがすごく良かった。
工夫に工夫が凝らされてて、この内容をあの忙しい時間にどうやって会得したのかと驚くばかりでした。凄かった。




ザ・ステージショー。




いままでと違うのは「ショー」の要素がかなりあったと思う。
双眼鏡をかつてないほど使いこなした感があったんだけど、(それはそれでよかった)
それより顔が見えなくてもいいから、会場全体を眺めていた方がよかったのかもしれない、
と思うくらいショーとしてのパワーが凄まじかった。


これまでのお馴染みの曲はあますとこなくほぼアレンジされていて、
計算されつくしたであろうセットリストは全曲もれなく楽しめたし、
この空間・このライブだけで、楽しませよう、という気概がしっかりと感じられました。




そして、




超・豪華ステージセット。




こんなの見たことない!、の連続でした!


どこもかしこも床がせり上がる!!!!!

ここも!あそこも!まじかよ!


センターステージから左右に花道があってサブステージがあることはさることながら、
な、なんと!!!!!ジャニーズのコンサートで有名なムービングステージがあるじゃないですか!!!!!
ムービングステージでアイドルが真上にきたらやばいだろうな~いいな~なんて天空席から羨ましがっておりました。
ムビステがバクステ化したときの『Love Me Right』はめちゃくちゃわきました!ラミライ大好きなのです!


センターステージには水は降るわそれで床は濡れるわ、加えてスモークはたくわで物凄かった!!!!!
メンバーがMCでメインステージにいるときにセンステの水を、スタッフが結構な人数でめっちゃ拭いてる!!!!!あれはすごいよー!
ムービングステージなんつーハイテクをつかいながらそこはやっぱ人力なんだ、と謎の感動。
センターステージの変形っぷりも凄かったですね!


一曲目『MAMA』からメインステージの炎がガンガン上がってそのたびにあの広いドームの天空席でもそのあたたかさを体感できるくらいだった。
前回に引き続きDJチャニョルは健在だし、お金がめちゃくちゃかかっていた!
ライティングも素晴らしかったし、とにかく贅沢なライブでした。


組み立て式のセットはなかったものの、

映像・電飾をふんだんにそこかしこに取り入れていて格好良かったです。


せり上がったステージの断面にも映像、映像。
何層にもなったメインステージのバックの黒いスクリーンにも映像。
あれはLEDなのかな?カラフルで楽しかった!


花道に沿って光る電飾も印象的でした。
『LIGHTSABER』で、メンバー全員が光の棒をぶんぶん振るのも良かった。
スニーカーが光るのもおもしろかったです。


銀テープ発射は『Run』で。
今回は手に入れられなかったけれど、と~~~~~っても綺麗でした!多幸感!


個人的には『Wolf』の演出がかなり好きでした。
また、それら数々の演出に負けることのないEXOの存在感も凄いと思います。
あのなかで、おのおのがあんなにのびのびとしているだなんて。




冒頭のとおり、えぷコンとの座席の落差がありすぎてどこを見ていいかさっぱりわからず、
いったい何をどこに目を向ければいいのかわからずソワソワキョロキョロしていたのですが、
耳だけはこれまで以上にそばだてていました。




かつてない生歌っぷり。




めっちゃくちゃ生歌だらけでこれには本当に本当にびっくりした!!!!!
口パクもあったんだろうけれど、そんなのはかき消すくらいの生歌率の存在感。
とくにベクチェンの絶唱は圧倒的支配力を持っており、ひれ伏すほかありませぬ。




で、"韓国のアイドル"ですから、歌唱もうまいんです。
それを、たくさんたくさん浴びました。幸せでした。


それにも関わらず、




ステージじゅうを駆け回って、
踊って、踊って、踊って。




最初のMCタイムで気合が入りすぎて踊っていて靴を壊したカイくんが靴をとり替えに。


常時、アリーナ席に張り巡らされたステージや花道を縦横無尽に行き交うえくそちゃんたちにはアッパレ。
また9人という人数を生かしたフォーメーションなどもお見事でした。


