ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

永遠に僕のもの

ただただ楽しい時間だった。
こんなにおだやかな気分で映画を楽しく観たのは久々なのでは。
映画本編は予告映像や宣伝コピーらとはいい意味でまったく違うもののように感じられた。




主人公・カルリートスはまっさらな「子供」のようだった。
無垢で無邪気で。
ただそのとき自分がしたいように生きていた。
そこからにじみ出ていたのが人間が持つ生命力みたいものなのかもしれない。
だからなのか、そういった類のエネルギーを分けてもらったような感覚がある。


カルリートスの本能のままに自由に振る舞う姿には憧れる。
彼は確かに「子供」だなのだけれど、時折、その振る舞いは年相応以上にも感じられる。
映画『フロリダ・プロジェクト』のヘイリーとはまったく違う。
だから「仲間」から天才と呼ばれるのだろう。
とっさに出る悪気のないウソ。
相手の気持ちなんてのは頭の片隅にもないであろう悪気のないウソも本能なんだろうな。
基本的に悪気というものが彼から伝わってこないので、あらゆる出来事がとてもフラットに感じられるのがいい。


彼の生きる時間はまさしく『永遠に僕のもの』であった。
この邦題、本当にすごいと思う。



日本版のポスタービジュアルもとてもいい。


カルリートスを演じたのは本作が映画デビューとなるロレンソ・フェロ。
アルゼンチンのブエノスアイレスが舞台の本作とはいえ、
彼の"ブエノスアイレス出身"という肩書きだけでもくすぐられてしまう。
華々しいデビューである。




そしてそんなカルリートスの物語を徹底的にスタイリッシュに演出していた。
あらゆる部分がハイセンスで、とても華やかな映像だった。
その華やかさはファッション的という感じもある。
だからこそより一層映画はライトなものに感じられた。
体感的にはほぼミュージックビデオみたいな。
本作は、温度や湿度などはあるのに、人間の質感があまりにもつるつるしているので、
ミュージックビデオなどのほうが生々しさがあるような気がする。
まるで絵画のような映画だった。


だからすごく好きな映画だと思ったのにすぐに忘れちゃうんじゃないかって思う。
そんなのさみしいよ。
でも映画は終始ファンタジックでヲタクの妄想みたいで、
「実感」というものができるところがあまりないのである。




それを助長させるのが主人公の美少年設定である。
(史実なのだけれど映画化するにあたってモデルが美少年であったことがフックになっているのは間違いないので「設定」と表記させていただく)
カルリートスの美少年っぷりは絶妙で、個人的にはパッと見は美少年には見えない。
でもふとした角度やふとしたカットから垣間見える彼はとても「美少年」なのである。
すごいキャスティングだなーと、ど素人がど感心してしまう。
映っているあいだ、ずっと美少年ではないからこそ、
あるタイミングが合ったときに見ることのできる美少年は格別に美しい。


けれど「美少年」と呼ばれる少年の美しさは儚いものであると私は知ってしまっている。
私は彼に憧れるけれど、残念ながら彼にはなれないことも、もう知ってしまっている。
だから本作は私にとっては、より「実感」がなくて、沁みない。
映画から届くのは泥くささとは無縁のサービスばかりである。だからクールなのだ。
だからただただ楽しいだけなのだ。




ただただ楽しかったからこそ、ますます忘れちゃいそうなのである。
でも、本当に楽しい時間だったからこそ、忘れたくないなって思うのである。
それってまさにカルリートスのことじゃん。
そんな私の想いも、きっと彼のものだ。

EXO PLANET #5 - EXplOration - in JAPAN IN 横浜アリーナ

VIXXを見た5日後にEXOを見るという…
1週間のあいだにVIXXとEXOを見るとかあり得ます!?しかもどちらも横浜!
ビクソ、ニコイチすぎるでしょ!!!!!!!
っていうか1週間のあいだにVIXXとEXO見るとか私、ビクソペンの鑑では…?


っていうかハイハイ!
自慢させてもらうんですけど!EXO横アリ公演当選したのよ!ヤバくない?
いや記事タイトルでもうわかっとるわというところだけどあまりSNSなどでギャーギャー騒ぐこともできなかったので…空気を読みまして…
思わずEXO横アリ当たった!やば!みたいなツイートしたときにとんでもないインプレッションを叩き出してしまってこれは騒ぐやつじゃないなと。
てか、派生ユニット『EXO-CBX』のライブ会場がさいたまスーパーアリーナだったのに、
EXO本体がなんで横浜アリーナなんですか…と誰もが思っただろうし私も思ったので、
普通に遠征考えてたし、なんなら今年はご縁がなかったわくらいの気持ちでいたんですよ。
もう2019年の運は当然使い果たしただろうしなんなら来年の運も使った気がする。





