ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

ブリグズビー・ベア




イージー、
ソーソーイージー。




なにもこちらに伝わってくるものがない。
だからこちらもなにも感じない。
かといってなにか言いたいことがあるんじゃないかなどと探るのも野暮な気がする。


「誘拐」とか「監禁」とか、釣り針が立派なだけあってタチが悪いとまで思いました(笑)
風体はサブカル映画っぽく仕上げてるだけにすっからかんっぷりが悪目立ちする…


ちなみに、2016年に『ルーム』という映画作品を観ているけれど、
本作とは初期設定が似ているだけで、作品そのものは似ても似つかない。




たとえば、文章にしたストーリー・設定を、
そのままちょっとおしゃれにかわいく再現しただけなのでは、というか。
そのストーリー・設定も、おしゃれにかわいく再現された映像も、好きですよ。
でも、それら以上に魅力を感じられるところが見つけられませんでした。


だから、主人公のジェームスというキャラクターがちっともわからない。
子供のような無邪気さや驚きの他人へのガードのなさなどは、子供のようでかわいい。
でもそれはジェームスそのものに向けた「かわいい」ではない。
それが「彼らしい」とはぜんぜん思えなかったから。
そういったところまで"ジェームスというキャラクター"にたどり着くことができなかったし、
なまじ設定が設定なだけに、ジェームスがそういったちょっとゆるキャラ風にしつらえられたことに抵抗はないわけではない。




終演後、劇場の常連のお客さまがつくったブリグズビー・ベアのかぶりものをかぶって、
映画館のお姉さんたちと写真を撮りあって遊んでいました(笑)
ついさっきまで眉間にシワを寄せていた自分は忘れて。




とにかく明るい本作。良くも悪くもライト。
観終わったあとにイントロダクションなどに目を通すと、
あ~やっぱ仲間内でつくってんのね、って。
いや仲間内でつくってる映画ってたくさんあるだろうけど、
あまりにいろんな意味で優しい世界っぷりに納得してしまった。
映画の妙にあたたかくて和気あいあいとした雰囲気は、
いまならもしかしたら現場の雰囲気そのものだったのかなとか思えてしまう。


夢はいっぱいつまってる。
それはとても素敵なものだと思う。
だけど、私にはそういう時期は過ぎてしまったみたい。

花筐/HANAGATAMI

すごかった… 大林宣彦監督が余命宣告されてなお撮った映画、本当にすごかった。
映画本編の前に、大林監督のインタビュー映像が流れたのだけれど、
「まじでこのひとがこの作品を!?」と、いまでもにわかには信じがたいくらいすごかった。


大林監督といえば、私のなかでは AKB48の『So long!』だったり。
これまたクセがすごいんですけどね。




最初はやばい、やばい映画だ、と思いつつもふんぞり返って観ていたのだけれど、
終盤はパワー勝負に負けて気がついたら泣いていた。


全編にわたってに完全にどうかしている様子がすごく色気があって。
そんなやばくてどうかしている映画はなんと上映時間約3時間。
観ている最中はその濃厚な世界にどっぷりと浸かっていたのでそうは感じませんでした。
そのあとどっと疲れたけど(笑)




とにかく、画がやばい。
わかりやすくいうと一見安っぽいCG合成によるカットの羅列であるにも関わらず、
ずっと見ているとまるでアニメーションのように感じられる独特な表現手法に思えてくる。
横尾忠則のコラージュ作品みたいな。そこにスキがないのでパワーもすごい。



全体的にテンションも劇画調なので余計にそう感じる。


ワンカットワンカット、監督の凄まじいこだわりと執念と伝えたい想いがすごくて、
アングルとか効果音の使い方とか、いちいちそうくるかという感じ。
とにもかくにも、いちいちこまかいところまでとても凝っている。


それらは物語がすすむにつれどんどん蓄積されていき襲いかかってくる。
やばいとしか思わなかったはじめのほうの部分もちゃんとそのパワーの一部になっている。


フェチシズム全開のカットらはそれぞれの使用の仕方も単調ではない。
オトコが全裸で馬に2人乗りして海辺を走ってるの最高すぎない?
アート作品を見ているような気分にさせらながらもどんどん映画は進んでいく。
明らかに、ザ・イメージ!、というような、抽象的なカットも多数登場するのだけれど、
それが、いわゆる狙ったそれっぽい作品にするためのものではなく、
監督がどうしてもこれが伝わってほしいんだよというような強い意志が感じられた。




