ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

f(x) the 1st concert DIMENSION 4 - Docking Station in JAPAN [ENCORE] IN 横浜アリーナ

去年あたりから"「K-POPだから」という理由で現場に行くのはやめよう"と、思っていた。
もちろんここで指す「K-POPだから」の「K-POP」は"好きなもの"の意も。それでも、だ。
K-POP』というものが少しずつわかってきて、
K-POP』というものに翻弄されるのがいやだと感じるようになったからだ。


ガールズグループ『f(x)』の現場も例外ではなかった。
2月に行われた初の単独来日コンサートは、「K-POPだから」という理由で参加をしなかった。


ところが、そのあと、ひどく後悔した。
ツイッターのタイムラインに流れてくる会場の様子に、
いてもたってもいられなくなるくらいだった。




そして、ようやく気がついた。




私はf(x)を"「K-POPだから」好きだ"というわけではなく、
純粋にいちアイドル・いちアーティストとして好きだったのだ、と。




この思いを胸に、つぎの単独来日コンサートがあったら絶対に参加しよう、
"ある日"まではそう思っていた。




ところが、その"ある日"は突然やってきた。




f(x)のエース・クリスタルの熱愛報道。




相手は『EXO』のカイだった。これには当時ひどく失望した。
大袈裟ではなく、私にとってはあまりにショックな出来事だった。




私はf(x)のなかでも、とりわけクリスタルが好きだった。
カイ云々というより、偶像として崇めていたクリスタルが普通の年頃の女の子だったこと、
私が愛していた偶像はただのひとりの女の子の人生のかけらだったことを突き付けられて、
勝手に裏切られたような気分になった。


それ以来、あんなに大好きだったクリスタルのことを、忌まわしく思うようになっていた。




極論、




クリスタル、大嫌い。




と、なってしまった。




人間の心というものは単純で、
「裏切られた」と思い込んだら、その対象に向ける目はまるで敵を見るようかのように自然に変わってしまった。


あんなに好きだったクリスタルとf(x)。
そんなふたつが「K-POPだから」というカテゴリーにあっけなく分類されるようになってしまった。


そして今回のアンコール公演は、断固としていくまい、と心に決めていた。
K-POPだから」という対象にいったいどういう目を向けたらいいのか、
わからなかったから。




けれど、いざ催しが始まってみれば、気になって仕方がない自分がいた。
あのときの後悔をくり返したくないという想いが芽生えた。




そこからは早かった。
いてもたってもいられずまだ販売されていた当日引換券をインターネットで衝動的に購入していた。


その時点では、クリスタルはやっぱり大嫌いだった。


でも、もう後悔したくなかった。
かつて"「K-POPだから」という枠におさまらないと信じていたf(x)"のライブを、
この目で見たいという気持ちが、なによりも勝っていた。




もう、負けよう。
彼女たちを前に、打ちのめされよう。




そんなささやかな覚悟を秘めて私は会場である横浜アリーナへ向かった。





まさか、



あんな時間を過ごすことになるとは。




現場に到着し、当日引換券を当日券に引き換えた。
チケットに記されていた座席の場所は、「センター A2ブロック コ番」




コ????????




座席表を見て、「A2」ブロックという前方のアリーナブロック席であることに驚きながらも(普通に、めちゃくちゃ驚いた)、
列の番号すら記されていなく、
ただ「コ」としか記されていないことに、不安とドキドキが交錯していた。
誰がどう見ても「カキクケコ」の「コ」だ。


ってゆーか。


前日にサクッとチケットを押さえて、
家からサクッと現場に着いて、(横アリは個人的にアクセスがとてもいいのです)
売り切れを予想していたペンライトもサクッと買えて(買えた)、
K-POPアイドルのコンサートで初めてのアリーナ席?????なにこれドッキリ?????




そわそわしながら、席を探した。


あった。


「センター A2ブロック コ番」という席は実在した。




…。




近っ。




当日引換券というからには、天空席のような席を予想していた。
だから、当然双眼鏡も持っていった。
だけど、双眼鏡はまったく必要のないくらいステージに近い席だった。


2013年の『SHINee』のライブのときのような、
花道なしのメインステージからでっぱりのあるステージ構成で、
そのときに、天空席から、「ああ、あそこらへんに行きたいなぁ」って思っていたでっぱりのズバリ真横の上手側ブロックの席、
しかも通路側の席のさらにはしの席でした。(というか、右隣が空席だったので通路側に移動できる)
メインステージからも、でっぱりからも、簡単に数えることができてしまうような席だった。
花道がないぶん、初めてのアリーナ席・しかも「神席」だった宮澤佐江ちゃんの卒業コンサートより、近く感じた。