愛とその熱気に溢れたすごく幸せな空間だった。





私は『EXO』が好きなことを忘れてたんだなぁ。
好きなひとたちが愛されてるのがとても嬉しくて幸せな空間だった。
EXO、好きなんだなぁ私。


インターネットだけ見てると、EXOが好きなこと、忘れてしまうような気がする。
でもこうして実際に目の前にすると、ああ私はEXOが好きなんだなぁって思い出す。




セフンちゃん様が再三今日は雰囲気がめちゃいいのでめちゃいい、
自分は公演始まるまでそんなに気分よくなかったけど(言うな・笑)、
ライブの雰囲気がめちゃよくていまはめちゃ気分いい的なことをおっしゃってくださっていたんですけれども、
私もまったく同じことを思ったしそう感じたので、つまりは最高の公演だった。




てかいままでのEXOライブでいっちばんダントツで楽しかったんですけど!
EXOのライブ、こんなに楽しかったですっけ…?


アンコール込みで、約3時間。
EXOのライブがこんなに楽しいって、私は知らなかった。
もちろんこれまでのEXOのライブも好きだけれど、手放しにとにかく楽しい!!!!!っていうのは本当に初めてで。




これはs**t kingz(シットキングス)さんによる演出がかなり大きいと思う。
今回見たのは、シッキン演出のチェンベクシのライブにあったような「みんなで!」というような演出だった。


いままでの世界観推しの演出もよかったけれど、
私は「いまのEXO」にはこれが一番合っていると思う。
従来のEXOの公演とは少し文脈が違うような…外伝的な?



演出、本当に素晴らしかった。
とにかく目の前に広がる景色がずっと綺麗。
しかもライブなのに心に染み入るような繊細な綺麗さが凄すぎたし、
その景色の中心にいるEXOに向けられている愛がめちゃくちゃ感じられて、
その一部に自分がなっていることも実感することができて…最高だった。



今回演出を担当されたshojiさんとkazukiさん。



双眼鏡は使ったけれど、スクリーンはほぼ見なかった。
そのくらい"いまそこにいるEXO"、というか、
"EXOのいるその景色"が美しすぎて、こっちのほうをずっと見ていたいってそう思えた。
本当にすごい演出だった。


センターステージ全体が液晶になっていて、
その宙に浮くLEDも相まってまるでそこがなんらかの心臓のようだった。
ステージ構成とライティングでほぼその美しい世界をつくりあげていて、
そしてその中央にはしっかりとEXOという主役たちが居た。
花道・センターステージなどのヘリも音楽に合わせて勢いよくバチバチ光って、
完全にライティング演出のひとつになっていて完璧だった(伝わらない)
ペンライトの無線コントロール演出も最大出力という感じで、
会場中が完全にひとつの世界になっていた。




たぶん私、『EXO』のメンバーのことも忘れていたような気がする。
彼らのことはもちろん前から知っていたけれど、改めてすごく魅力的なひとたちだなと。
でも、同時にそれもずっと前から知っていて、
改めて、彼らを見て、しみじみと思い出したような不思議な気分でした。
これに関しても演出の力が大きいと思う。



ちょうど双眼鏡でスホソロ見てたらスホさんのバキバキ筋肉がシャツからこんにちはして、
あまりにありえないバキバキムキムキっぷりにまじでびっくりした…
なんなら最初はインナーの服の柄かと思った…
あんなまじで絵に描いたようなマッチョボディーなかなかお目にかかれないですよ!
次のメントでカイちゃんがスホさんのおっぱいをガシッとさわって「おっきい」って言ってたから本物。
スホさん、メント中のわちゃわちゃチャンベクにご立腹な風のときもあれば、
ひとりでしゃがんでマイクを真剣に立てていたりもしました…
綺麗なブルーのマイクが目に焼き付いている…
スホさん「次に日本に来るまでのあいだに新しいアルバム出てます!新曲やるかわからんけど!」カイちゃん「(ジェスチャーで)しー!」


スーパーアイドル・ビョン・ベッキョンは日本滞在中はずっとカレーを食べているそうで、
開演前にもカレー食べたらちょっとお腹の調子が悪かったようで、
スホさんが「吐いた方を見た方はいないですよね?」って言ったりしてわらった(笑)
チャニョルにステージでカレーの匂いがすると思ったら…といじられていたり。
日本語の瞬発力は相変わらずでしたね。
最後のコール&レスポンス、素晴らしかったです。
ありがー\とー!/愛してー\るー!/またー\ねー!/
さらんー\へー!/おやすー\みー!/「あ~!すっげえな~!」^^
チャニョルと隣に並ぶとおふざけが止まらなくなるので、
カイちゃんが「あのふたりを隣にしたらだめなんだよ~だからいつもぼくがふたりの間にいるのに~」と(笑)