「作家性が強い」っていうのは本作のような作品のことを言うのだろうなと。
こういった笑っちゃうくらい凄まじいクセの強い映画と、今後出会えるのだろうか。


一本の映画は、まるで一枚の絵画のようだった。


登場人物はそこに描かれていて、あくまでもただただ絵画のパーツでしかない。
役者自身の持つ魅力も完全に描き手によってコントロールされている。
いままで観た映画作品のなかでもダントツで「作家性が強い」作品だった。


登場人物の喋り方も独特!
いかにもセリフを読んでいるように演技しているひともいれば、
いわゆるしっかりと演技をしている風のひともいて、
それぞれの役者に対するディレクションが違うのがわかる。
そのコントラストは素っ頓狂で感覚的な映像のアクセントになっている。
常盤貴子の演技、個人的にはすごく苦手なのだけれど、
本作にはとても合っていてよかった。




鵜飼を演じた満島真之介ははじめてハマり役を見た感じ。
めちゃくちゃヤバくてエロくてキモくて最高だった。軽率にファンになってしまった。
窪塚俊介のヒモい感じもよかった。(お兄ちゃんのヒモい演技も大好き)
昭和のお衣装を着た現代の若手(?)俳優は最高!


未来穂香ちゃんが「矢作穂香」ちゃんに改名していてびっくり!
未来~が芸名で、本名で活動することにしたのだそう。
ずいぶん久しぶりに見たな、と思ったら、留学していたそうで、
そんでもって2017年から所属事務所が研音になったそうで。強い。
めちゃくちゃ美しい美少女なので、今後の露出も楽しみです。
と、いうかメインキャストのなかでダントツで若かったと思うのだけれど、
あのメンツのなかに圧倒的ヒロインとして存在していたことがすごい。


吉良という鵜飼とは別ベクトルのヤバいキャラを演じた長塚圭史と、
主人公・俊彦の叔母である圭子役(これもヤバいキャラ)を務めた常盤貴子の、
リアル夫婦が揃って出演しているのもなんかおもしろい。


ほかにも豪華キャストがちょいちょい出てくる。
ナンチャンが主人公の父親役として写真ででてきたときはすげ~~~ってなりました。




俊彦(窪塚俊介)は幼くて、天真爛漫ということばがぴったりで、
物憂げな登場人物たちのなかでひとり浮いていた。
映画の中心に据えられているにも関わらず、なんだか存在感が薄くて、
窪塚俊介自体は魅力的なのにどうしてここまで埋もれるのかと思っていたのだけれど、
ラスト、残った彼にまとまりつく虚無の重さがなんとまぁ残酷であることか。
彼が中心に据えられた答えがこういったかたちで明らかになる展開はすごかった。


俊彦が言った。「青春が戦争の消耗品だなんてまっぴらだ」。
彼自身が放ったこのことばの意味を彼が知るのは、ずっと先のことになる。

VIXX 日本3rdオリジナルアルバム「Reincarnation」リリース記念 ソロハイタッチ会 in NEW PIER HALL

すごい、やりきった感。
私はもうじゅうぶんだから、いまは本当に『VIXX』の明るいこれからを願ってる。
いまの心境ならば、心置きなく送り出せる。




8月の終わりにあった横浜でのライブが自分にとって本当に大きくて。
本当に素晴らしいライブだったんです。
ライブの余韻にいまだ浸かったままのような感じすらある。



そのときに彼らが発していた「ずっといっしょに」ということば。
そう言っていた彼らに、私も「ずっといっしょだよ」と伝えたかった。


いろいろなリミットが近づいているということはもちろんわかっていて。
だからこそ、できるだけ自己満足の範囲だけれど自分なりにVIXXに寄り添いたかった。
そんなこんなで今回開催されたハイタッチ会の参加に至ったのであります。




『VIXX』は『VIXX』だから好きなのであって…などといいつつ、
いざこういった機会に恵まれたときに、
自分のことばを伝えたいと思ったのはえねねんでした。


この日いちばんがんばってくれたのは、
まぎれもなく「求→N」とマジックで大きく書いたA4の紙でした。
SNSでの譲渡が苦手ということもあり、あわよくばという気持ちで雨のなか、
すでにできている列の周りを傘をさしてその紙を掲げながらうろうろしていました。


そうしたら、なんと、交換してもらえた…こんなことってあるんだ……


すごくはずかしかったけれど、掲げてみるものですね…!
それなりに覚悟はしていたものの、
せっかく機会に恵まれたのだから最大限に満足できるように努力したかった。
雨に濡れてよれよれになってしまったA4の紙が、その手助けをしてくれました。




欲が出て、じゃあトレーディングカードの交換もしてもらえるかもしれないと、
念のためこれまた「求→N」と書いた別の紙を自分の持っているトレカと一緒に手に持って列に並んでいたのですが、
雨が強くなってきてこれではトレカが濡れてしまうと思い、それらはしまいました。
列に並ぶ時間がかなりあったのでツイッターで検索すると、
運良く現地でトレカの交換を探しているひとを見つけることができて。
のちに会場に入ったあと、その方とトレカを交換してもらうことができました。





ハイタッチ券も、トレーディングカードも、
交換してくださった方々には本当に心から御礼申しあげます。
本当に幸せな時間を過ごすことができ、いま、それらは幸せな思い出となっています。
本当に本当に、ありがとうございました!






