ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

【プロローグ】俺のK-POP 2018【ジョンヒョンとの一年】


「アイドル」というものに触れているとき、
そこにはジョンヒョンがいた。


そんな一年だった。




"「アイドル」は「人間」である"ということを大前提に、
いろいろなことを受け止めるようになった。
「アイドル」という存在に対して、以前より優しくなった…気がする。


自分の知るアイドルに、幸せでいてほしいと思うようになった。
「生きている」ということだけで、そうなることができるんだから。




私は、このブログで同時期カムバック対決を煽る記事を書くのが好きだった。
カムバック対決はゲームのようにおもしろかったし、
その楽しさを盛り上げるひとを見つけられなかったので自分で煽っていた。自給自足。


でも、その類で盛り上がったりすることがずいぶん少なくなった。
いまだにハードな環境で戦うように活動しているK-POPアイドルたちを、
比べて競わせることを煽ることができなくなった。
比べられて競わなければならない彼らの姿を見ては「煽る」ということができなくなった。
それぞれのアイドルのカムバック日程も以前ほど把握しなくなった。




SHINee』とは、いまだにどう接していいかまったくわかっていない。
4人はとても一生懸命頑張っている。わかっている。
応援したいと思うけれど、「わかっている」と同時にわかっていないことをわかっている。


ジョンヒョンがこの世からいなくなってしまったあとの『SHINee』からは、
私の知っているSHINeeを思い出すことも難しく、本当に4人には申し訳ない気持ちでいる。
たぶん、まだ時間がかかる。
でも、いつかちゃんと接することができるようになりたい。


私のなかのジョンヒョンは、驚くほどなにも変わらない。
対して4人は年齢を重ねて、グループも4人それぞれも新しい段階へ進んだり、
新しい一面を見せるようになっていて、私はそれを垣間見たりしている。
でもジョンヒョンだけは、なにも変わらない。
そういうことなんだろう。




2018年のK-POPは、ジョンヒョンとの一年だった。
2017年12月18日以降のK-POPには、つねにそこにジョンヒョンがいた。
いつまでジョンヒョンがそこにいるのかはわからない。

2018 MAMA FANS’ CHOICE in JAPAN IN さいたまスーパーアリーナ

最近のK-POP、いろいろありすぎて辟易してしまっていた。
もはやどうして自分が今回の『2018 MAMA』のチケットを取ったのかも、
ちょっと忘れちゃうくらいで。(言いすぎな!)



もう公演名が『MAMA』なんですね。(正式名称は『Mnet Asian Music Awards』)
っていうか「FANS’ CHOICE」ってなんやねん。




理由は、ひとつ。


ワナワンが見たい。


最後に『Wanna One』が見たかった。
本当に、それ以外になかった。



ただただワナワンが好きなんです。
ワナワンのメンバーが大好きだし、そんなメンバーがワナワンであることが大好きなんです。
ワナワンだからワナワンのメンバーを好きになれたし、だからワナワンが好き。


本当に単純極まりないんだけど、
この「ワナワンが好き」っていう想いは、とても大事にしたいものなんです。


夏の幕張メッセでの単独ライブには「私にとって最後のワナワン」と思い参加したものの、
結果的に実像はぜんぜん見えなかったという(笑)
だから米粒でもゴマ粒でもワナワンを本当に最後にもう一回、見れるチャンスが回ってきたというわけです。


日本公演の1次ラインナップで『BTS』と『TWICE』の出演がアナウンスされたとき、
「いやいや単独ドーム公演クラスが揃っててさいたまスーパーアリーナにひとが入りきるわけないやんw」とか思ってたんですけど、
追加でワナワンの出演が発表された日にゃ、
それはそれでいったん置いておいてソッコーで応募しました(笑)
そして謎の運が発揮され、愛しのチケットぴあ様がチケットをご用意してくださって。
ジーザスオブジーザス!!!!!


思えば私が初めて"『Wanna One』を「見た」"のは去年の『2017 MAMA』だったりします。
MAMAではじまり、MAMAで終わるのが、私がこの目で見るワナワンなのです。






Wanna One』も大好きだし『IZ*ONE』も大好きだし。
そんな魅力的なグループを生んだ『Produce101』シリーズには感謝しているし、
それ自体に関しては負の感情はありません。


ただ最近のこのプロジェクトの親会社であるCJ E&Mの動きは、
「私が好きだったK-POP」を脅かしている気がして、むむっとなっていたり。
今回のMAMAだって、もうプデュ祭りというかMネット祭りというかCJ祭りというか。
個人的にはもう「授賞式」って感じはしないです(笑)
この勢いでCJ E&Mというひとつの大企業がK-POPシーンをまるごと牛耳るのかと思うと…
でも「芸能界」が素人の私が見ても危うすぎる韓国という国では、
この大企業に救われるひとも多いのかと思うと本当に複雑なのですが。


YGエンターテイメントに続いて(?)、今年はSMエンターテイメントまで不参加。
それもあり、ますますそんな印象を受けます。
そういった「事情」が透けて見えると、もはやお祭りとしても楽しめるか不安でした。


…って!この去年とのテンションの差!!!!!!!!
まぁ一部にすぎないけれど、こんなんなっちゃう2018年だったんだよなー。


でも、MAMAがラストチャンスを与えてくれた。
そこに関しては本当に頭が上がりません。
本当にありがとうございます。(どっちやねん)






で、こんなぐちぐち言ったあとなんですけど、もうね、土下座します。




めっちゃくちゃ楽しかった!!!!!!!