そしてEXO本陣では初めての横アリなので初めてを大切にしたい男・ジョンデ。
ジョンデ、わちゃわちゃなかよしEXOのなかでずば抜けて大人の男でセクシーだった。


チャニョルちゃんは通訳いっさいなしでさすがだった!
今回も同時通訳的な枠割をまっとうしており、まぎれもなくMCのMVPかと。
今日の公演を楽しむために開演前にたくさんごはんを食べたので始まったときはちょっとヤバかったらしい(笑)
終盤はすっかりそれらも消化し、もう力が残ってないので温泉に入って帰りたいと。
でもできないのでホテルのトイレの横のお風呂に入るとおっしゃり、
まさかのユニットバスの部屋に宿泊してることが判明したEXO様…


高く上がるソファーinバクステのとき、
黄色いペンライトの海に浮かぶカイちゃんが「いつも星空を見上げているけれど見下ろしてるみたいだった」と。
詩人みたい~しじんカイ!とベッキョンにいじられてた。
そして自己紹介は「あおかいです!」と。髪が青かったからね^^


セフンがたくさんチェンベクシの横アリ公演の話をしてくれて嬉しかったなー。
「あそこに座って~」って知ってる知ってる!ってなった。
セフン、本当にご機嫌で「あそこの席は座り心地も良くて…冗談です」と絶好調。
そしてベッキョン先生によると今日はマジックルーの皆様も見に来てくれていたそう。
セフンちゃん様のスタイルやばすぎた…美しい少年…



『EXO』は6人でも『EXO』だった。
つくづくEXOは人数の変動に強い箱だと思いました。
これは何かあるたびになぜか強固になっていくファンダムと一緒につくりあげた『EXO』という箱なのだと思う。
『SMTOWN LIVE』のときには6人体制に(私が)ちょっと戸惑いがあったものの、
個人的にはこうした単独ライブではまったく気にならなかった。




さすが横アリ、一番上の席だったのがうそみたいにとても近く感じました。
かといって狭いという感じもなくて、センター寄りの下手側から見える広がる景色は絶景だし、全体的にとてもほどよい。
個人的にアクセスも抜群なので、本当にライブ会場では横アリがいちばん好きだなぁ。


ペンライトが売り切れていて買えなかったのだけれど、
本当に楽しくて、オイオイ棒状のものを振りたい公演だったのでノリと勢いで購入した団扇が大活躍でした!
最後列だったから全力で腕上げてオイオイできたしなにより会場内暑かったので普通に団扇としてあおいで使ってもいました。
アイドルのライブでこんなにオイオイした(?)の初めてかもしれない…
バンドのライブかなっていう勢いで気づいたら団扇を突き上げていた…
今度からペンラ買えなかったら積極的に団扇を買います!団扇は今年もチャニョルちゃん!
まぁペンラ買えなくてやけくそで靴下も買ったんだけどね…靴下もチャニョルちゃんです!
なぜか靴下買っちゃう…レドベルのライブで買った靴下も勿体なくてまだ履けてないのに…
EXOの公演ていつもラゲッジタグ的なものあったっけ?
記念品になるので今回あってめちゃ嬉しかった~。




チャニョルとセフンがとにかく声出させる叫べーのスタンスだったのでめっちゃ声出した…
疲れたけど本当に観客みんなで声出した感じあってすごく楽しかったな。
通訳はまたも根本さんかな?えっ1週間のあいだに2回根本さん…?
(ちなみに3エントリー連続登場の根本さん…!)


チャニョルが周りの人たちとも挨拶して!仲良くなって!もっとみんなで遊ぼう!って煽ってくれて、
本当に私も隣のお姉さんと挨拶しておしゃべりして…
チャニョルが言ってくれなかったらあのお姉さんとひとときの間でも仲良くすることはきっとなかったよ。
テレ朝の弘中アナに似ていて可愛いお方だった…




会場がこれまでに比べてコンパクトになると、ファンも何かを共有するんだろうか。
私もとにかく居心地が良くて、セフンちゃん様がご満悦なのも納得の雰囲気だった。


こちらはもちろん楽しいのだけれど、
EXOのみんなも肩の力が抜けたようにリラックスして本当に楽しんでいるような様子で、
チャニョルがみんなで遊びましょう!ってめっちゃ言っていたけれど、
本当にファンもEXOも一緒にみんなで遊んでいるかのような楽しさだった。
最後のメントのときにみんなで輪になって話し合って『Wolf』の最後の部分を再現してくれたのは嬉しかった~。
…ちょうどいま6人ですね(号泣)


改めて、本当にこの公演に参加できたこと、嬉しく思います。





EXOの来日公演は、そのときの自分の気持ちに関わらず、
問答無用でとにかく応募するというか。
そういう存在なんです、私にとってのEXOは。


でも。


EXOをこうして見るタイミングはいまではないのでは、ということが、
ずっと気持ちの片隅にありました。
EXOにこうしてダイレクトに触れるにあたって、気持ちの面で越えなきゃいけないハードルが多すぎた。
でもそれらを越えることなく、むりくりEXOに触れた。
それ自体はぜんぜん問題ないのだけれど、今日に至るまで、気持ちがあまりついていけず。
いまはこうして行って帰って来たから楽しかったって言えるけれど、
現場に行く前はとてもそんな気分じゃなくて腰が重くて仕方がなかったです。
でも、それは当然で…EXOに対してそれほどのハードルがあるという「いま」を忘れてはいけないということだと思っています。
そして、それはEXOに関係ないことではないんです。
これは忘れてはいけないしんどさです。