すごい…『VIXX』のハイタッチ会って最初にみんなで挨拶をしてくれるのですね!
しかも挨拶用にステージが用意されていて、そのステージに乗ってくれて!
ようやく会場に入ることができたと思いきや、
人の波に流されまくって自分がどこにいるかよくわからなかったのだけれど、
登場したメンバー全員を、しっかりと肉眼ではっきりと見ることができました。
こんな近い距離で定点から並んだVIXXのお兄さんたちを見たの、たぶん初めてだよ。
ブラックとホワイトのシャツを着たVIXXのお兄さんたちはイイ男たちすぎて、
これからこのひとたちのハイタッチ会があると思うとおおおおとなりました。


そして斜め前で本国ペンがすさまじい勢いでカメラを携えてすさまじいシャッター音が…!
こんな間近で!はじめて見た!


会場がアホみたいに狭くて天候の影響もあり全体的に勝手が悪すぎたのですが、
この最初の挨拶で全部チャラになりました。ちょろい。
ちょうど誕生日だったホンビンのお祝いもできて。


それにしてもVIXXのお兄さんたち、すさまじくお疲れでした…
これからハイタッチ会なのに、ちょっと気の毒なくらい疲れが感じられて、
心のなかでがんばって!、と何度もエールを送りました…!
そんななかヒョギはいちばんシャッキリピンピンしていたように見えました。
ホンビンにはケーキが用意され、音楽が流れファンの心もとない合唱で誕生日を祝ったものの、「誕生日はいつも日本にいる…」と(笑)
せっかくのお祝いなのに疲れなのかテンションがぜんぜんあがっていない様子に、
ますますこちらが申し訳ない気持ちに(笑)
合唱が走るとすかさずえねねんが「速いですよ!」と指導してくださるのがさすがでした!


で、挨拶も終わり、一度ハイタッチ会が行われるホールから出ると、
なんとまた会場の外の大行列に雨のなか並ばなければならないという苦行(笑)




会場に入り、ようやく「N」と表記されたレーンにたどり着いたときは、
それだけで妙な達成感がありました(笑)


レーンに並ぶとすぐに自分の番に。
ブース制だったので、ブースに入る前に綺麗な斜め前からのお姿を拝めました!
えねねんはすっと背筋を伸ばしており手は定位置。
すらっとした上品で綺麗な美しい細い身体のライン、
浅黒い肌に黒いシャツが最高にかっこよく、いろっぽく、美しかった。



お衣装は28日のイベントで着用していたものかな?




ついにブースに入り、えねねんと対面。




私「ずっといっしょです!」
N「ありがとうございます!」




しっかりとこちらの目を見て凛とした笑顔で、
そして非常に落ち着いた低めの声で「ありがとうございます」と言ってくれました。
なんというか、包容力がすごい。


ふわりとタッチした手は大きくて、少しザラっとしていて温かかった。




しかし、秒。




えねねんとハイタッチができて本当によかった。
横浜でのライブで、えねねんが率先して「ずっといっしょに」と、言っていたのが印象的で、
ちゃんと日本語で伝えてくれたえねねんに、
こちらの気持ちを、日本語がわかるえねねんに、伝えたかったのです。


接触ドルじゃない(と、思っているのですが)ので過剰なサービスなしの、
ひじょーにクールなたたずまいもそれはそれで最高でした…
秒だったけどこんなに幸せなのってたぶんえねねんだったからだわ……




しかし、秒。


秒だったんですよ(笑)




思い出されるのは『Wanna One』のハイタッチ会。
天下のワナワン様のオン菩薩ソンウ天使とのハイタッチは、
体感で10秒以上あった気がするくらい長かったので、
今回は秒どころではないくらい、一瞬だったような(笑)
でも、それでも意外としっかりとその一瞬を覚えていられるものですね!