先日の『2016 MelOn MUSIC AWARDS』でも披露されたカイレイセフンのダンスラインのパフォーマンスは圧巻でした!!!!!
かつ、二回目の水パフォもこの3人で行われるのですが、凄かった!
(なんかもう「凄い」しか言ってない・笑)


EXOはダンスは決して揃っているとは思わないけれど、
そのパフォーマンスは、いまK-POPアイドルのトップにいるひとたちのそれではないようなががむしゃらさがありました。
また、それに反する、トップにいるからこそ相手を楽しませる余裕をも兼ね備えていました。


レイニョルによるアコギ演奏にのせて、

他のメンバーが歌唱とダンスで彩る幸せモーメントもありました。


今回は映像も、それぞれちゃんと、よく見ました!
ふだんあんまり見ないのだけれど←、どれもとっても楽しめました。
小人の映像で三角帽を目深にかぶったギョンスがめっちゃおもしろくて、そのまんま本物がステージに登場したのは会場爆笑!
その流れで一回目のトロッコだったのだけれど、いまは、ああいったカワイイ衣装やパフォーマンスと、
ステッキを使って腰を突きだす『Artificial Love』などのアダルトな振り付けを同時にできる貴重な時期なんだなぁとしみじみ感じました。
どっちも大好きです(まがお)




あとね、




日本語MC、めっちゃ頑張ってた。




チャニョルちゃんは、本当に日本が好きなんだと思う、と贔屓目なしで思ってしまうくらい日本のファンに歩み寄ってくれてる感じがした。
最近覚えた日本語では、「ひとつ!ふたつ!みっつ!よっつ!いつつ!むっつ!ななつ!…!やっつ?ここのつ!とお!!!!!」!!!!!
すごい!すごいよチャニョル!!!!!(猫可愛がり)
とにかくチャニョルは日本語でメンバーに話をふったり、ガヤをいれたり、超積極的!


突然、(おそらく)ごく個人的に開設した、
『チャンヨルのアメブロ』より。

この行動力にはびっくりですよ(笑)


ベッキョン:「変態!みなさん変態!」(ベッキョンの裸を見たがる客席に対して)
…と、一時期バッキバキだったベッキョンのお腹は元に戻ったらしいです(笑)全盛期はあの前後3日間だと(笑)
それに対してギョンスが「ぼくは前回と髪型も腹も変わりません!」(もちろん日本語で)と謎の宣言(笑)
ベッキョンは「日本語」というより「コミュニケーション」がうまい。もちろん日本語もうまいのだけれど。
そういえば、ベッキョンは「EXO軍団をつくりたい」って言ってた(笑)


日本語MCの打率ではギョンスが単独トップだと思いました。
そんなに多くは発しないけれど、喋った日本語が日本人に命中しすぎててさながらスナイパーだった。
『Lucky One』の首振りギョンスはギョンスを映すカメラマンも需要をわかりすぎてて(笑)


ジョンデもすごく煽ってくれて盛り上げてくれたなー。
シウちゃんもどんどんやわらかくなってきて。


レイちゃん、初めての単独東京ドームだったのに、つねに神妙な面持ちだったのが気になったりしました。
いろいろと私の勘違いであってくれ。
挨拶でカンペを取り出して読みあげるのもレイちゃんらしておもしろかった(笑)
でも「きんかんから来たユニコーンです!」は、絶対に狙って言ってる(笑)!
レイちゃんがスクリーンに映し出されるときのそれは歓声というより悲鳴。


この日本語と母国語のバランスはこれはこれでいいんじゃない?、と思えるものでした。
チャニョルみたいに積極的にことばで交流をはかろうとしてくれるのも嬉しいし、
そうでなくとも、全員が全員、しっかりと客席に歩み寄ってきてくれているような姿勢は素直に好感が持てました。