だから私はこの公演をぜったいに忘れたくない。そう思います。





OPENING VCR
1.Tempo
2.Transformer
3.Gravity
BEAKHYUN VCR
4.UN Village[BEAKHYUN solo]
5.24/7
6.Love Shot
7.Ooh La La La
MC
8.Monster
9.Oasis
10.Been Through[SUHO solo]
11.Lights Out[CHEN solo]
VCR
12.What A Life[EXO-SC]
13.Closer to You[EXO-SC]
14.Falling For You
15.Wait
MC
16.Power
KAI VCR
17.Confession[KAI solo]
18.Bad Dream
19.Damage[SEHUN solo]
20.Growl
21.Overdose
22.Call Me Baby
VCR

EN1.Unfair
EN2.On The Snow
MC
EN3.BIRD
EN4.Smile On My Face
VCR(エンドロール)

VIXX LIVE FANTASIA [PARALLEL] IN JAPAN in パシフィコ横浜 国立大ホール

私は、私が好きな『VIXX』というグループが誇らしい。
そして『VIXX』というグループが好きな自分も誇らしい。



履歴書の自己PRの箇所に「私はVIXXが好きであることが自慢です」って書ける。
そういうグループです、VIXXは。




去年、VIXXとの別れを済ませたつもりだったんです。
でもVIXXが見たい。VIXXが好きだから。
でも5人のVIXXを見て、好きじゃなくなったらどうしようという思いがあって、
最初は正直、参加するのを迷いました。
まして自分のなかで区切りをつけたのだからなおさらです。
たとえ思い出のなかでも好きなままでいたい。


そんなのは杞憂でした。




VIXXは、VIXXでした。




「"えねねんのいない『VIXX』"は『VIXX』なのだろうか」、
「"えねねんのいない『VIXX』"を私は楽しめるのだろうか」と、ずっと不安でした。
けれど、ステージに現れたのはいつもの、お馴染みのVIXXで、
ただそこにえねねんがいないだけだった。


えねねんがいないことに対して、とくに悲しいともさみしいとも思わなかった。
"えねねんのいない『VIXX』"は、単純に"えねねんがいない状態の『VIXX』"というだけで、
"VIXXにはNというメンバーがいる"ということは紛れもない事実であることが余計に感じられた気がして逆に感動してしまった。
まったくすごいグループだよ、VIXX。




正直、5人のVIXXのステージは言葉は悪いのだけれど全然期待していなかった。
なんならぜんぜん踊らないんだろうなくらいに思ってた。
ら。一曲目からまさかの『傷つく準備ができている』、二曲目は『奇跡』。
容赦なく踊る、生歌がすごい。
そのあともハイクオリティの全力パフォーマンスが続く…なんてことだ。



7年目のジンクスを乗り越えて、直系の事務所を離れたメンバーもいて、
それなのに兵役中以外のフルメンバーで日本でライブをやってくれるというだけでも素敵で嘘みたいな話で、
だからこそ、ステージにはまったく期待してなかった。
それは見事に蹴散らされた。嬉しすぎる誤算だった。




前回の来日公演で悲しきかな『タチル』が完全に黒歴史と化しているのを知っていたから、まさか一曲目にやるとは思わなかったし、
二曲目には自分たちが当時無敵を感じていたと語っていた『奇跡』をやってくれたり、
要所要所にこれまでのターニングポイントになったかのような代表曲が散りばめてあって…
なんだろう、プレゼントのようなセットリストだったというか。
本当にいままでありがとうって言われてるような気がしたなぁ。あたたかかったなぁ。


しかしあの超絶フォーメーションの数々の振り付けを、
5人ver.に構成し直してあのクオリティ、改めて凄すぎる。
全員が迷いなく身体を全力で動かしてたし、すごく練習したんだろうな…すごいなぁ…




最初にタチルの音が鳴ってもまだ当人たちがパフォーマンスしてるのが信じられなくて。
VIXXが5人で私の大好きなパフォーマンスをしているのに頭がまるで追いつかなくて、
前半のほうはぜんぜんステージが入ってこなかった…
そんな自分が素晴らしいステージを披露してくれているVIXXに申し訳なかったし、
そんな風にVIXXにまったく期待をしていなかったことに対しても申し訳なかった。
びっくりしてせっかくのステージを呆然と眺めることになってしまったのは、
それらのバチが当たったんだと思う。


だって信じられる?何度でも言うけどさぁ。
7年・事務所から離れたメンバー・入隊。
それでいて、まさかこんな全力パフォーマンスするとか信じられないでしょ!!!!!
信じられなかった私が悪いんだよ!!!!!!!!!!!!