毎年MAMAを日本で開催してくれるのなら、
他のライブ我慢できるからMAMAだけ行かせてくれっていうくらい楽しかったし、
最高だった。(「例えば」の話ね!)


やっぱり"授賞式「とは」"という感じではあるものの、
個人的には超豪華ステージ・超豪華演出での全力パフォーマンス披露があって、
さらにステージパフォーマンスの合間合間に授賞式ならではの間があるので、
ひと組ひと組のアーティストをしっかりと楽しめるし、なにより疲れない!
いや疲れはするんだけど、ほどよくこちらも意識と身体を休める時間があるからラク
「授賞式」という形式にあまりこだわらず、「お祭りのついでにせっかくだから授与しちゃおうぜ!」みたいなノリで自分の気持ちがいけちゃえばめちゃくちゃ楽しいです。


そんでもってさすがなんだかんだ「授賞式」と謳っているだけあって、
自分ではライブに行くことのない有名グループのステージが見れるのも楽しいし、
自分の好きなグループがそういったなかでどういったパフォーマンスするのかっていうのが見られるのは楽しすぎます。




それにしても今年のMAMA日本公演、昨年の横浜アリーナより、
5倍くらいステージ構成や演出がグレードアップしていてて本当にびっくりしました。
ステージ自体のつくりはハコにならったセンターステージ仕様という感じで、
横アリ公演と似ているんだけど、さいたまスーパーアリーナ用にサイズアップしていて、
アリーナを結構な割合でステージが占めていたと思う。
ステージ自体が大きくなって、演出もよりど派手になって、
しかもそれがバッキバキに映えるという。
それはバックダンサーを大勢つかえるという意味でもすごく大きなことだと思いました。


去年より会場が広いのに、ステージが大きいぶん、
400レベルのスタンド席だったけれども、センターステージのほぼ正面だったこともあり、
かなり近く感じたのでもうほんと言うことないです。
気分屋でおなじみの私の双眼鏡も途中から本気を出してきたみたいでめちゃくちゃよく見えたので、本当に申し分なかったです!
ただし、その気まぐれ双眼鏡は序盤は本当にご機嫌ななめで、
最初のコラボレーションステージは、誰がなにをやってるんだかさっぱりわからず(涙)
ただTWICEのモモちゃんはスタイリングと身体のラインで肉眼でもすぐにわかった!


去年より楽しめたとかうそみたいなんだけど。
「自分がいちばんいい席で見た」って思えるイベントって最高じゃない?



私の席からの景色がまんまこれだし、
この写真撮ったの私ではと思うくらい。


しかし今回もモニターは隅によけるようにしてある感じで。
私の席からは角度がついていたのですごく見づらかった。
プレゼンターの松重豊オッパも双眼鏡で見てました。
私の席側の真反対側から見ればステージのフロントにモニターがあったっぽいので、
そっちではそこそそこ見れたりしたのかな?
でも横アリの時のモニターより大きかったし、
まぁなにより自分がこの目で見た光景が最高だったからいいんだけどね!


困ったときのキンブレ、と一応キンブレも持っていったのだけれど、
今年もまさかのペンライト配布でした!席にあった!
去年配られたペンライトはぜんぜん遠隔操作が使われないし光らないし重いしだったけど、
今年は遠隔操作をフル稼動していてさらにブレス型!拍手もできる!最高!!!!!




防弾少年団』もとい『BTSのライブを見ることができるだなんて、
MAMAがなかったらそんな機会ありませんよ。いや〜〜〜〜すごかったわ。
もう歓声が桁違い。アミボム所有者多い。
でもアーミー多いなって印象はそこまではなくて、
今日MAMAに来たみんなが防弾を待ってた的な雰囲気がビシビシ感じられました。すごいわ。


ペンライトの海も、その中心でパフォーマンスする防弾も、
その景色ぜんぶ含めて熱気というか圧がすごかった。
防弾のファンじゃなくても熱狂しちゃう旬の渦には、私ももちろん飲まれた。
祭りは踊ったもん勝ちですんでね!


ところで私アーミーじゃないのにめっちゃ『IDOL』で踊る準備万端でスタンバってたのに、
香港までお預けかーいって今年いちばんずっこけたわ。ドンドコ踊りたかったよー。
メンバーがスピーチのときににこやかでリラックスした様子だったのが可愛かったです。




MONSTA Xの雄々しいステージも最高だったんだけど、
スピーチではキュートに日本語をつかっていて愛というか真心のようなものが伝わってきた。
さすが「ワカワカ先輩」って48ヲタに慕われるわけだわと思った。
っていうかモンべべは彼らに愛されすぎてて羨ましいよ!
そしてラップラインがオラオラしててめちゃくちゃかっこいいですね!
ウォノさんのおっぱい、双眼鏡でまともに見ることができてしまった…
白くてまるくてぷりぷりで乳首…乳首…


『IZ*ONE』~~~~~!もうさくらとチェヨンの演出からずるすぎて!
でも本物だった…ダンスきれい、みんなかわいくてツルツルツヤツヤしてた。
いい意味で新人らしさがなくて、これがプデュを経た少女たちの肝の座りようか!、と。
ウンビねえたまとかTWICEより強そうだった。
チェウォンがママムのムンビョルのソロ曲でスルギちゃんの代打を務めていました。
日本の労基法のおかげでアイズワンの姉組、ウンビ、さくら、イェナ、カンちゃんだけが最後まで残っていてなんだか新しい萌えが…
ワナワンも兄組だけが残っててそれがなんかよかった…