それにしても、スタッフサイドが仕組んだサプライズ演出は大失敗だよね(笑)
メンバーも「きれいー」、「まぶしー」しか言ってなかったし(笑)
見渡しても、映されたモニターを見てもこちらも同じことしか思わず(笑)




開演前、ドームの外はさながら満員電車状態で外グッズ売り場なんてもってのほか!、という感じだったので、
事前に通販で入手していたペンライトがあるから他はいいや~、と思って入場したら、
入場してすぐそこに普通にスカスカのグッズ売り場があってびっくりした(笑)
記念にパンフレットを購入しました。EXOロゴの六角形型がシンボリック。




単純に、EXOは初めてのツアーから参加しているので、毎回変化があっておもしろい!
あと、毎回参加したら、絶対に次が楽しみになるんです。
これは「もうこれ以上はないかな…」と思わせるグループが多いなか個人的に凄いことで。
本当に、常に進化し続けるEXOを体感できることを嬉しく思います!!!!!


最後のMCではお決まりの、スホさんと客席のコール&レスポンス。
「We are!」\ ONE!/、「エクソ!」\サランハジャ!/。


今回はエンディングの演出も素敵でした。
ロッコで一周したあと中央のムービングステージに戻り、メインステージへ帰っていく。
そして扉が閉まるかのように黒いスクリーンが閉じられメンバーの姿が消える……


は~~~次の機会がはやくも待ち遠しすぎる~(早い)




VCR
1.MAMA(Remix ver.)
2.Monster
3.Wolf(Remix ver.)
MC
4.White Noise
5.Thunder
6.Play Boy
7.Artificial Love
VCR
8.Unfair
MC
9.My Lady
10.My Turn To Cry
11.Moon Light
12.Coming Over
MC
13.Call Me Baby
14.Lady Luck
15.What If…
16.Tender Love
17.Love Me Right(Japanese ver.)
18.One and Only
(セフン×レイ ダンス)
19.Stronger
VCR
20.Heaven
XOXO
21.Girl x Friend
22.3.6.5
VCR
23.Overdose
24.Transformer(Remix ver.)
25.LIGHTSABER(Remix ver.)
MC
26.Do It Together(未発表曲)(チャンヨル×セフン×シウミン)
27.Full Moon
28.Drop That(Japanese ver.)
29.Let Out The Beast(Remix ver.)
30.Lucky
31.Run

VCR
EN1.Cloud9
EN2.Growl
EN3.Lucky One
MC
EN4.Angel

溺れるナイフ

原作未読、実写映画版の感想です。


イメージビジュアルが公開されたときは、
そのイノセントな雰囲気に強く惹かれて、絶対に観たい!、と思っていました。


だけど、予告映像を見て、そんなテンションは一気に下がってしまったのでした。
それはカリスマを持つふたりの少年少女キャラクターのビジュアルと、
演じる菅田将暉と小松菜奈ちゃんのシンクロ率が凄くて、そんなふたりが眩しすぎて。

ちょっとショックなくらいだったんです。
だから、距離を置こうかと思っていました。
けれど、それは痛烈に惹かれたのが理由だし、やっぱりどうしても気になってしまって。
重い腰を上げて観に行った次第であります。




で、観たわけなのですが……




少なくとも、予告映像で見た「コウちゃん」は、映画のなかにはいなかった。






…このヘタクソ!!!!!!!!






映画が!!!!!ヘタクソ!!!!!