ダンスは凄かった、でも彼らのダンスが凄いのは知っていた。
もう今回は歌ですよ、歌。



ミュージカルで活躍してるレオくん・ケンちゃんは凄まじく、想像をはるかに超えた歌唱。
歌のイメージがあまりなかったホンビンとヒョギもガチンコソロ歌唱で…それがうまいの。
ラビのラップのターンも絶妙でVIXXの世界を壊すことなくラビの世界が繰り広げられていました。
シャツのボタン全開でMCで「ラビさん半分しか服着てなかった」って言われてラビが「ズボンはいてたからいいでしょ!」って返した流れめちゃ笑った。
本当に仲良いんだなぁ。


全員のソロ、すごく印象的だった。
個人的に最近グループで活動しているイメージがなかったから、
余計にソロ活動でそれぞれ得ているものを見せてもらったような感じ。
そしてそのソロ活動はそれぞれとてもいいものなんだなというのがよくわかった各々のソロステージだった。本当によかった。




あとね、大人の男性最高ですね…本当にかっこいい。
若いアイドルには出せない、仕事してる、仕事で輝いている男性のかっこよさ。
とくにレオくんはセクシーすぎます。
彼は「レオ」でいるために人に見られる身体をしっかりつくっているんだなというのが感じられる、感動的なほどのセクシー。




大人のアイドル、最高だった。
で、そんな大人のアイドルが最高の仕事をステージでするんですよ。
フレッシュ感はもちろんないけれど、その代わりに7年という月日を経たアイドルにしかないものをこうして見ることができた。
そしてその仕事の素晴らしさよ…もはや私はただラッキーなだけなのでは。


そう、VIXXが好きなひとはラッキーです。
だって好きなアイドルがこんなに凄いことってなかなかないでしょ。




MCはレオ先生のさすがの日本語やラビ先生のカタコト棒読み日本語を織り交ぜながら、
韓国語でも素の言葉を伝えてくれてなんだかとても楽しくて、とてもよかった。
エンくんも話にちょこちょこ出てきてくれた。


そしてホンビン選手のどこまでも擦れないあの感じは本当にすごい。
どのライブが印象に残っているかと聞かれ、ファンミーティングぜんぶと答えるホンビン選手が愛おしいよ。
ホンビンが「愛してるって呼んだら来ます」みたいなことを言ったので即叫びました(素)
あと、彼はことばに本当に嘘偽りが感じられない。
ホンビンが客席が綺麗だって言ったら、それは絶対に嘘じゃないって思う。


ラビは終始ケンちゃんに絡みついてた。
えねねんいなくて弟たちにタジタジのレオくんもかわいかったし、
自由にMCを楽しんでいるメンバーがとにかく最高だった。
通訳を利用して通訳さん(根本さんかな?)を自画自賛させたのまじですごかった(笑)
MC、みんなリラックスした様子がとてもよかった。
楽しんでいたのが伝わってきたし、私もすごく楽しかった。


それにしてもケンちゃんに「スターライトの赤ちゃんたち」って呼ばれるのは慣れない!
でもケンちゃんめっちゃ「赤ちゃん」て呼ぶ!
そう、VIXXのライブに行くと赤ちゃんて呼ばれます(迫真)
今回もケンちゃんが一番最後にはけました。最後の最後まで愛嬌してくれた。




ライティングが本当に素晴らしかった。
簡素すぎるステージだったけれど、ものの見事にライティングでカバーしていた。
映像での演出も工夫が見られたけれど、個人的には人の頭でステージが見ずらかったので単純にステージを映して欲しい気持ちもあったかな。


衣装は暗い色のときはダンサーさんたちと衣装の色似すぎていたりして、
そんなに近い距離じゃなかったから判別難しかったな。
とくに序盤はギラギラのジャケット脱いだらメンバーもダンサーさんたちも全員真っ黒で。
ただでさえ5人ver.になってるから誰がどこだ状態。


まぁ双眼鏡が頑張ってくれたからいいか。
というか、この時間にこうして立ち会えたんだからいいか。




アンコール込みでみっちり3時間の公演でした。
パフォーマンスはキメキメなのに全体的な雰囲気はゆるっとしていて不思議な空間だった。
どことなくファンミーティング的な雰囲気を感じたのは私だけ?
客席降りも一回じゃなかったし、そのときのメンバーはまるで遊んでいるかのようでした。
残念ながら私は下手側の二階席だったので微笑みながらスクリーンを眺めていましたが^^


機材席にライブTシャツをきっちり着たじぇりぴの代表がいらしていて、
アンコールではメンバーに促されてマイクなしで「もう一回!」コール!



