ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

アウトレイジ 最終章

個人的にはつまんなかったけれど、悪くはないと思った。
「美学」みたいなものはちゃんと見えたし、「センス」だって良かった。


ただ、


たけし、老けたな~~~~~~~~っていう。


いやまじでたけし、、、、、
なんか悟りを開いて教祖と化したロックバンドみたいだよ、、、、、、、




クールにブッ込んできたギャグみたいなところ、
あれはたぶん「センス」の部分なのだけれど、
スベッてるわけではないのに、なんかオヤジギャグを見ているかのようなね。
ギャグを見ておもしろくて笑うというよりは、
オヤジギャグを見て「寒いんだけど~(笑)」って言いながら笑うあの感じ。
たけしの「老い」をめちゃくちゃ感じさせられる。


前作『アウトレイジ ビヨンド』から5年も経っているという衝撃もさることながら、
いま思えば『ビヨンド』って超元気で超エンタメしてたんだな~~~~って。
『ビヨンド』でも漂っていた独特の「静けさ」は、今作ではまったく、まったく種類の違う「静けさ」になっていて、
そういったところどころで、それぞれの世界観のとらえ方・向き合い方・つくり方などなどの違いがハッキリとわかる。




"メインキャストの高齢化"というワードはいろいろなところで見かけてはいたけれど、
それ自体はぜんぜん気にならなくて、むしろ"リアリティのあるヤクザの「加齢」"が感じられて逆に良かった。
"病気を経て演技が変わった"と言われたりしている西田敏行と塩見三省のおふたりだけれど、
こういう言い方はよくないかもしれないけれど、それがまた"リアリティのあるヤクザの「加齢」"の象徴的なもののようなね、存在感。
この西田&塩見コンビは演技がめちゃくちゃすごいんですよ。
『ビヨンド』であんなコワモテオラオラ全開だったのに、時を経てこういう風に演技を変化させることができるのかと。
岸部一徳もすごかった~。




ここ、めっカワだったけど、
予告映像で出しちゃってよかったのかしら?



あと大森南朋がびっくりするくらいヘンテコ演技だったし、
ピエール瀧もびっくりするくらい馴染んでなかった(笑)
大杉漣も妙な浮き方してたけれど、それはそれでちゃんとキャラクターづくりになっていたので良かったと思う。
てかドラマ『バイプレイヤーズ』の主役陣の半分が揃っちゃうのね(笑)


加瀬亮みたいな若手アイドル枠がなかったのが残念~。
まぁそういうのも意図としているのでしょうが。(たぶん)




韓国も舞台のひとつなので、韓国のガールズバー(だったかな?)のシーンでは、
『9MUSES』の『Hurt Locker』のミュージックビデオがガンガンに流れていました。




相変わらず、あんまり(私が)展開にはついていけてないのだけれど、
綺麗にまとまっているし、嫌な感じはまったくしない。
アート的な感覚だって、しっかりと持っていると感じました。


でも、


それでいいのか、たけし。


と、思ってしまう。


それはそれで悪くないんだよ。
でも私はそれが楽しめなかったし、好きだとも思えなかっただけ。

応答せよ2017年の、るーみん。

クリスがいなくなったときはそれはそれはショックで、
ドルヲタとしてはかなりのどん底状態だったのだけれど、
いまになって「るーみん」という奇跡のふたりを思い出しては、
ようやくルハンがいなくなったことのショックを当時以上に受けている。時差すごい。


「パフォーマンス」だとか「クオリティ」だとかそういうものを超えた、
唯一無二の萌え・オブ・トップ。


それは「るーみん」。



「ルーミン」でもあり、「るぅみん」でもあり「ルゥミン」でもある。
いずれにせよフォントは丸っこいやつに限る。


なんでいまになって、という感じなのだけれど、
ルハンの恋人公開により、潜んでいたフンハンシッパーたちが騒ぎだしたことが発端のような気がする。
私が『EXO』大好き全盛期のとき(いまもEXOのファンです!)にはもうすでにフンハン期は終わっており、
毎日のように投下されるルハンからシウミンに対するものすごい愛情表現の数々がインターネットにあふれていた。
けれど、それらは私のなかではけっしてBL的なものではなくて、
同い年のふたりそれぞれが異国の地でお互いに支えあった「男子のアツい友情」だった。
(た、たぶん)




いまや一年に24億稼ぐ中華セレブのルハンさんと、
いまや"あの"EXOの長兄として立派にメンバーたちを包み込んでいるシウミンさんが、
再会してサッカーしてるとこ見たくない?