「少女漫画の実写化」、の悪い例を見た気がする。原作知らないけど。
ロケーションを含め、これだけ素材が揃っていてこんなスカスカな映画が、撮れるんすねー。
学生とかのほうがもっとうまくやるんじゃないですかね。
なんなんだよあの大森靖子の挿入歌は!!!!!!!
逃げの要素の強いラストもちょっとあれはあんまりなのでは。。


スピード感はあるものの、あまりにも内容の流れがすっ飛んでいて、
ナツメ(小松菜奈)とコウちゃん(菅田将暉)がどうしてこんなに惹かれ合っているのかがまったく伝わってこない。
ドラマだから、映画のなかではたしかに惹かれ合っているのだけれど、だからこそそれがすごくサムく感じてしまいました。


テンポもちぐはぐで、狙ったちくはぐならいいものの、
明らかに力量不足のちくはぐで、このヘタクソー!、と何度心で叫んだことか。




ストーリーはキャッチーなものの、作品自体はすごくミーハーな感じ。
ただでさえ薄っぺらくなりがちな「芸能界」というものを扱っているのだから、もっとそのへんの配慮が欲しかったです。
菅田将暉に、小松菜奈ちゃんに、こんなミーハーは似合わないと思いました。
ふたりの持ち味ぶち壊しですよ。


仮に本作が原作になぞったストーリーをなぞった結果がこのありさまになったのなら、
もっと映画オリジナルの要素(もちろん引き算を含む)を入れてもよかったのではと。
そのほうが作品としての可能性が広がったのではないかと。




タイトルバックのモノローグや、歌モノ以外のジャカジャカした音楽は、
作品の質感とマッチしていて気持ち良かったです。


とおーーーーく俯瞰で撮られていたカットもおもしろいと思いました。
細長い小松菜奈ちゃんが、しっかりと身体の動きだけで心情を露わにしているのは良かった。




キャストは良かったと思います。


とくに重岡大毅くん!!!!!、の演技はめちゃくちゃよかったです。
"『ジャニーズWEST』の重岡大毅"は寸分も見せず、ただただ「大友」という明るくて優しい青年がスクリーンにいました。
アドリブなのかよくわからないシーンもたくさんあって、そのたびに小松菜奈ちゃんが本当に楽しそうにしている姿は見ていてとてもほっこりしました。
重岡くんの"俳優としてのすごさ"はしっかりと伝わってきました。


だけど、私は菅田将暉の"俳優としてのすごさ"も感じたかったんです。
本作は菅田将暉の無駄遣い極まりなかった。
彼自身の演技はいつものえげつなさ全開の素晴らしい演技でした。


でも、"菅田将暉の「コウちゃん」"はもっと凄いはずなんだよ。


だって「コウちゃん」ってそういう存在なんじゃないの?
映画からはコウちゃんのカリスマとかまったく伝わってこなかった。
予告映像の「コウちゃん」という存在が強くつき刺さっていた私は、そんなコウちゃんが悲しかった。
あの予告映像の鮮烈なコウちゃんは、私にとっては映画のなかのコウちゃんではなかった。


小松菜奈ちゃんのヘタクソ演技は映画のヘタクソ具合と同調しちゃってて、
小慣れてない演技が評価されていると思い込んでいる私個人の感想としては、
本作では普通にヘタクソだなぁと思ってしまいました。
雰囲気のある女優さんだと思うから余計に残念。
でも、たどたどしいながらにコウちゃんに叫ぶかのように想いを伝える姿は真に迫るものがありました。


上白石萌音ちゃんはうまいのだけれど、このミーハー映画だと演技のうまさが勿体なく感じました。
でもカナちゃんのうざったい感じはよく伝わってきて良かったです。
『ドレスコーズ』の志磨遼平さん、あの風貌はもうこの作品のミーハーの極みというか。。
なんつーか、アーティストっていうよりアイドルみを感じてしまって私はだめでした。。
それにしても市川実和子が母親役だなんてびっくりですよ。時代の流れを感じる。