『TWICE』は、さすがみんなで歌える・踊れる曲がいっぱいあってアガりました。
そしてダンス曲『YES or YES』があった影響か、ステージに迫力があってびっくりした。
モモちゃんのポニーテールとタイトなスタイリングがすごくかっこよかったです。
あとジヒョちゃんの躍動感のあるダンス!いずれにせよTWICEは生で見ると印象が変わる。
ヨン様がめちゃくちゃ女王の風格がありました。


『Stray Kids』はまさかの客席から登場、しかもフラッグを隊ひきつれててすごかった。
…けど、双眼鏡がまだ起きてなかったので誰がどこ歌ってるとかよくわからなかった(涙)
各賞レースの新人賞を争う『THE BOYZ』とどうしても比べてしまって、
そうなるとダンスがちと弱いかなとか思っちゃってたんだけど、
いやいやめちゃくちゃ踊れる!ってかパフォーマンスがかっこいい!!!!!
スキズは基本的に生歌ってだけでも迫力あるので、単独ライブをはやくやったほうがいい!
『GOT7』兄さんたちはJB・ジニョン・ユギョムの3人だけで出席で、
授与とコラボステージのみに出演だったのですが、ジャクソンの件がひっかかってるのかな?



『MAMAMOO』はファサ姐のスーパーボディコンシャスルックがソークール!


意外にも、MAMAは初出演なのだそう。
受賞時のスピーチの時に必ず自己紹介をハモリコーラスでやってくれるのが楽しすぎたしいちいちテンションあがった!
4人と少数精鋭ということもあり、ほかのグループとアプローチの仕方が違っていてよかった。
ただ、個人的にあんまり「歌唱」そのものをしっかりと楽しむことができなくて。
いい意味でパフォーマンスの面でMAMAという祭りの一端を担っていたなと。



『NU'EST W』も、すごい演出でしたね!
床をスクリーンとして使用する演出は多かったのですが、
彼らもしっかりと独自の世界観を打ち出していました。
みんな綺麗だけど、レンくんがなかでも図抜けてました(拝)


前日に出演の発表がされた我らがJ-POPのゲストアーティスト『超特急』は、
さすがパフォーマンスでは韓国勢に劣らぬクオリティで、
それは当ブログで激推ししていたころといい意味で変わっていないと感じました。
彼らはずっと上を目指しているんだなと。
かつリョウガくんの素晴らしいMCでしっかりオーディエンスの心を掴んでいた印象。
いまの超特急はタカシやでもめっちゃ踊るんだね。
地元のショッピングモールでフリーライブをやっていた少年たちが、
MAMAで、韓国のアーティストのなかに斬り込んでいく姿は感慨深いものが。
(いつの間にかなくなっていたけれど)かつては「リスペクト韓流」をコンセプトにしていただけあって、当人たちも感慨深いものがあるのでは。




今回は本当に"最後に『Wanna One』を見る"のが目的のようなものだったんだけど、
私の気まぐれ双眼鏡がワナワンのときに急に不機嫌になってな…
見えないことはないんだけどさっきまで調子良かったじゃん!?うそだろ!?、みたいな。


焦りながらもなんとか双眼鏡でも見れてはいたけれど、
人生最後に見るワナワンのパフォーマンスを双眼鏡で見るか肉眼で見るかで迷ってたら終わってしまったような気がしなくもなくて、
不完全燃焼感がないといったら嘘になるんですが(笑)


幕張の単コンで、一瞬たりともこの目でパフォーマンスを見ることができなかなかったので、
もう今回みたいな個人的良席でさいたまスーパーアリーナのど真ん中でパフォーマンスするワナワンとその景色が観れただけで本当にありがたいです。



ヤクソッケヨの最後は、双眼鏡で同じの見たよ。


でもワナワンの印象はスクリーンで見た幕張単コンといい意味で変わらなかったな。
誰も浮ついてなくてみんながみんな現実と向き合ってるかんじで。
単コンじゃないぶん、より落ち着いていたようにも感じた。
そしてやっぱりなによりそれぞれが自分の役割をまっとうしようという意志が伝わる。
どこか全体的に表情が乏しく感じられたのは、さすがにみんな疲れてるんだろうなぁと。
ダニエルの胸元の汗がきれいでした。


オンさん、ブメランのパフォーマンスの終盤はくたくた気味で心配したけれど、
イベントの最後、ステージをはけるときにステージ前のマダムのファンの方々にハイタッチを振舞っていてさすがだった、愛したい愛されたいオンソンウよ。
正直なところペジニョンが髪を黒くしていてオンさんと見分けるのが大変だった。


ワナワンは待機席の真後ろのファンにもちょっかい出してた。
ソンウンさんがめちゃファンサしてた印象がある。


私にとって"「最後」のワナワン"。




これ、去年も同じことを思ったんだけれど、
この多すぎないグループ合同イベントということで各々が与えられた時間のなかで、
最大限のパフォーマンスをしているっていうのがめちゃくちゃ伝わってきて、
どのステージも本当に気合が伝わってきて見ごたえがありすぎました。


ステージや演出が客席をより楽しませてくれたけれど、
出演者当人たちもそれでめちゃくちゃモチベーション上がったんじゃないかな。
だって単独ライブでもなかなかこんな演出できないんじゃないかなっていうくらい本当にすごかった。
そういった意味でも合同イベントとしてもとても意義のある時間だったと思うし、
そういった会場の空気を一緒に感じられたことが本当に嬉しく感じられます。


たぶん、後にも先にもこんな豪華なK-POPのイベントに参加できることはないのでは。
もちろん欲をいえば、まだまだこういった瞬間に立ち会いたい気持ちもありますよ!
とにかく今年も「祭り」に参加できて本当に本当に楽しかったです!