るぅが「これ俺の彼女!」ってシウちゃんに紹介して、
シウちゃんが「いいなー俺部屋にこもってばっかりだからさー」っていう男子トーク
聞きたくない?




そしてここで私に妄想の神がおりた!!!!!オーマイガー!!!!!
もしかしてるーみんはずっと連絡を取り合っていて、
SNSで彼女を公開する前にシウちゃんにもう紹介してた説、爆誕である。



だって当時すでに目の前のチャニョルさんをガン無視して、
シウミンさんのお写真を見ていたくらいのルハンさんである。
(後世に語り継がれているであろう「チャニョル乙」の傑作現場写真)


妄想はタダである。
そんな妄想のオカズになるのも芸能人の仕事である。




ふたりがいつかまた会えますように。



…いや、すでに会っているかもしれない。っていうかそっちの可能性のが大きいかも。
(私が)ふたりが一緒にいる姿がまた見られますように。

ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(二回目)

先日、渋谷で映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』を観た。
ミニシアターというところに足を運ぶこと自体が久しぶりだったし、
あまりにひょんなきっかけだったからこそ、余計にそれ自体がもう楽しかったのだけれど。



それは映画を鑑賞した帰りの電車のなかでのことだった。
ロングラン上映ということで、他の劇場の上映状況はどんなものかと、
映画の公式サイトので劇場情報を見てみた。


そしたらそしたら。
まさかまさか。


めっちゃ地元で上映していた。


まじかよ……


そのミニシアターが存在するのは知っていた。
つい最近できたと思っていたけれど、できてからもう3年くらい経っていた。
けれど、できた当初は微妙なラインの旧作ばかりを取り扱っていたので、
『セルゲイ~』のサイトで見るまでまったくの、まったくのノーマークだった。
過去の上映作品一覧を見てみると、あれもこれもと観たかった作品のタイトルが並んでおりくらくらした。
東中野のミニシアター『ポレポレ東中野』で観た『ふたりの桃源郷』ものちに上映していた。
聞けば、お客さまからのリクエストにも目を通しながら「どの作品を上映するか」を話し合って決めているのだそう。


数日前に『20センチュリー・ウーマン』を観たのも実はこの劇場でだったりする。
劇場のサイトで『セルゲイ~』の情報を見ていたらあのまぶしいほどのイメージビジュアルが目に飛び込んできたからだ。
前情報はまったくなかったけれど、「マイク・ミルズ」という見覚えのある名前に惹かれて鑑賞に至った。




と、いうことで今回二回目を観たほとんどの理由はそんなところにある。
もちろん一回目の鑑賞がとても楽しめたというのも大きな理由のひとつだ。




そして、二回目の『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』。


好きだなぁ。
好きだなぁ。
好きだなぁ。


ずっとそう思いながら、そう感じながらスクリーンを観ていた。
ずっと泣いていた。(最近泣きすぎ)


エンドロールでは子供が歌っている。
ダンス ダンス ダンス!
これはセルゲイの心の声なのかもしれない。


あらすじ、というか内容は、もちろんもうわかっている。知っている。
けれど、ごく自然に映画を楽しむことができた。
二回目だという感じがしなかった。
ドキュメンタリーであることも大きいはず。
それでもいちばんは、やっぱり"作品が好きかどうか"だろう。


私はこの映画が大好きだと心底思った。大好き。
そしてそんな「大好きな映画」を、二回も劇場で観ることができた。


もしかしたら一度も観ることがなかったかもしれないのに。
なんてラッキーでハッピーなんだ。


首都圏を中心としたエンターテイメントとはここ数年、距離をとっていた。
だからこそ、改めて、触れることのなかったはずのエンターテイメントに、
ふたたび触れるきっかけができたことが本当に本当に嬉しい。




私も劇場に設けられているリクエストBOXに上映を希望する作品のタイトルを提出した。
これからの予期せぬ作品との出会いもすごく楽しみだ。

20センチュリー・ウーマン

すごく幸福な時間を過ごすことができた。
開始数分で、ああ、この映画、ずっと観ていたい、この世界にずっといたい、って思った。


描かれていた世界には、
人間くさいあたたかさのようなものが充満していた。




アーティスティックに冴えた映像と音楽の競演が美しかった。
このテのトーンの作品のなかで、これだけ登場人物をしっかりと描くのは、本当にすごい。
全体的にスタイリッシュだけど、雰囲気だけでだらだらするようなことは一切ない。
ところどころが鋭利で飽きない。