予告映像を見て、こんなにざわざわさせられたのは久しぶりです。
が、本編を観て、こんなにがっかりさせられたのも久しぶりです。


私ですらその存在を知っていた人気漫画『溺れるナイフ』の実写映画化は、
ファンの方にこそ賛否両論ありそうですね。
個人的には、いい勉強になりました。

追われるEXO、負けたくないEXO、2016年のEXO。

さて、韓国の、どんだけあんねん!な、授賞式シーズンがやってまいりましたね。
メジャーどころではつい先日・11月19日に『2016 MelOn MUSIC AWARDS』(2016 MMA・メロンアワード)が行われました。


でも、いままでメロンアワードにはそんなに興味がなくて。
なぜなら、「授賞式」という催しそのものにあまり興味がなかったから。
デビュー年の『EXO』はかすりもしなかったし(笑)
"年末の授賞式"といえば、出来レースと言われようがお祭りステージで魅せてくれる『MAMA』こと『Mnet Asia Music Awards』とかのほうが楽しくて好きで。
また、飽きっぽい私がいまでも『EXO』を追えているのも、
MAMAというステージで一年一年その歩みをしっかりと確認できているからといってもいいほど、MAMAは私にとって特別なイベントです。


けれど、今年はちょっと違う。


それは私がK-POPシーンを「EXOのファン」として見ているだけではなく、
K-POPファン」として見渡すようになったからです。
だからこそ、音源販売が主流の韓国における大手音楽ダウンロードサイト『MelOn』の主催するメロンアワードには興味津々でした。
リリースがあるたびに『MelOn』のチャートをチェックするようになったのも最近です。


この一年はとくにガールズグループの大変革は強く実感していました。
雑感でも、今年のけーぽのトレンドはどう考えても女子新人アイドルだと思います。
『TWICE』、『ヨジャチング』の大躍進、『I.O.I』や『BLACKPINK』のデビューなどなど。


そんななかでも、"「音盤」王者"として君臨している『EXO』は健在していました。
私は約束されたであろう「大賞」を、のん気に待っていたのでした。




『2016 MelOn MUSIC AWARDS』の『EXO』のパフォーマンスは、
こちらの想像をはるかに上回る、とても堂々としていてたくましいものでした。



だって今年は、すぐ追いつかんばかりの勢いのある『防弾少年団』がいた。すぐそこに。




私が見たのは、まぎれもなく"追われるEXO"でした。




"アーミー(防弾少年団のファン)とエクセル(EXOのファン)が争っている"みたいな話はよく見かけたけれど、
個人的にはそれを実感することはほぼなくて。
でもメロンアワードでの鬼気迫るパフォーマンスを見て、「ああ、EXOは追われているんだ」、とようやく実感したのでありました。


ばんたんは、デビューしたときそのグループ名と「らっぷもんすたー」という芸名に、
「絶対に売れまい(笑)」と思っていたりしたもんです。すんません。
そんな彼らが、いまやEXOとほぼ並んでいるという事実に驚くばかりです。
(EXOもこんなに売れるだなんて思ってもみなかったけれど)


私的K-POP元年・2012年の授賞式は、『BIGBANG』と『SUPER JUNIOR』が賞を獲り合っていたことをよく覚えています……
それが2016年現在、『EXO』と『防弾少年団』がトップを競っているだなんてこれっぽっちも想像できなかったよ~。




そしてそのあとにつけているだろう『せぶち』こと『SEVENTEEN』も脅威的。
今回のメロンアワードのステージを含め、どんな催しのステージでも必ず爪痕を残す!
なにせ、せぶちの"今が旬!感"、すっごい!勢い、すっごい!
いままでは「パフォーマンスといったら『VIXX』のお兄さんたちでしょっ(ドヤ」って感じだったのだけれど、
せぶちはそのパフォーマンス(楽曲含む)がつくれるひとがメンバーのなかにいて、
それがしっかりとチームのすみずみにまで伝達・共有できている感じが無限大の可能性を秘めていてもうなんというか末恐ろしいというか。
もう「パフォーマンスといったらせぶち!」っていう感じがすっごいね…本当にもうせぶちはすごいよ……