今回はさいたまスーパーアリーナで、かつ19時開演とのことでホテルとっちゃいました!
ところがライブ後、ホテルまで迷いに迷って寒空の下、約1時間歩き回ることに…
ホテルの方が心配して電話くれました(涙)
まぁ無事に着いたし、快適快適!
今後もよりイベントを楽しむべく、状況に応じてはホテルを活用しようと思いました…!




(よくわかってないけど)受賞されたみなさま、おめでとうございます!

◆WORLDWIDE ICON OF THE YEAR:防弾少年団
◆BEST NEW MALE ARTIST:Stray Kids
◆FAVORITE DANCE ARTIST JAPAN:超特急
◆FAVORITE MUSIC VIDEO:防弾少年団「IDOL」
◆FAVORITE VOCAL ARTIST:MAMAMOO
◆FAVORITE DANCE ARTIST MALE:防弾少年団
◆FAVORITE DANCE ARTIST FEMALE:TWICE
◆「KISS ME STYLE IN MUSIC」:MONSTA X


▶WORLDWIDE FANS' CHOICE TOP10:
防弾少年団Wanna One、TWICE、BLACKPINK、NU'EST W、
GOT7、SEVENTEENMONSTA XNCT 127、MAMAMOO

ボヘミアン・ラプソディ

すごく良かった…
「クイーンの音楽」が圧倒的主役の映画だった。
つくっているひとたちが「クイーンの音楽」を愛しているのがとてもよくわかった。


言い方を変えると「クイーンの音楽」に全振りというか、全てを預けているというか。
そういった意味でも、やっぱり「クイーンの音楽」を愛しているし、
愛しているがゆえに「信頼」しているのがめちゃくちゃ伝わってきた。


周りの大絶賛の波があまりにもすごくて、
自分だけノれなかったら悲しいなぁと、ビクビクしながら観たんですけど、
もう、映画が始まって「クイーンの音楽」が鳴った瞬間、そういうのはぜんぶ忘れました。
開始早々から「クイーンの音楽」と呼吸を合わせた力強いカットの応酬。
これはいままでに観たことのない映画だ!と、心のなかでブチ上がりました。
そもそも20世紀FOXのファンファーレがロック調にアレンジさされていたのがもうやばい。


一番不安だったのは「再現ドラマだったらどうしよう」っていうところだったのだけれど、
結構端折ってるんだろうなというか、余白がたっぷりとあって、
基本的に、つくり手の「クイーン像」というものを押し付けてこないんですよね。
テンポがよすぎで、ざっくりしていて、おもしろいくらい急展開の連続で。
それらもいま思えば「クイーンの音楽」が導いたものなんじゃないかと。
神格化されがちなモチーフものにありがちなスカした感じもなく、「わかりやすい」。
そういうところからも「信頼」がつくり手の「自信」になっていたんじゃないかなと思える。
レイトショーでの鑑賞だったけれど、老若男女でほぼ満員だったのも納得。


だから、漠然としか知らない私のなかにある「クイーン像」が壊れるわけではなく、
かといって(もちろんイイ意味で)更新されるわけでもなく。
ただただ「クイーンの音楽」をしっかりと摂取して自身に染み渡らせることができた。
すごく幸福な時間でした。
それは、ライブでもなくテレビでもなく、「映画館」という環境で触れることができたということが本当に大きい。


そういった意味でもこの映画は、"『ボヘミアン・ラプソディ』という「作品」"だったなと。
タイトルに数ある楽曲名の中から『ボヘミアン・ラプソディ』をチョイスしたのがすごい。
内容がほんと「それ」だから。
そして圧倒的に比重を置いた「クイーンの音楽」と、
役者さんたちもふくめ、製作陣が共鳴しているんですよね。
それは劇中でもたびたび出ていたまるで「家族」ということばのような。
率いられているわけでもなく、ついていっているわけでもなく、
ともに作品をつくる「仲間」のような。


音楽にはとんと疎いので、どう表現していいものかあまりよくわからないのですが、
とにかく"「クイーンの音楽」はすごい"。すごすぎる。
『Queen』のことはまだまだ知らないことだらけですが、私もともに歩ませていただきたいと思ってしまうのです。


「音楽」のパワーと、それを伝えてくれた「映画」のパワーと。
エンターテイメントってのは本当に素晴らしい。

"村上虹郎が出てそうな映画に村上虹郎が出てる"って思って観たけれど、
本当に"村上虹郎が出てそうな映画に村上虹郎が出てる"だけでは、っていう。逆にすごい。


前半はまじでただのそれ、「村上虹郎のイメージビデオ」でしかなくて、
まじでびっくりしたのだけれど、終盤・ラスト数分でようやく「映画」になったと思う。




「格好良い映画」がつくりたかったんだろうなぁ。
あの物語と村上虹郎だったら不発になることはなさそうだろうし。
村上虹郎に銃、持たせたいよね~わかる~。



スチールだけで、こんだけ物語できちゃう。


ただ、残念ながら「格好良い雰囲気の映画」に終わってしまっていたように感じたし、
"物語という素材"も"村上虹郎という素材"も、
せいぜい5分の1程度くらいしか生かせていなかったんじゃないかな。


