人には人の地獄。
あらゆる視点から目を向けたくない地獄を見ることになる。
どの地獄も誰しもが通ったであろう地獄。
ただそれを地獄と感じない側のひとがいる一方で、自分は感じた側だからつらい。
あれもこれも、地獄だって知らない人生がよかったな。
みんなただ生きてるだけなのに、
自分も彼も知らずのうちに誰かの怪物になってしまうこの世。
ラストシーンがあまりにも綺麗で、救いだった。
田中裕子の演技が凄まじい。
そして永山瑛太。最近の永山瑛太、ちょっとすごくないですか?
カメレオンすぎて怖いまである。
あらゆる媒体で私の目に本物の瑛太が映っているときはあるのだろうか。
そして我らが野呂佳代さんが錚々たる選ばれしメインキャスト陣に鎮座しておりおののいた。
是枝監督は美男子役マニアだと確信。
毎回、いつもどこから連れてくるんやというような是枝的美男子役枠。
彼らは全員同じ少年なのでは?、というくらいみんな雰囲気が似ているのだけれど、それは演出のせいなのかな。
個人的にはこれくらいいびつな、
なげっぱなしのラストの方が好きだなと思った。
それが美しいと感じた。
けれどその美しさは、
脚本を担ったのが坂元裕二だからなのかな~と思うと悔しい、すごく!