そんなせぶちのパフォーマンスをEXOは最前列席からどんな気持ちで見ていたのだろうかと。
あんなの目の前で見せられたら、そしてそんな彼らが後ろにいると思ったら、、、と。




それら後ろからの煽りに踏ん張る"負けたくないEXO"がそこにいました。




正直、これまでの授賞式などのパフォーマンスは、あくまで「人気」の後押しのうえで成り立っていた等身大の精一杯だった気がします。
でも今年のメロンアワードでは、覚醒したかのような、そんな出で立ちで。
それは年数を重ねた「貫禄」とか、そういうのではなくて、追われて初めて出る「馬力」のような。


圧倒的なダンサーや圧倒的なボーカルを擁しているにも関わらず、
あまりチームとしての「圧倒的」な感じはないEXO。
「圧倒的」が表れていたのはとにかく「人気」だったわけで。


でも、"負けたくないEXO"は、追いかけてくる後輩を突き放すかのようなパフォーマンスで魅せてくれました。
しっかりと自分たちの立ち位置を踏みしめるようなそんな存在感を放っていて、すっかり感心してしまったのでした。




メロンアワードでは大賞である「今年のアーティスト賞」を含めた5冠の受賞。
それらは、初めて彼らが"獲るべくして獲った賞"という感じがしたのでした。




これが"2016年のEXO"の姿なのだと思う。




ガールズは楽曲の人気に受賞成績が反映されている印象があまりなのだけれど、
こういうところでは「総合点」が大きく反映されるわけで、
そういった意味ではファンダムが過激で巨大なボーイズが強いんだろうなぁ。




"2016年のEXO"の終わりの始まりはそんなふうに衝撃的でした。
これから待たれるステージで、いったいどのような姿を見せてくれるのか、楽しみです。



■「2016 MelOn MUSIC AWARDS」受賞者リスト


アーティスト賞:EXO
アルバム賞:防弾少年団
ベストソング賞:TWICE


2016 TOP10:EXO、防弾少年団、ジコ(Block.B)、TWICE、楽童ミュージシャン、
       GFRIEND、MAMAMOO、BewhY、Red Velvet、テヨン(少女時代)
新人賞:BLACKPINK
ネットユーザー人気賞:EXO
ホットトレンド賞:ジコ(Block.B)
ミュージックスタイル賞バラード部門:イム・チャンジョン、チョン・ウンジ(Apink)
ミュージックスタイル賞ダンス部門:GFRIEND、EXO
ミュージックスタイル賞ラップ/ヒップホップ部門:イム・チャンジョン
ミュージックスタイル賞インディーズ部門:赤頬思春期
ミュージックスタイル賞トロット部門:ホン・ジニョン
ミュージックスタイル賞フォーク/ブルース部門:10CM
ミュージックスタイル賞OST部門:T(ユン・ミレ)
ミュージックビデオ賞:Red Velvet
MBCミュージックスター賞:SEVENTEEN
カカオホットスター賞:EXO
テンセント・QQミュージックアジアスター賞:iKON
Hall Of Fame:Sechs Kies

スーパープレミアム「獄門島」

横溝正史の最高傑作
数々のミステリーランキングで1位に輝く名作をドラマ化
長谷川博己演じる新しい金田一耕助が事件の謎に挑む!


戦争直後の瀬戸内の孤島を舞台にした、おどろおどろしい雰囲気、殺人の巧みなトリック。昭和22年の発表当初から高い評価を受けている「獄門島」は、古今東西のミステリー小説を対象にしたランキングで何回かベスト1に輝いたのをはじめ、常に上位にランクイン。これまでに映画化2度、テレビドラマ化4度と、今もその人気は衰えない。