まじでじぇりぴ、いい会社すぎる。
だってラビが独立したってこうして関係がずっと続いている。
じぇりぴはずっとVIXXのメンバーひとりひとりに対してとても誠実だった印象なので、
「いい事務所だな~」と思ってはいたけれど、ここまでとは!という感じ。
どれだけいい会社なんだよ。




そして今回もありました、公式?の出待ち。
今回もこれがあるとは知らなかったので、私がその場所に着いたときにはもうたくさんのひとが。
VIXXの出待ちがすごいのは、前のほうにいる方たちが座ってくださり、
係の方がしっかりと整備してくださる。
そしてファンの方たちがとてもマナーがいいので、心なしかそういった面でVIXXのお兄さんたちも喜んでいてくれているような、そんな気がするんです。
まぁこれはファンの願望だけれど。


VIXXのお兄さんたち、出口は逆方向だったっぽいのにわざわざ顔を見せに来てくれた風で、
今回も並んで挨拶をして、ずっとずっと、最後は見えなくなるまで手を振ってくれて。
みんな疲れてるだろうに、凄く健やかな笑顔を見せてくれて…やさしい…(語彙力)




レオくん、アンコールのとき、ステージから客席をとても見ていた。
今回の公演もできるかわからなかったということで、「次」はあるのかと考えると、
あったとしてもかなり先なのではと思います。
だってレオくんはきっともうすぐ兵役です。


なんなんでしょうかね、この感じは。
楽しい楽しくないとかそういうのじゃない。
おこがましいのだけれど、VIXXにえねねんの居場所があるように、VIXXのライブは私にも居場所をくれるような気がします。
少なくとも今回はそう感じました。私のなかにもVIXXの居場所があります。
それにずっと浸かっていたい。



うまく言葉にできないけれど、それでもいいと思う。
私は『VIXX』が好きです。




1.傷つく準備ができてる
2.奇跡(Eternity)
MC
3.Chained up -Japanese ver.-
4.Hot Enough
5.Circle
6.LEO solo - All of me(未発表曲)+ This about to happen
7.HONGBIN solo - 相思花
8.桃源境(Shangri-La
VCR
9.PARALLEL -Japanese ver.-
10.B.O.D.Y
MC
11.Milky way
12.HYUK SOLO - Way to you
13.KEN solo – 流星雨
14.Butterfly Effect
15.今 僕たちは
MC
16.Love Letter -Japanese ver.-
17.RAVI solo - NIRVANA 2 + ROCKSTAR(未発表曲)
18.Silence
19.Trigger
20.Love Me Do
MC
21.Fantasy
22.Scentist

EN1.Heaven
EN2.Navy & Shinning Gold
EN3.今日からキミはボクのもの




開演前、目の前に広がる漆黒の海に飲まれそうになった。
そこから拾い上げてくれたのは、それもまたアイドルだった。

共犯者たち

K-POPにハマりたてのころ、
"韓国の音楽番組がテレビ局のストライキにより休止"という状況が何度かあり、
私はそれを隣の国・日本でわーわー言っていたのですよ。
まさかこんなことになっていたとは、感。
ここで繋がるんだ、というか、ここで繋がったかというか。


ある時期、本当にストライキが多くて、また?また?みたいな感じだったの、覚えてる。
あのときは、テレビ局がストライキってどういうこと?だったし、
いまこうしてその内容を知って、ただただ驚くばかりなのですが。


いまでこそ馴染みのある名称の韓国のテレビ放送局『KBS』や『MBC』。
建物が映れば、ああ…音楽番組観覧の女の子たちはいつもこのへんに並んでるのかな…とか思ったり。
映画本編の舞台そのものがKBSとMBCそのものだったので、
もうひとつの地上波放送局『SBS』ではどうだったのだろうと気になったりも。




韓国という国のメディアが政治権力に占領されていく様子と、
それに立ち向かうジャーナリストたち。
過剰な演出のない外国のドキュメンタリー映画だったので、
観ている最中はついていくのにやっと、というかなかなか掴めないという感じでした。


でもいまこうして映画を思い返すと、いやいやとんでもない作品だったな、と。
例えばこの作品で「韓国」であった部分が「日本」であったらどうだろうかと思うと…
まず"公開されることはありえない"というのが、いの一番に浮かぶ。
そういう作品だった。


こういった作品がつくられたのもすごいし、こういった作品が公開されたのもすごい。
語彙がないので「すごい」しか言葉が出てこないのが恥ずかしいけれど、すごいものはすごいので。
そしてなにより、現場でいまも戦い続けているひとたちがいる。


もしもの話でもあるけれど、日本だってまったく同じじゃないにしろ、
きっとそういうことはあるでしょう。
それを今年の映画、邦画だけでも『主戦場』『新聞記者』とで突きつけられて、
ふだん普通にテレビを眺めているだけでも何かを感じざるを得ないもの。


そして改めて、韓国という国のひとたちは、
ひとりひとりの「声」が、とても大きいと感じます。
映画『バーニング』で見せつけられた社会の閉塞感のようなものをみんながみんな打ち破りたいのだということが伝わってくるし、
その「声」が日本とは比べ物にならないほどの凄まじい「攻撃」というかたちでインターネットにはびこっている現状も、
悲しいかなそういった面では無関係ではないと思ってしまうのです。