ストーリーは派手ではないながらも、つくりが絶妙ですごくよかった。
そのへんにデザイン畑のマイク・ミルズを感じた。




登場人物ひとりひとりの人生がしっかりと表れていて、
そのどれもが自分があたかも知っているもののような気になるし、
本当に知っている部分もあったのだと思う。
だから最初から最後まで涙が止まらなかった。


登場人物、というか画の生命力がハンパなかった。
みんなパワフルでキラキラしていた。それを感じられるだけでも元気が出る。
そしてそんなキャラクターたちを演じた役者陣がすごかった。
それぞれがめちゃくちゃ中途半端で面倒くさいキャラクター像をしっかり体現していた。
みんなイイ顔すぎた。

アネット・ベニング - ドロシー・フィールズ
グレタ・ガーウィグ - アビゲイル・"アビー"・ポーター
エル・ファニング - ジュリー・ハムリン
ルーカス・ジェイド・ズマン - ジェイミー・フィールズ
ビリー・クラダップ - ウィリアム

なかでも55歳のシングルマザーであるドロシアを演じたアネット・ベニングの顔が最高。
知らない役者さんばっかりだったけれど、本当に全員ビジュアルが超絶妙。
揃うとすごい化学反応を起こす。
エル・ファニングはお察しのとおり、あのダコタ・ファニングの妹。めちゃかわいい。
そしてとにかくジェイミーがめちゃめちゃかわいい。


ストーリーはちゃんと"終わる"。
「その後」の未来を本人に語らせて、しっかり終わらせるっていうのは斬新だと思った。
ああ、終わらないでほしいと思いながら、
物語の終わりを突きつけられるのだけれど、不思議な清々しさが残る。
「死」ですらもそれは人生の一部なんだよなぁ。


人生は美しい。




パンフレットを購入したのだけれど、
そこに書かれていた文章らはあまりにも自分の観たものと違ったように感じられて戸惑った。
それだけ作品が心のなかに入り込んできた証拠なのだけれど。
焦点の当て方があまりにも自分と異なっていて、
まったく別の作品についての文章を読んでいるようなヘンな感覚。






さて、監督・脚本はマイク・ミルズ。
私の知る「マイク・ミルズ」は、グラフィックデザインだし『X-girl』だし『relax』だった。
映画をつくっているだなんてまったく知らなかった。


クリエイターとして「マイク・ミルズ」という人物を覚えたのは、
マガジンハウスから刊行されていた雑誌『relax』だった。
マイク・ミルズは『relax』にたびたび登場していたように思う。
そして、私は主に"グラフィックデザイナーのマイク・ミルズ"を知っていくこととなる。




本作を観るにあたって、かな~~~りひさしぶりに目にした「マイク・ミルズ」という名前。
正直なところそのひとが何者だったのかぜんぜん思い出せなかった。
映画を見終えて、軽く検索してようやく思い出した。大好きだったじゃん。




パンフレットをめくる。
鮮やかに配置されたスチールカットのそれらは、"めっちゃマイク・ミルズ"だった。



あー、あのシーンも、このシーンも、"めっちゃマイク・ミルズ"だったんだ。
キャラクターどころか演じた役者の造形すらも、
いま思えば彼のデザインしたもののように感じるくらいだ。




パンフレットには当時の『relax』編集長の岡本仁が寄稿してるし、
デザインも当時の『relax』のアートディレクターである小野英作が担当している。
表紙のシンボリックなタイトルはマイク・ミルズによるもの。
そして小さく添えられた飛行機。


手に取れば、映画の空気を思い出すことができる。
そんなパンフレットには私の知る"グラフィックデザイナーのマイク・ミルズ"の姿がある。
そしてきっと見るたびに本作とともに、痛烈に「いつ」だかのことを思い出すのだろう。

LOOΠΔ(LOONA) / ODD EYE CIRCLE 「LOONATIC」 リリックビデオ

快作!