この傑作ミステリーを、各種の映画機材等を用いることで、映画とみまごうクオリティーで映像化。また、孤島の地形(殺人トリックに不可欠)や島を覆う不気味な空気感の描写を、雄大な自然と歴史的建造物が多く残る佐渡で再現する。そして、金田一耕助。戦争でトラウマを抱え、心に空いた穴を埋めるため、取り憑かれたように事件を解明しようとする姿は、風変わりでとぼけてはいるがどこかヒーロー然としていた従来の金田一像とは一線を画す。


「うぐいすの身を逆さまに初音かな」閉鎖的な孤島で繰り広げられる連続殺人。何故か俳句に見立てられたそのコロシの謎に、金田一耕助が挑む!


https://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/20000/252951.html




狂気と色気と。




"「NHKだから」、「BSプレミアムだから」できた「長谷川博己金田一耕助」"という、
表現の高みを目指した姿勢がとにかく好印象。
だからこそできるお金のかかった実験的な映像作品としては、じゅうぶん及第点の意欲作。


艶やかでコントラストの強い色彩、鋭いカメラーク、ロックミュージックがギンギン冴えた音楽らなどが、
その世界観を唯一無二の存在感に成した最高の出来。


また、その「色気」は同局が制作した、
『シリーズ・江戸川乱歩短編集 1925年の明智小五郎』に通じるものがあると思いました。




ハナシ自体はそんなにおもしろいと思わなかったのだけれど、
ちゃんと、「映像表現」としておもしろかった。


作中で連呼されていたずばり「キチガイ」な世界に浸かれる幸福感は、
触れたことのない表現の世界に触れることのできた喜び。
ふらふらゆらゆらとした感覚が強いものの、作品自体はとても芯と安定感があったと思う。


カット、というか画がいちいち美しいのも変態的なこだわりの強さがすご~~~くよく伝わってきて、
そのやりきっている感じは笑えるほど痛快でもあった。
フォントの使い方とか、すっごい絶妙なセンスをお持ちの方が担当したんだろうな~と。




長谷川博己金田一耕助役やったの初めてなの???まじで?????、っていうくらい、
長谷川博己金田一耕助」というキャラクターの完成度が凄まじかった。
長谷川博己金田一耕助」はさすがハセヒロ、舞台演劇出身のひとなだけあって(いまだに個人的にはソッチのイメージの方が強い)、
パンクでイキッたスーパークールな金田一耕助だった。
まず、ビジュアルからして完璧。
そして、退廃的で凄まじくエロかった。個人的には「ヒモい」とも思った(萌)


ハセヒロ以外のキャスト陣は派手さはないもののうまいひとばかり。
ハセヒロ含め、みなさん舞台演劇のような演技だった。
今作は「映画」をかなり意識したみたいだけれど、映画という映像媒体ではなく、
「テレビドラマ」というある種の劇場の広さは、そんな演技にすごくフィットしていた。
この抑えたキャスティングが「長谷川博己金田一耕助」をより引き立てた。
だからといって主人公以外が「引き立て役」というわけではなくて、
長谷川博己金田一耕助」を主役に据えるのにちょうどいい、という感じ。
とってもよかった。
最近見た映画版『ライチ☆光クラブ』に出演していた岡田天音くんも出ていました。
落ち着いた演技が意外で嬉しい発見。


演劇的といえば、帰還した兵士役の柳俊太郎に施されていた厚い化粧や、
頭の悪そうな三姉妹の着飾り方もそんな印象だった。




長谷川博己金田一耕助」と奥田瑛二和尚とのラストバトルは、
もうふたりとも明らかにマトモじゃなくて狂っていて、
こんなの地上波のゴールデンタイムじゃ規制くらうよっていうくらいヤバくて最高だった。
「迫力が~」とかそういうレベルじゃなかった。


長谷川博己金田一耕助」が叫ぶ。


「無駄無駄無駄無駄無駄無駄!無意味!ご苦労さまでした!ざまあみろだ!」


激しく発せられるそのことばはどこか滑稽で、
彼の目に映るものへの淡々とした"「ことば」という記号"として空気に溶けていった。