ちなみに翻訳は我々にはお馴染みの根本理恵さんです。



そして映画のなかでも散々出てきたMBCの報道番組『PD手帳』、今日なんですよね…
なんで今日やねん…ってか私のほうも他に日がなくて…
そもそも本作の監督のチェ・スンホ氏は偶然にも(?)『PD手帳』のPDだった方で、
劇中では"『PD手帳』のPDが解任された"的な皮肉な言い回しがあったりもしました。
チェ・スンホ氏は2012年にストライキへの参加を理由にMBCを解雇されています。
そんなチェ・スンホ氏が、なんと2017年に本作が韓国で公開されてからMBCの社長に就任したのだそう。
この映画、後日談まですごい。
そのチェ・スンホ氏率いる現在のMBCで放送される『PD手帳』という番組が、
まさか一介の隣国のドルヲタにとっても、とても他人事じゃないっていうね…ハーーー。
そのジャーナリズムが夢を持つ若者の未来を傷つけることがないことを願います。

ジョーカー

誰にも理解されなくてもいい。
私はこの『ジョーカー』という映画を大切にしたい。


たとえば他の誰かが『ジョーカー』を大切な映画だと言っても、私はわからないと思う。
だから私が『ジョーカー』を大切な映画だと言っても、誰もわからないと思う。
だって「わかる」はずがない。




観ていてつらいと思うのに、私はつらくない。
観ていて悲しいと思うのに、私は悲しくない。


高みの見物なんてとてもできない、つらくて悲しい映画のはずなのに、
どうしてだろう、まるで何かが私のそばにいてくれるかのようなあたたかさみたいなものを感じた。





映画として対峙することはできなかったように思う。
私は終始"アーサーの物語"と対峙していて、それは私を映画というものから遠ざけた。
それくらいこの作品は私に入り込んできた。
ホアキン・フェニックスの素晴らしい演技、センスに富んだ映像づくり、音、
こちらに届くそれらすべてが私に"アーサーの物語"と向かい合わせさせる。


でも同調はしない。だから私はジョーカーにはならない。
「なれない」んじゃなくて「ならない」。


私はアーサーを哀れむけれど、映画は私のことを哀れんでいるような気もする。
けれど別にそれが嫌というわけでもない。




私はジョーカーにはならないし、なれない。
一方で、アーサーはジョーカーになった。
それだけのことなのだけれど、それだけじゃない。
私は共鳴してしまっている。


それがなんなのかはわからない。単なるダークヒーローへの憧れかもしれない。
けれどジョーカーはダークヒーローなのだろうかと問いかける自分もそこにはいて、
それに対する私の答えはNOだし、でもYESでもある。




エンドロールがはじまると、びっくりするくらい大勢のひとが席を立った。
私は通路席にいたものだから、すぐ横をスクリーンを去るひとがたくさん通る。
みんな私を追い越していく。


単純に大きなスクリーンだったから、それだけエンドロールで席を立つひとが多いというのは頭ではわかるのだけれど、
それでもみんなどうしてエンドロールを観ないのかと、
スクリーンを眺めながら私だけが『ジョーカー』という作品に取り残されていく。
そんな気分にもなった。
けれど私はそれをさみしいとは思わない。


そのとき聞こえた「俺には難しかったわ」というぼやきが耳にこびりついている。
私は涙が止まらなかったけれど、それがどうという話でもない。

ATEEZ 正規アルバム1集「TREASURE EP.FIN : All To Action」 コンセプトフォト




ありがとう。



『ATEEZ』に在りし日の俺のK-POPを重ねてしまう私です。
アチズことエイティーズのことはほぼなにも知らないし、グループ名の呼び方ですら最近知ったような感じなのですが、
その程度の微々たる情報量からでも、彼らの在りし日の俺のK-POPをやってくれているな~と思える存在感がありがたすぎます。君の名は希望


で、今回のティーザーイメージなんですけど、
こんな強い超どコンセプトをバチバチにキメてくれるグループ、いま他にいないですよ。
(まさかのトラジャとちょっと相通ずるものがあるのはわらったけど)
もしかしたら他にもいるのかもしれないけれど、
クオリティ的な面でも、あくまで自分の観測範囲外からもしっかりと届いているかという点では他にいない。



個人ティーザーもすごいです。




もしかして、最近てティーザーイメージの在り方変わってますかね?
最近のK-POPアイドルのティーザーイメージってコンセプトはあるにはあるけれど、
どうしても「コンセプト」より「被写体」のほうが比重が大きいものばかりのような。
それって既存のファンには響くけれど、なかなかその他には響きにくい気がします。


画像ティーザーなんかは一目で目に入るとても効果的なものだと思っているんですが、
まだまだビジュアルイメージでアプローチできるのではというチームでさえも、
最近は普通に被写体が綺麗に写ってるお写真を全推しという感じで、
もはやいろいろ察してしまう身としてはそれに対して勿体無いとも言えないというか。
ただ個人的な感想でつまらないな、とぼやいて終了という。嗚呼かなしい。
その代わりなのか、ところによってはどんだけあんねんというくらいティーザーの数がめちゃ多いのも納得しちゃう…
もはやアルバムブックレットのスポイラーでは。