なんだこれ…この体験はなんなんだ……




ライブはほぼ時間通りに始まり、目の前には主役であるf(x)のメンバーが登場した。
ビクトリア、アンバー、ルナ、クリスタル。




…。




ち、近すぎる。




もう、ライブがどうこうというよりは、とにかくステージが、メンバーが近くて近くて。
ずっと綺麗なファンカムを見てるような感じで現実味がない。
その近さは、ここに至るまでのいろいろなものをすべて取り払ってしまった。
なんだかわけがわからないが、大好きだったf(x)が目の前でパフォーマンスをしている。
贅沢すぎるぞ、これ。




開演前、隣の席の方に話を聞いたところ、
そこは当日券用につくられたエリア席だったようなのです。
なんたる…なんたるううううううう……!!!!!
しかもそのエリアは埋まってなくてすかすかでした。
そりゃそうだよ、まさか当日券がこんな席だなんて誰も思わないよ。
ちなみに前の席は「エ」。


銀テープもありえないくらいドカッと降ってきて、
ずっと憧れてたアリーナ席に降る銀テープをこれでもかというくらい浴びて。本当になんなんだこの体験は。。
足元に落ちた大量の銀テープは拾える限り持って帰ってきた。




初めてK-POPアイドルのライブをアリーナ席で見て、初めてパフォーマンス中のアイドル越しの後ろの映像を見た。
初めてアイドルと映像を一緒に見た。
いつもはステージの遠くにいる小さなアイドルを凝視し、なんなら双眼鏡でロックオン。
スタンド席から見えるスクリーンといったら、私のなかでは"アイドルそのものを映すスクリーン"だったし、
メインステージのアイドルの後ろのスクリーンなんてほぼ見たことがなかった。



パフォーマンスするアイドルに、



「背景」が映し出される。


これが、メインステージをアリーナ席から見ることができる特権…!
それぞれの楽曲の世界観がより深く伝わってきて、一曲一曲に浸ることができた。
これも、本当に初めての経験。




アンバーが「ここ、ドッキングステーションで一緒に遊びましょう!」、
ルナちゃんが「楽しむことを約束してください!」などと最初に言ってくれたのだけれど、
もう後半はペンライトを振り回しながらジャンプしまくり踊りまくり。(なにせブロックのはしっこ)
広く取られた座席の間で、コンクリートの上を蹴り上げるようになりふり構わずはしゃいだ。
しっかりとf(x)のみなさんと一緒に遊ばせていただきましたよ。
こんなにライブでなりふり構わず汗だくになったの久しぶり、、心地良い疲れが残っている。






そして。




お母さん、、、ビクトリアと目が合いました、、、、
あの瞬間、彼女たちのいちばん近くにいた人間は私でした、、、、、、




あまりの席の近さで通路をメンバーが練り歩くなんてそのときは思いもよらなかったのだけれど、
実際に通路をメンバーが練り歩いたわけで。
私の右も後ろも通路で、そこをクリスタルとビクトリアが歩いたわけで。


その状態はあまりにも私もふたりも無防備で、
あまりの近さに逆にどうしていいかわからなくて遠ざかってしまった。


ゼロ距離のクリスタル。。オーマイガッ。。
そして間髪入れず次にやって来たビクトリアとはしっかりと目と目が合った。
近くで見るふたりは、ファンカムで加工されているだろうと思われていた美貌そのものだった。本当に美しかった。






約2時間半、座席補正もおおいに(かなり)あるのだけれど、とにかく楽しかった。
こんなに楽しいライブ、なかなかないよ。


f(x)は、すごく4人がまとまっていて、適材適所で。
ダンスもキレキレでイキイキしていて、歌声も綺麗で、、、
4人の本当に美しい女性をしかと見届けました。。




カイスタル報道以来、クリスタルの声を聴くのすら嫌で、
ずっとf(x)の曲を聴いてなかったのに、すごく耳馴染みのある楽曲ばっかりで、
素直にそれが本当に嬉しくて。
f(x)の音楽はずっと私のなかで鳴ってたんだなって実感しました。
f(x)の音楽が好きだったんだよ。


なかでもアンコール一曲目『All Mine』の多幸感といったらなかった。
スタンド通路から現れたメンバーを目で追いかけながら、
気がつけば、ペンライトと握れる限りの銀テープを掲げ、全力で飛び跳ねていた。




セットリストは2月に行われた公演とほぼ一緒だったらしい。
衣装もなるほど、メディアで見た写真と同じものを着ていた。
欲を言うと、もっとf(x)から派生した楽曲の披露もしてほしかったなぁ。
今年の『SMTOWN LIVE』でのルンバーの『WAVE』が凄く盛り上がったから。
ルナちゃんのソロ曲もあってもよかったんじゃないかな~、なんて。
(少しだけアカペラで歌ってくれたけど、ものっっっすごくうまかった)