『LOOΠΔ』(『Loona the world』)・『今月の少女』。


すこし前に、"Kim Lip(キム・リプ)&JinSoul(ジンソル)"の金髪双子ビジュアルの強烈さに、ノックアウトされた際に、その時点での、

キムリプ・ジンソル、そして次に公開される『今月の少女』の3人で次の新ユニットがつくられる

という予告通り、公開されたメンバー・Choerry(チェリ)



なのですが、個人ミュージックビデオ『Love Cherry Motion』は、
個人的になんかいまいちとらえどころがないように感じてハマれませんでした。


そしてこれまた予告通りに『Loona the world 1/3』に続く、
キムリプ・ジンソル・チェリの3人で構成される第二のユニット『ODD EYE CIRCLE』誕生。
ミュージックビデオが制作されたタイトル曲『Girl Front』をひっさげ音楽番組等にも出演。


なのですが、この『Girl Front』の活動もハマれませんでした。
なにせキムリプ・ジンソルの金髪双子がアプローチした世界観とはまったく違っていて、
あーやっぱガールクラッシュ系る~なちゃんもしっかりアイドルせーへんといかんのかーーー、というような感じで。(わかりにくい)




『ODD EYE CIRCLE』、ひとりひとりはすごく魅力的なのだけれど、
ど~~~~~しても、この3人だと、"金髪・黒髪・金髪"っていうビジュアルが黄金比になってしまうんですよね。
その提示されたあたかも"正しいバランス"における彼女たちは、
ひとりひとりの個性は強いのに、こうして法則にのっとって並べられてしまうと、
なんだかごくありふれているもののように感じられてしまって。


安定感バッチリの水戸黄門フォーメーション。

あれれ、私の求めたクールさはどこへ?




そんなこちらの凝り固まったイメージをぶち壊してくれた会心の一撃が、
『LOONATIC』のリリックビデオなのであります!
(前置きながっ)




ただでさえ、『LOOΠΔ』といえば、
スキのないガッチガチに練られて作りこまれた映像「作品」らであふれかえっているわけで。
そのなかでも『OEC』の3人は前述したとおり、並び姿からコンセプトをかもしだしている。


それなのにこのスキだらけのゆる~いカットたちとオフショットたち。そしてアザーカット。
それを彩るアニメーションやカット割りはさすがのセンス。
そこからは、ずっと謎に包まれていた少女たちの素顔があふれている。


垣間見えるガールズたちのきらめきがまぶしい。
本編からこぼれ落ちたかけらたちはなんて美しいのでしょうか。


っていうかもう本編はこのガールズムービーの序章だったのかのように見える、
まるで『ODD EYE CIRCLE』のドキュメントですよ。最高だー。




美女がゆえのコワモテ感(褒めてる)がゆえに画はクール。
それにもかかわらず、スーパーキューティーオサレガーリッシュ(語彙力…)な楽曲がふりかけられていて、
コンセプトに閉じられた世界の少女たちの開放を思わせる。
そしてそれが新しいコンセプトになる。




スピンオフものとしては、
コンセプトトレーラーの先駆けであるf(x)の『Pink Tape』のアートフィルムの先にある、
いま現在のK-POPガールズムービーのなかでも屈指の出来だと思うのですが!!!!!


ひさびさに言いたい!言わせて!言わせろ!
ガールズ・ビー・アンビシャス!

BTOB 「Missing You - 恋しがる」/「Blowin' up」 カムバックステージ

いや~~~~~ついに!
2012年デビューの『NU'EST(W)』が音楽番組『Mカウントダウン』にて、
堂々たる1位のトロフィーを手にしましたね!
『NU'EST』にとっては、デビュー後・初の音楽番組での1位です!


信じられないくらいめちゃくちゃお金がかかっているミュージックビデオ等は、
『Produce101 Season2』(プデュ2)を経て、しっかりと資金を調達できるくらいファンを獲得したことの表れでしょう。
男子アイドルの壁である音源成績もとってもよく、本当に人気者になったんだな~と。
プデュに参加したことは無駄じゃなかったんや(涙)本当によくがんばったよ(涙)


とはいえ、いまの彼らに対する評価は『Wanna One』で活動しているミニョンくんをのぞいた『NU'EST W』名義での活動に対するもの。
私自身、彼らが4人でたたずんでいる姿にはまだ慣れません。
やっぱりミニョンくんもいる"5人の『NU'EST』"が!1位を獲る光景が見たいんじゃ!


だから!いまのこの人気がプデュバブルで終わらないことを心から願っております…!
頼むからミニョンくんが戻るまで売れていてくれ!!!!!