また、ティーザーが出始めてからカムバックまでの期間も長くなった気がします。
コンセプトの世界に浸ろうにも合間にまったく別の供給が挟まるパターンもあるので、
そりゃ祭り感は損なわれるよなぁという印象。


最近は界隈全体が"「コンセプト」が「コンテンツ」(プデュやコンテンツ化したアイドルなど)に勝てない"ような流れになっているように感じられていて、
ティーザーイメージにまでそれが及んでいるのかなとか思うとまぁそれもわからなくはない…という感じなのですが。
『SuperM』とか見ているとそういった点がわかりやすい。
アメリカ云々は置いておいて)"あの"コンセプトというものをめちゃくちゃ大事にしてきて、プデュなどとは真逆にいたエスエムが"そっち"なのかと。
イスマンの夢のHollywood…(ここでもトラジャ)
しかし"「コンセプト」が「コンテンツ」に勝てない"っていまのK-POPの格差のしんどさの象徴のようなものですよね…




そうした昨今の牙の抜かれたK-POPのビジュアル攻勢のなかで、
唯一牙を剥き続けているかのような『ATEEZ』の姿勢には感謝しかないです。
また、私は本当にエイティーズのことを知らないので、
"なんかいろいろ凄いんだけど謎の存在"という感じで、彼らには勝手にラスボス的なイメージを抱いていたりします。





エイティーズのえらい~って思うところは、
アクが強めのコンセプトバチバチビジュアルのときは、
同時にちゃんとファンも嬉しい被写体バチバチビジュアルも用意してるんですよね。



手厚い。



そんな彼らの記念すべき1stフルアルバムのタイトル曲は『WONDERLAND』



『ATEEZ』、ミュージックビデオもパフォーマンスも、在りし日の俺のK-POPを体現してくれているようなイメージがあるんですけど、
そこらへんはまだ、こちらはこじ開けられていないんです。
それでもエイティーズがドカンといってないんだったら、
そらいまのK-POPが私が好きなやつじゃないの納得だわーと思えるくらい、
めちゃくちゃザ・K-POPな存在だと思っているので陰ながら応援したい次第です。

私の名刺。

師匠の展覧会に行ってきた。


そう、私、師匠がいるんです。いいでしょ。
以下、そんな私の自慢話です。




圧倒的な空間、錚々たる作品が並ぶ展示。
そのなかに自分が関わった作品があるのは、そりゃもう誇らしかったし嬉しかった。


私が関わっていないずっと昔の作品ですら懐かしく感じたのは、不思議な感覚だった。
たぶんそれらも含めて私に染みついているのだと思う。
だってずっとそれらとにらめっこするような環境にいたから。




師匠は私にとって、とても偉大なひとです。
いまでもずっと憧れのひとです。


そんな師匠のもとで働いたこと、後にも先にもたったひとりのアシスタントであることは、
私にとっては自慢だし、それは私にとって「名刺」です。




師匠のもとでは私は残念ながらあまり成長することができませんでした。
恵まれていた環境だったにも関わらず、
いつまでたっても成長できず、ずっと自信のなかった私は、
ここでは"いま以上"にはなれないと思い自らそこを離れました。
その理由や想いもしっかり師匠に伝え、
結果、いまもこうして関わりがあり、関係が続いています。


当時は穏やかで優しいひとだとわかっていても、
仕事に関してはとても厳しく、やっぱりすごいひとだったのでとても怖かったし、つねに緊張していました。
けれどいま、私は師匠と当時からは想像できないくらい親しくさせていただいている。
当時より成長した自負があるし、なにより、いま自信を持って仕事ができるようになったからでしょう。




そうなれたのは、師匠のもとで得た「名刺」のおかげです。




その名刺はかたちのないものだけれど、
どんな資格や免許より価値がある(と、私は思っている)、さながら私の人生のマスターキーのようなものです。
いまの私があるのはこの名刺のおかげといってもいい。


そしてこの名刺は破れたり汚れたり色褪せることもないので、
これからも私を支えてくれるのだと思います。
ただこの名刺、いかんせんかたちのないものなので、
普段持っていることを忘れがちになるのがちょっと難点だけど。




そんな名刺を持たせてくれたひとを、今日はじめて直接、親に紹介しました。
私は師匠を親に会わせることが夢だとかはいっさい思ったことがなかったけれど、
実際、親が師匠に、師匠の作品とともに対面した様子を見ては、
これもまた私が見たかった光景だったのかもしれないなと思いました。


そしてそんな空間はとても離れ難かった。
まるで自分の一部のようだったから。
それが、私が持つその名刺がいかに大切なものかということを、
改めて強く実感させてくれるのです。