けれどほぼ"f(x)の楽曲"で構成されたセットリストは、
それはそれでこれまでの彼女たちの楽曲のパワーをしっかりと感じることができた。
じゅうぶんに楽しめたし、結果的にはやっぱり"f(x)の楽曲"だけでよかったのかもしれない。(どっちだよ)




活動の機会が少ないがゆえに、私はf(x)に勝手にもっと幼いグループの印象があった。
2013年にEXOと合同で行われたライブイベント『SMTOWN WEEK』でのf(x)の様子からは、
そのあまりの空中分解っぷりに「単独ライブへの道のりは厳しいのか」などど、思ったくらいだった。


それから約3年が経った。そのあいだにいろいろあった。
相変わらず、メンバー個々の個性の強さは群を抜いているグループだけれど、
今回私が見たf(x)は、そのときとは違ってメンバー全員がそれぞれ同じ方角を向いていた。
少なくとも、ステージのうえでの彼女たちはそのように見えた。




いまのf(x)のパフォーマンスは、とてもしっかりしたものだった。




『4 Walls』の活動のときに感じた、
ポジティブな意思表示のようなものが、これでもかというくらい伝わってきた。


いろいろあったなかで、だてに7年ステージに立っていないのだ。
成熟された、熟成されたパフォーマンスは、すごく安定感があって、
ちゃんとそれなりのお金を出して見るに値するものだった




そのようなものを、こんな感じで体験してしまったのだ。
もう、当分の運は使い果たしたといっても大袈裟ではないと思う。。




ビクトリア、アンバー、ルナ、クリスタル。
単独コンサートのステージの上の彼女たちは、すごく人間としても魅力的だった。惹きつけられた。
自立した女性の頼もしい佇まいと、キュートな親しみやすさが共存していた。
それは、単独コンサートでしか見れないものなのだと思ったら、
もうこの瞬間瞬間を愛おしく思わざるえないのだ。


エンディング曲の直前で感極まってルナちゃんが涙してしまうのだけれど、
ルナちゃんを3人の姿や空気感が本当にあたたかかく、微笑ましいことこのうえなかった。
いつもクールなクリスタルが、見たことのないような人間味のある表情で、ルナちゃんの顔を覗き込み、
そしてすぐさま抱き寄せたのは私のなかで衝撃的だった。
ルナちゃんが泣いたことに感動した、というよりは、そんな光景に感動した。


それらはいままでいろんな媒体やイベントで目にして来た彼女たちとは明らかに違った。
こんな彼女たちが見れる機会がこんなにも少ないなんて、と驚くばかりなのである。





プロデューサーのシム・ジェウォンさん(黒マスクのお方)がいらしていて、



アンバーの煽りで会場全体で「シム・ジェウォン」コールを。




ずっとバラバラだと思っていたf(x)の4人。
実際に目にした4人からはしっかりと"繋がりがある"ことを感じざるをえなかった。
それは安易に使用することが気恥ずかしい「絆」というものなのだろうか。


去り際の、ルナちゃんの発した「スキ~!」というカタコト、
後ろ姿で呟いたクリスタルの「See you soon, See you later.」ということばが頭から離れない。
それは、間違いなく観客への「愛」が込められたものだった。
ビクトリアも、アンバーも、同様に自分の言語で「愛」を伝えてくれた。


そんな4人が魅せてくれるステージを好きじゃないなんて、言えない。
f(x)のことを大好きだなんて、言えないなんて、言えない。




もう完敗だ。負けだ。




私はf(x)のことが大好きです。






VCR
1.Electric Shock
2.Red Light(Rock version.)
3.Dangerous
4.Dracula
MC
5.Gangsta Boy
6.Toy
7.La Cha Ta(Rock version.)
8.Me+U
9.ピノキオ(Danger)
10.Beautiful Goodbye
11.Sorry(Dear. Daddy)(ルナ×クリスタル)
VCR
12.Shadow
13.Sweet Witches
14.Milk
15.Ice Cream
16.NU ABO
MC
17.Traveler
18.Zig Zag
19.Airplane
20.Jet
21.Beautiful Stranger
VCR(Boom Bang Boom)
22.Rainbow
23.Pretty Girl
24.Diamond
MC
25.COWBOY
26.初めての親知らず(Rum Pum Pum Pum)
27.Step+Shake that Brass
VCR(Love)
28.4 Walls (Japanese ver.)
29.Papi
30.Deja Vu
31.Rude Love

EN1.All Mine
MC
EN2.Hot Summer (Japanese ver.)
EN3.Ending Page
MC