いろんな意味で学生さんが撮ったのかなと思うくらいだったのだけれど、
終盤は物語が、にじろーも映画もひっぱってくれた感。原作(未読)、ありがとう。




ストーリーはおもしろかったんだけどな。
終盤が本当に良かったので、なんであれが全体に行き届かなかったのかが疑問でしかない。


作品のファーストインプレッションはすごく良くて、
映画の存在感というか、すごく唐突に始まる感じが、
わっ、と(私の)日常に突然非現実が現れたっていう異物感があってすごくよかった。
期待通りだと思ったし、わくわくした。
だからこそどんどん映画の脆さが露呈されていく様子にこちらが恥ずかしくなってしまった。


いや~それにしてもだけど映画が下手すぎでは…
あんまりにあんまりでモノクロ演出も技術不足を補うための逃げみたいに感じてしまった。
けれど画のコントラストがやさしくてつるりとしていて、よくある"過度なモノクロ映像"ではなかったので、「そういうの」ではないんだなとはちゃんとわかったけれども。


カラーの世界はそれはそれで独特な彩度と温度感があってすごく綺麗!って思ったけれど、
あれはやっぱりモノクロの世界のあとに見たからなんだろうか…
そこに限って抜群に映像としてよかったのでますますよくわからないし、
なんで全編このクオリティでいけなかったものかと頭抱える…本当に惜しいし勿体ない。




にじろー、好きだし、終盤は本当に良かったんだけど、
映画に馴染むまでにかなり時間がかかったかな。良くも悪くもクセがつよい。
正直、菅田将暉くらい器用だったらな~とか思わずにはいられなかった。
でもあのちょっとスカしてるようなそうでないような雰囲気はにじろーだからこそだと思う。
にじろーはすごく素敵な俳優さんだと思うのだけれど、
本当に「素敵」がすぎるがゆえに当人の雰囲気が強すぎて、
これからは作品・制作側との出会い次第だなぁという感じ。
今回は前半はヘタクソでは?、と思ったけど、終盤はやっぱりそんなことないよなーいい俳優だよなー!って。


とーちゃん(村上淳)が出てきた件は、
これが文句なしに「素晴らしい!」と思えるものだったら作品に自信がある(=「遊び」の要素)んだろうなーって素直に思えたのだろうけど、
全体を通してのこのクオリティで出てきたら、単純に「宣伝文句」が欲しかっただけではとしか思えなくて残念だった。
この親子、というか村上虹郎の家族関係って好きなんです。
当人たちに「有名人家族」だっていう気負いがまったく感じられなくて、
バラエティー番組にも一緒に出るし、メディアでお互いに家族の話も積極的に話すし、
お高くとまらずに世間に対してフランクな姿勢でいるところとか。
そしてふたりとも役者として魅力的。
だからこそ作品を責めてしまう…そこは本当に申し訳ないです。


リリー・フランキーはもはやきっちり仕事をしているという感じ。
リリーさんは好きだけれど、あまりにもリリーさんがいろいろやりこなせるうえに、
リリーさんにしかできないと思わせる実力が、かえってマンネリ感がある。
もう「リリー・フランキーが刑事を演じる」って聞いたらだいだい想像つくもん。
不安定な映画の重しの役目はしっかりはたしていたけれど、もっと他に役者さんはいなかったんだろうかと。


広瀬アリスの演技も好きなんだけど、彼女の演技って「陽」だし「元気」だし「健康」。
それが活きる映画もたくさんあると思うし、
今作でだって差し色みたいな存在感にもなり得たと思う。
でも今回は作品が彼女の明るさを受け止めきれず、
たんに浮いていてヘンテコなキャラクターに見えてしまった。


セフレの女の子ももうちょっといい子いたのでは。
とにかく岡山天音がめちゃくちゃ頼り甲斐がある役者さんで本当に助かった。




商業映画としてギリギリ、というか、よくもまぁ全国公開に至ったなって感じだったので、
なぜ全編が終盤のようなものにならなかったのかなぁとか思っちゃうんだけど、
はたしてこれが限界だったのだろうか。惜しいな~勿体ないな~。


河瀬直美監督の『Vision』で、『LDH pictures』の表記がどっかーんと出てきて驚いたけれど、
今作はどっかーんと『吉本興業』という表記があり、またもやびっくり。まじか。
さんざん文句言っておいて矛盾しまくりなんですけど、
多様な映画をこうして観ることができるのも、
個人的に映画の印象があまりない企業のおかげかと思うと、そこは素直に感謝せねば!です。


はやく"次の「村上虹郎」"が見たい。

アンジュルム 2018秋「電光石火」夜公演 in パシフィコ横浜 国立大ホール

たぶん『アンジュルム』のファンでいちばん影響力のある蒼井優御大のおかげであろう、
アンジュルムにテレビドラマのオープニングテーマのお仕事が到来。
かつ蒼井優がコラボレーションと称し、アンジュルムの公式チャンネルにご登場です。



そう、蒼井優は自らの仕事に絡ませてくれちゃうくらい『アンジュルム』が好きなんですよ!
そんな『アンジュルム』、気になりません?気になるでしょ?