1位を受けて、戸惑うばかりのJRくんをはじめ、その喜びに包まれる『NU'EST W』のもとへ、
先輩・後輩、そして同期、さまざまなアイドルたちが駆け寄り、彼らの1位獲得を喜びました。




そこには同期・2012年デビュー組である『BTOB』の姿も。




前回の『MOVIE』でのカムバックにかなり沸いた私ですが、
「今回のカムバックはバラード」という情報を目にしては、アゲ曲好きの私はまじかよ~となっていたわけです。
予告通り、タイトル曲『恋しがる(Missing You)』は、ど・バラード曲。


でもフタを開けてみたら、なんかめっちゃくちゃに売れている!!!!!
大手音楽ダウンロードサイト『MelOn』ではなんと24時間以上1位に君臨、他を寄せ付けない。
"ボーイズグループにしては"「音源が強い」と言われていた彼ら。
『MOVIE』もかなり売れていたのですが、いや、本当に今回はめっちゃくちゃに売れている。


正直、そんな人気っぷりをランキングで目にしても、
楽曲を聴く限りはなにがそんなに良いのか全然わからなかった(笑)
ミュージックビデオも、あー最近こういうの流行ってるよネー、みたいな。
韓国人はいまはこういうの好きなの?ふ~ん?、程度のリアクションしかできない(笑)




はいはいバラードバラード。
そんな感じでMカウントダウンのカムバックステージを見ようとしていたんですけど、





!?




ヤバイ。
バラード曲でカムバック!、っつってリード曲のサムネイルが(笑)
なにこれ(笑)どうしてこうなったの(笑)


そしてこのリード曲『Blowin' up』は、サムネのインパクトを裏切らない、
さすがBTOBクオリティのめちゃくちゃ楽しいステージ!
キミたちのこーゆーとこ、すっごくすっごく好き!大好き!




そしてそんな度肝を抜かれたところで、
タイトル曲『恋しがる』のステージが、繰り広げられます。




え。




なにこの振り幅。




えげつない…!
ベクトルの違うふたつのステージを、完全に掌握しているじゃないですか!




音楽を完全に自分らのものにしてる。
ちゃんと自分たちの音楽を愛して、自分たちの音楽を届けようとして、
そして誰よりも自分たちが音楽を楽しんでいる!!!!!
超エンターティナー!!!!!


だからどんな楽曲もしっかりと魅せてくれる。


ここまで自立したパフォーマンスができるアイドルグループは、あまりいないのでは。
っていうかその点では2012年デビュー組で頭ひとつ抜けてる感じ。


そのパフォーマンスを見てからは、
なんとも思わなかったMVですら沁みるように。




前回のカムバック時に記した通り、

ぶっとびって個人的には踊ってナンボタイプのアイドルグループとはちょっと違っていて、
どちらかというと歌唱スキルがゆえに音楽職人的なイメージが強いんです。

それを改めてすごく感じたというか。


もともと、とにかくボーカル陣の層の厚さは驚くほどで、
加えて評価の高いイルフンを筆頭に個性的なラッパー陣も擁しているBTOB。
あんまりダンスの印象がないのだけれど(失礼)、
K-POPアイドルに必須と言われるようなそれをも、
ハイレベルな歌唱でもってねじ伏せてしまうパワーは、
それなりの年月を経て得たものだと思うのです。


は~~~~~そんな『BTOB』がすっごくカッコイイ……




いつでもどこか生き急いでいるK-POP
けれど、


自身の力を信じて、じっくりと続けることで、"ある未来"と出会うことができる。


そんなことを感じさせてくれるアイドルがいる。
『BTOB』先生たちのカムバック、勉強になります。

ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣

つい先日、舞台『TOKYO TRIBE』を鑑賞するために渋谷に行った。
その帰り道、大きな通りに出たとたん目の前のバス停に代々木上原行きのバスが止まった。
乗ったら帰りがラクだな~~~でもちょっと歩きたいな~~~と思い、乗らなかった。
そして『Bunkamura』の裏を通って代々木八幡の駅に向かって歩いていた。


舞台の余韻にひたりながらぼんやり歩いていた。
そうしたら、映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』のポスターが目に飛び込んできた。
えっと思ってよく見ると、そこは有名なミニシアター『渋谷アップリンク』だった。
こんなところにあるのかよアップリンク!都内のミニシアターはなんて神出鬼没なんだ。


この映画『セルゲイ~』は私のインターネット周りでとても話題になっていた。
私も「観たいな~」と思っていたものの、よく調べもせず、どうせ機会もないし、観ることはないだろうと思っていた。
でもこんな道すがら、上映館に出会ってしまった。
しかも早いところでは7月から上映されて続々と公開終了になっている映画にも関わらず。
と、いう感じで、なんとなく運命めいたものを感じて(おおげさ)、ふたたび奥渋谷へ。




