ミーハーでごめんね

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I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(二回目)

先日、渋谷で映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』を観た。
ミニシアターというところに足を運ぶこと自体が久しぶりだったし、
あまりにひょんなきっかけだったからこそ、余計にそれ自体がもう楽しかったのだけれど。



それは映画を鑑賞した帰りの電車のなかでのことだった。
ロングラン上映ということで、他の劇場の上映状況はどんなものかと、
映画の公式サイトので劇場情報を見てみた。


そしたらそしたら。
まさかまさか。


めっちゃ地元で上映していた。


まじかよ……


そのミニシアターが存在するのは知っていた。
つい最近できたと思っていたけれど、できてからもう3年くらい経っていた。
けれど、できた当初は微妙なラインの旧作ばかりを取り扱っていたので、
『セルゲイ~』のサイトで見るまでまったくの、まったくのノーマークだった。
過去の上映作品一覧を見てみると、あれもこれもと観たかった作品のタイトルが並んでおりくらくらした。
東中野のミニシアター『ポレポレ東中野』で観た『ふたりの桃源郷』ものちに上映していた。
聞けば、お客さまからのリクエストにも目を通しながら「どの作品を上映するか」を話し合って決めているのだそう。


数日前に『20センチュリー・ウーマン』を観たのも実はこの劇場でだったりする。
劇場のサイトで『セルゲイ~』の情報を見ていたらあのまぶしいほどのイメージビジュアルが目に飛び込んできたからだ。
前情報はまったくなかったけれど、「マイク・ミルズ」という見覚えのある名前に惹かれて鑑賞に至った。




と、いうことで今回二回目を観たほとんどの理由はそんなところにある。
もちろん一回目の鑑賞がとても楽しめたというのも大きな理由のひとつだ。




そして、二回目の『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』。


好きだなぁ。
好きだなぁ。
好きだなぁ。


ずっとそう思いながら、そう感じながらスクリーンを観ていた。
ずっと泣いていた。(最近泣きすぎ)


エンドロールでは子供が歌っている。
ダンス ダンス ダンス!
これはセルゲイの心の声なのかもしれない。


あらすじ、というか内容は、もちろんもうわかっている。知っている。
けれど、ごく自然に映画を楽しむことができた。
二回目だという感じがしなかった。
ドキュメンタリーであることも大きいはず。
それでもいちばんは、やっぱり"作品が好きかどうか"だろう。


私はこの映画が大好きだと心底思った。大好き。
そしてそんな「大好きな映画」を、二回も劇場で観ることができた。


もしかしたら一度も観ることがなかったかもしれないのに。
なんてラッキーでハッピーなんだ。


首都圏を中心としたエンターテイメントとはここ数年、距離をとっていた。
だからこそ、改めて、触れることのなかったはずのエンターテイメントに、
ふたたび触れるきっかけができたことが本当に本当に嬉しい。




私も劇場に設けられているリクエストBOXに上映を希望する作品のタイトルを提出した。
これからの予期せぬ作品との出会いもすごく楽しみだ。