…私がいまの『アンジュルム』にできることといえば、これくらいである。


"韓国のアイドル"の「ファンダム」というものに首をかしげながら、
逆に"日本のアイドル"にはファンダムというものがないんだんだよなぁと思いつつ、
AKB48選抜総選挙』というものの存在が浮かんだ。


あれこそ、"日本のアイドル"のファンが唯一、
「アイドル」というプロジェクトに首を突っ込める機会だったなぁと。
だからこそ、それが原案になった『Produce101』シリーズが、
「ファンダム」という存在の機嫌をうかがわなければならないような韓国のアイドル界隈でウケないわけないんだわ、と妙な納得をしてしまった。






諸行無常


公演数日前に突き付けられたのは"『アンジュルム』に新メンバーが加入"との一報だった。


日本のアイドルグループをこんなに箱で好きになったことがないから、
メンバーチェンジがこんなにもつらい。泣きそう。
しかも情弱だからこれから卒業するメンバーのブログで知るという。
ていうか、和田彩花さん…このブログは反則だよ……


この前参加したアンジュルムの武道館公演が、
本当にすごくて楽しくて幸せで、もっとたくさんいろんなひとに見てもらいたくて、
なんでこんなにこの素晴らしさが世の中に知られていないの!?、と怒りすらわくくらいで…



「あやちょがいるアンジュルムを一回見ておきたい!」という気持ちが、
「10人の、私が武道館で見た大好きなアンジュルムをできる限り見ていたい!」という気持ちにすっかり変わってな……




正直、10人のアンジュルム楽しいかわいいかっこいい最高!の気持ちだけでいたかった。
それは武道館公演で「ちゃんと」好きになった『アンジュルム』というグループに対して、
きっと最初で最後の体験だろうなと思ってたから。
だから、それ以外の複雑な気持ちが生まれるのが悔しくもある。


メンバーが増えることについては否定的ではないです。
だって武道館公演で初めてふなっきとかわむーのいるアンジュルムを見て、
「ふなっきとかわむーがいる10人のアンジュルム」が大好き!ってなったんだもん。
ただ個人的な気持ちとしての複雑さがあるんです。


でもとにかく、最後に、私が大好きになった10人のアンジュルムが見られることは確実で、
チケット情報を送ってくれたチケットぴあ様と、チケットを購入した過去の自分に感謝です。
新メンバーにはごめんねだけど10人のアンジュルムがまだ見られるんだと。
もうあやちょが卒業するときは「10人のアンジュルム」ではないんだもんなと。






「10人のアンジュルム」は、やっぱりめちゃくちゃかっこよかった。





まさに電光石火。



いまのアンジュルムのライブステージそのものを表したようなタイトル。
ずばりそのことばのとおり、あっという間のひとときだった。
最初から最後まで、本当に、パフォーマンスがかっこよくて。
勤労感謝の日にいちばん勤労感謝したい、『アンジュルム』というグループ。


とにかくスピード感がすごくて…って2時間弱だったんだけどもね。それでもね。
まるでなにかと戦っているかのような『アンジュルム』はめちゃくちゃかっこよかった。
とくに前半はシルバーを基調にした衣装がスペーシーで、
セットやレーザーのような照明ともよく合っていて壮大!
さながらファンタジーのなかの女戦士。



かっこいいし、



ふいに結構な頻度で泣かされるし。


ただ、謎のチャイナリスペクト(?)のダンスパフォーマンスコーナーはなんだったんだ…!
いや、かっこよかったんだけどね!?


さすが、ガールクラッシュ・アンジュルムの現場は、女の子のファンがめちゃくちゃ多い!
最後の10人での集合写真は購入することができませんでした(号泣)
記念に買ったランダム生写真は、なんと本日誕生日を迎えたタケちゃん!!!!!
メインビジュアルが素晴らしい舞台『アタックNO.1』のチラシも貰えて嬉しかった。
今回も上手側ファミリー席+某キンブレ。




まじでミュージックビデオの制作班は反省して欲しい。
テレビなんかの露出がないからしょうがないのだろうけれど、
MVを無料でフルサイズ公開しているぶん、その印象ばかりが強くて、しみじみステージで「こんな曲なの!?」ってなる。


そういったMVらは、もちろんイメージもバラバラなわけで。
でもそれらをひとつの公演で「アンジュルムのライブ」というものの一部にしてしまう圧倒的なパフォーマンスは本当にすごい。
そういう意味ではアンジュルムのライブのすごさがよくわかるという面でもあるのだけれど。
でもね!布教しにくいんだよ!もっともっとアンジュルムのすごさは知られてほしいの!


でももちろん例外だってたくさんあって。
今回はアンコール1曲目の『46億年LOVE』でミュージックビデオと同じく、
突然イントロで奥からばばば~~~~って出てきたのはまじでよかった!

いやもうまじでアンジュルム本当に最高に最高だから天下取ろうぜ!?
みんなこれ聴いてハッピーになろ~~~~~あ~~~~~好き~~~~~~~~~・・・・・


直近にリリースされたダブルタイトルシングル『46億年LOVE / タデ食う虫もLike it!』は、
めずらしくふたつともミュージックビデオがそれぞれイイ!、って思ったし、
ふたつのMVのタイプが全然違うことで、幅の広さを一気に見てもらえるいい例ですよね。
最初は『タデ食う虫もLike it!』は楽曲がちょっとイマイチだと思っていたのだけれど、
『46億年LOVE』のあとに聴くと、いいじゃんいいじゃんってなりました。


で、今回はなにがイイって、

アンジュルム当人たちによるリアクション動画が最高なんですけど!!!!!
かっこいい~~~かわいい~~~ギャハハってアイドル自身たちがちょ~~~~盛り上がってるの最高…アイドルたちが嬉しいMVが最高のMVだよね~~~~~~~~~!
いやもうまじでアンジュルム本当に最高に最高だから天下取ろうぜ!?