栄光の陰にある苦悩、みたいな宣伝なんかにおけるアプローチのわりには、
個人的にはあんまりそんな印象はない。
それは、"いま現在のセルゲイ"がいち「ダンサー」としてしっかり前を向いてることがわかったうえで仕上がった作品であり、
さらに映画のプロデューサー・ガブリエル・ターナや監督・スティーブン・カンターらが、
文字通り"セルゲイの背中を押したい"と思って制作したからなんだろうなぁ。愛だなぁ。


映画の終盤で自身でチョイスした楽曲『Take Me to Church』のミュージックビデオを撮影することになるセルゲイ。
彼は、この作品でもって踊ることをやめようとしていたという。



けれど、そこでのダンスを最後にしたくないという思いが芽生え、
"いま現在のセルゲイ"の「ダンサー」としての第二章がはじまった。
なんたってもう、『スッキリ』でパフォーマンスを披露しちゃうくらいの吹っ切れっぷり。


「(MVの)撮影中はずっと泣いていた」と話すセルゲイ。
そのことばからはいろいろなものが垣間見える。




若々しく青々しいロックミュージックはセルゲイにぴったりだった。
けれど、それらで彩られるドキュメンタリーは、反して妙な静けさのある映画だった。
セルゲイの"無の表情"との対比が鮮やかで、フィクションのようなドラマチックな境遇にあったひとのドキュメンタリーなのに、
誰もが持っている人間の心の姿をとてもリアルに描いていたと思う。


からっぽになったセルゲイの、あの"無の表情"。
とても綺麗だと思いつつも、とてもこわい。
そこからはこれまでの彼の人生を察することができる。静かな世界で。




映されていたセルゲイの半生は本当にドラマチックで、すさまじいものなのだけれど、
「つらい」や「苦しい」という表現がことばでされていても、
少なくともステージ上で踊っているときの姿は本当に楽しそうで美しくていきいきしていた。
実際に「宙を舞っているときだけは…」と、ダンサーとしての悦びを何回か口にしていた。
そんな作品のなかでのギャップを感じては「才能」というものはちゃんとこの世に存在しているのだと心底思った。


そのなかでもなにより突き付けられたのはセルゲイは「天才」だということだった。
バレエもダンスもよくわからないけれど、っていうか「セルゲイ・ポルーニン」という人物のことすら知らなかったけれど。
とにかく周りにいるダンサーたちとは違うのは一目瞭然だった。
「天才」とかいうことばは、かなり陳腐だけれど、それ以外にダンサーとしてのセルゲイを表すことばがちょっと見つからない。
パフォーマンスがとにもかくにも圧倒的すぎる。


それは終盤の彼を一躍有名にしたコンテンポラリーダンスの要素が強いと思われる「表現者」としてのセルゲイの姿を映したミュージックビデオより、
「バレエダンサー」として成長・活躍の様子をおさめた映像のほうが、比較対象があるぶん、わかりやすかった。




よく撮ってたなー!、と感心するばかりの幼い頃からのセルゲイの記録映像たち。
(11歳くらいでもうすでにビジュアルができあがっている…!)
それらからは、家族が、というか母親が、
いかにセルゲイの可能性と才能を信じていたかがよくわかる。
けれど、その類まれなる才能が開花し、世に認められたあとも、
彼はその経緯にあたる不満を母親にぶつけたりする。
家族というものはとても複雑だし、それはきっと私も含めどの家族にもある風景。




映画が終わりに向かうにつれ希望しか見えない未来にほっと安堵してしまった。
そしてこの明るいラストは"いま現在のセルゲイ"自身が導いたもの。


このすがすがしい後味は、ドキュメンタリーにしてはあまりにドラマや物語としてちゃんと成り立ってるというのもあるからなんだろうなぁ。
例えばこの映画はドキュメンタリーではなくて、セルゲイも他の登場人物も、「俳優です」って言われても違和感がまったくないというか。


だってセルゲイ、めっちゃ格好良くない?好き。



映画のなかでセルゲイが「もう誰も信じない」みたいなことを言っていたのに、
購入したパンフレットを読んだら「恋人のバレエダンサーと公演を開催」とか書いてあった。
あ~~~~~はやくも!あ~~~~~また失恋した!


併設しているカフェで案内されたのは大きなソファー席だったけれど、
すでにテッドとベイマックスミッフィーちゃんが座っていた。(どれもデカかった)
みんな、なぐさめてくれてありがとうな(涙)