閑話休題


みんな秋冬メイクというか、スモーキーなメイクで、
ずば抜けて似合っていたポニーテールの勝田クイーン里奈様がめちゃくちゃ綺麗だった。
かみこは、なんかいちばんどーん!、としていて、
何にも動じないのではというくらいのどっしりとした貫禄でいらっしゃったので本当に驚く。
たぶん新メンバー発表で明らかにあわあわしてる感じがにじみ出ているように見えたメンバーたちのなかで勝田さん並みにどっしりしてた。



そう、アンジュルム、というかハロプロの厳しさに打ちのめされた。



「(ほぼ)初めて一年以上同じメンバーでやれた」っていうりなぷーの発言に白目むいた。
ふだんは公演前にメンバーのブログとか見たりしないのだけれど、
今回はたまたまにたまたまが重なって、たまたま読んでしまって。
もうね、みんないまの10人のアンジュルムをめちゃくちゃ愛してるし、
あやちょのいなくなった9人のアンジュルムで自分がどうしていったらいいのかってめちゃくちゃ考えてたんじゃん。。



結局はラブでしょ!


箱推しってこんなにしんどいのかと。
(メンバーが)10人のアンジュルム愛してる最高最強ハッピー!!!!!、みたいなのを、
これから入るメンバーが見てるのにそりゃ炸裂させられないよ!最後なのにあんまりだよ!


MCも、すごくおもしろかったし楽しかったんだけれど、
個人的にはあれは巻いていたんだろうかというくらいみんないそいそとマシンガンのように喋っているように感じられて、あれはいったいなんだったんだ。
そういうのもいちいちこちらで勝手に勝手なことを汲み取っちゃって…まじで事務所よ…


「10人のアンジュルムの集大成」って言っていたけれど、
「そして12人でのスタート」とも言っていたように、
12人になることのほうがメンバーのなかではいまは大きいのではということが伝わってきて、
だからか「10人のアンジュルムの集大成」ということばは全然響いてこなくて。
ファンだからそれも受け止めたいし、大丈夫、YOUたちの不安ごと抱きしめたる!って、
でっかい心でいたいんだけど、いかんせん初めての経験でまだ無理~~ごめん~~~~~!
アンジュルムに限らず、きっとそういうこといっぱいあったと思うんですけど、
それに対してでっかい心で見守ってきた諸ハロヲタ先輩たちすごすぎません?????




最初に見たのが武道館公演ということもあり、
ああ彼女たちはこのメインステージから飛び出さんばかりのパワーをはなっているのに、
そこからは飛び出せないんだっていうのを突きつけられたのもショックだった。
10人、まじでステージが狭そうだった。本当に窮屈そうだった。物理的な意味だけではなく。
昼・夜の二回公演だからっていうのもあるのだろうけど、
ちょっとパフォーマンスの鋭さがあまり感じられなかったのもそのへんが理由にあったりするのかな。


偶然にも、8月の終わりに参加した『VIXX』のライブと同じ会場なんです。
その間、ライブの現場はなかったので2現場連続のパシフィコ横浜なのですが(笑)
それぞれライブを見たスパンがぜんぜん違うというのもかなり大きいと思うけれど、
内容が違うと同じ「アイドル」のカテゴリーでもこんなに印象が違うものになるのだなーと。
(いまのシーズンは会場の周りのイルミネーションがきれいでした)


VIXXは、「パシフィコ横浜公演用」のセットだったり演出だったりが綿密につくられており、
しっかりとパシフィコ横浜で完成・完結するライブだったんです。
でもアンジュルムはいわゆるマンパワー重視のライブなわけで。
そしてどの会場でやってもそのマンパワー重視のライブなんですよね。
だから武道館と同じパワーのパフォーマンスをパシフィコ横浜でも目にしてしまうと、
その有り余るパワーの行き場が~~~~~ない~~~~~~~・・・・・・・・
あまりにもハコが小さすぎてパワーを会場が受け止められない。


『℃-ute』のときに強く感じた複雑な部分を思い出しました。
さいたまスーパーアリーナ公演がゴールになった彼女たち。


25歳定年説とかあるけどさーやっぱりずっとこんな感じを10年くらい続けてたらそら卒業するよなってなる。。すごく納得してしまった。。
あやちょは卒業に関して後ろ髪引かれてる部分がちらちら見えるけど、
「そのとき」、「そのとき」はきっと充実してるからなんじゃないかな。
でも、いざ振り返ったときに、なんか…どこかやっぱりいまのままではだめだと思ったりするんじゃないかな。


私のなかで「事務所より事務所の仕事してるアイドル」のかわむーこと川村文乃ちゃん。
ブログ記事による個人的な広報活動があまりにもすごいので、
彼女自身の"アンジュルムでいることの幸"せがすごく伝わってきて毎度本当に感動します。
山手線全駅貼られた新曲の広告ポスターを全制覇するエントリーはまじですごかった。
ただな!それは事務所の甘えもいいところ!タレントに甘えてるんじゃねえ!




K-POPアイドルもいろいろあるけど、
やっぱりどこか"海を越えたお隣の国のアイドル"ということで、それなりの「距離」がある。
それが良くも、悪くも、ではあるけれど。
でも日本のアイドルはやっぱりどこか「距離」がダイレクトで。
だから、なんかこちらも同調してしまうというか、すごくひっぱられてしまうところがある。
すごく極端な言い方だけれど、彼女たちの人生は私の人生だったかもしれない、というか。






通りすがりレベルの私がこんなん言うてもというのは百も承知なんですけれども、
最近のハロプロ人事、まじで大丈夫なんですかね?


もともと『AKB48』側のヲタクではあったんですけど、
私個人としては当時は完全にひとりの推しメン・宮澤佐江ちゃんを単推ししていたんです。
だから、なんとなく"48は個人戦"というイメージを持ちながらドルヲタをしていました。
逆に、だからこそハロプロはグループひとつひとつに重点を置く"チーム戦"のイメージ。


最近のハロプロの人事って48が途中からよくやっていた、
"ファンのカンフル剤"としてのグループ組閣に似た印象を感じます。


全グループに一斉に新メンバーが加入したときに、とくにものすごく思いました。
各グループのための新メンバー加入というよりは、
Hello! Project』全体のための動き(=新メンバー加入)だったなぁと。
でも、例えば同じ類の組閣であったとしても、
個人戦の48の組閣と、チーム戦のハロプロの組閣では、意味合いがまったく違うはず。
もし、"ファンのカンフル剤"としての組閣だとしたら、
それは『Hello! Project』には合っているものなのだろうかと。
グループというものに対して、本当にいいことなのだろうかと。


極論、アイドルひとりひとりがハッピーならそれでぜんぜんいいんですけど、
ハロプロが好きでハロプロのアイドルになった女の子たちはちゃんとハッピーなのかな、と。
そんなことを思ってしまいます。






1.乙女の逆襲
2.七転び八起き
3.地球は今日も愛を育む
4.出過ぎた杭は打たれない
MC
5.ミステリーナイト!
6.愛のため今日まで進化してきた人間 愛のためすべて退化してきた人間
7.次々続々
8.キソクタダシクウツクシク
VCR
9.ダンスパフォーマンス(ダンス部)
10.忘れてあげる
11.君だけじゃないさ...friends
12.寒いね。
MC
12.I 無双 strong!
13.泣けないぜ…共感詐欺
14.マナーモード
15.Uraha=Lover
16.友よ

EN1.46億年LOVE
MC
EN2.タデ食う虫もLike it!

モリのいる場所

この映画館で映画を観るのは最後だった。
閉館を知ったときはすごく驚いたしショックだったけれど、
お知らせのはがきに次に別の映画館が入るとの明記があり、ほっとしたのも事実だ。


最後に映画館の代表の方とお話しをすることができた。
以前にも何回かお話をしたことがあり、あちらも私のことを覚えていてくれた。
どうしても関係上、一方的に「客」である私が感謝を伝えるかたちにはなったけれど。
その方を私はとてもカッコいいと思っているし、
なんなら同志のように勝手に思っていた部分があった。だからこそ、憧れていた。
その方は最後に「悔いが残る」と胸の内を教えてくださり、
失礼極まりないのだけれど、なんだかよりその方と距離が近づいたような気がした。
映画はいろいろな場所で観られるかもしれないけれど、
この方がつくったこの映画館との別れは、心底さみしい。




そんな映画館で観た最後の作品は『モリのいる場所』だった。




映画についてどうこう言うことなどできないような映画だった。
それくらいなにからなにまで隙がなかった。


老いて弱っていっているように見えていた祖父や祖母のことを想った。
きっと、私は彼や彼女のことが見えているようでぜんぜん見えていないんだろうな。猛省。
ひとの数だけ、「人生」というものがあるというのを痛感させられた映画だった。


"熊谷守一夫妻の人生の一端"という実在したモチーフがあったものの、
それはドキュメンタリーではなく、つくり手の手が入った創作作品だからこそ、
いっそう強く伝わったものがある気がする。
まるで劇中の庭みたいだ。




沖田修一監督のことは映画『南極料理人』を観たときに初めて知った。大好きな作品。
高良健吾くんもこの作品で知ったので、私は"南極料理人新規の高良健吾ペン"である。


しかし、そのあとに観た作品が、あまりにも私のなかでスベり倒してしまい、
なんだか残念なイメージがついてしまっていた沖田監督なのだけれど、
いやいやここまで強い作品をつくる方だとは。びっくりした。




当然のごとくキャストにも隙がないのだけれど、
そのなかに吉村界人をキャスティングしてくれたことは本当に感謝しかない。



吉村界人、すごくよかった。
というか、この作品てイイ意味で本当に良い悪いということすらも語らせてくれないので、
「よかった」と言うのもなんか違和感があるのだけれど、
強いて言うならほかのキャストの方々と同様に作品の一部になっていたという感じ。
てゆーか吉村界人、大抜擢すぎじゃない?このポジション射止めたの凄すぎない?
名前が上から4番目とかやばくない?




先日視聴した樹木希林さんのドキュメンタリー番組でこの作品のことは知っていたけれど、
あれはあくまで希林さんのドキュメンタリーだったわけで、
そこで見たものと同じなのにまったく違うものを映画で観たという不思議な感覚がある。


劇中でモリさん(山崎努)の奥さま・秀子さん(希林さん)が加瀬亮演じる写真家に、
「あなたは夫婦が仲の良さそうな写真を撮る」というようなダメ出しをしていたのだけれど、
確かにメインビジュアルにも使用されていた夫婦の写真と映画のなかの夫婦は別物に見える。



けれど、その写真からは"映画のなかの夫婦の「空気」"はとてもよく表現されており、
なんだか一本も二本も取られているような気分なのだ。






この映画館で最後に私が出会った作品がこれで、私は本当に恵まれているなと思った。
でも「会員料金」で上質な作品らをかなり手頃に鑑賞させていただいていたということに、
いまとなっては申し訳なさがないといったらそりゃあるにきまってるんですよ。


まだ出会って約1年しか経っていない地元のミニシアターだけれど、
ひょんなことから出会うことができて本当によかった。
またこの映画館があったからこそ出会えた作品はとってもとっても多く、
作品にも映画館にも代表の方にもスタッフの方々にも感謝しかない。


みんなみんな、出会ってくれてありがとうございました。幸せになりましょう。