オンさんとのハイタッチ、いまでもかなり鮮明に覚えているのだけれど、
手の感触がオンさんとえねねんでこんなに違うものなのかと。人間てすごい。


ふたりとも指は細長くて。


オンさんの手はふわふわしていてで白くて冷たくてつるつるするするだった。
えねねんの手はしっかりしていて大きくて少しザラっとしていて温かかった。
オンさんは白くて発光してて菩薩笑顔で天使だった。
えねねんは美しく凛々しい微笑みの浅黒い綺麗な男性だった。


…やばい、この正反対の白黒コントラストでもえてるのたぶん世界にひとりだけなのでは…!






ハイタッチ会場をあとにして、せっかくだからと、
今回のアルバムリリースでイベントを行っていたタワーレコード渋谷店へ。



タワレコの一階のいちばんおおきな壁にVIXXがどっかーんとある様子には感極まるものが。
メンバーそれぞれの写真に直筆のサインが添えられており、
ふだんあまりサインとかへの興味が薄いのですが、ホンビンのサインはちゃんと豆が書いてあるのか!、など、まじまじと見ていました。


渋谷タワレコの1階の壁一面だなんて、音楽に関するディスプレイの一等地じゃないですか。
そこにVIXXがいることがすごく誇らしくて、嬉しくて、
なかなかその場を離れることができませんでした(笑)


ライブDVDが発売されたEXO-CBXの『“MAGICAL CIRCUS” TOUR 2018』 の衣装展示や、
ハロプロ20周年記念リリース関連の展示など、ミーハーにはありがたすぎる環境で、
先日のジョジョ展と同様にひくほど写真を撮りました…


そして名残惜しさをこらえてお店の外に出ると、
なんとエントランスの大型ビジョンに、
VIXXの『桃源郷』のミュージックビデオが流れているではありませんか!こんな偶然ある!?
こんなに大きく映された『桃源郷』のMVはもちろん見たことがなく、
そして『桃源郷』のMVはやっぱり最高に美しい!!!!!、と、
また誇らしさと嬉しさが大爆発してひくほど写真を撮りました…
ここ数日でカメラロールがとんでもないことに……




そして帰路ではVIXXのお兄さんたちが記念撮影をしていた、
渋谷のなかなかの場所に鎮座している広告を見ることができ、
また誇らしさと嬉しさが大爆発するという。



渋谷もびっくりの進撃のびくす。






今回は「『VIXX』のCDが欲しい!」、と思って購入したら、
ハイタッチができるんだ!、みたいな。


改めて、VIXXのお兄さんたち、
日本3rdオリジナルアルバム『Reincarnation』発売、おめでとうございます!
今回参加したのはそのアルバムのリリースイベントのひとつです。



まだぶっちゃけぜんぜんちゃんと聴けていないのですが、
間違いなく言えるのは良盤であるということ。
本作は、いちばんの売り文句である日本人クリエイターによるオリジナル新曲や、
ヒョギが制作に参加した日本オリジナル新曲(日本語歌詞!)も、
一緒に収録されている本国活動曲(韓国語歌詞!)とめちゃくちゃマッチしていて、
しっかりとしたひとつの音楽作品として、とてもきれいに仕上がっているアルバムです。
こんな構成のK-POPアイドルの日本オリジナルアルバムは初めてなのではないでしょうか。
クレジットに「谷中敦」の表記があるのやばすぎ。

[rakuten:book:19283236:detail]


派手ではないかもしれないけれど、何気なく流せば、とても"いい空間"ができる。
なんというか、"踊らない『VIXX』"もアリだなと思える。
いまのアダルトなVIXXが堪能できるのでたくさんのひとに聴いてほしい!!!!!
いまのVIXXはすごくいいぞ。
わかりやすくいえばこのあいだの横浜でのライブのVIXXが詰まっているかのような。
ファンとしてはあのライブの続きを体感することができるという実感があります。
本当にとてもいいアルバムなので素直におすすめしたいと思います。


だからこそ言いたい。
なんで付属DVDにはダンスショット入りのミュージックビデオが収録されていないのか。

ダンスショット以外に、メンバー全員が揃ってるカットがないんですよ。
だから、フツーに、ああメンバーそれぞれが空いてる時間にそれぞれ撮ったのね~日本活動用だもんね~、みたいに思ってたんですけど。
コッチを売り物に収録しないでどうするのよ…


と、いうかDVDの内容があまりに貧相でかなりがっかりしてしまいました。
これじゃあ布教とかできないんですけれども、ビクターさん。






冒頭とまったく同じことを繰り返しますが、


すごい、やりきった感。
私はもうじゅうぶんだから、いまは本当に『VIXX』の明るいこれからを願ってる。
いまの心境ならば、心置きなく送り出せる。


『VIXX』に対してはもうそんな気持ちでいっぱいです。
はたから見たら、きっとぜんぜんたいしたことはしていないのだけれど、
私にとってはそのひとつひとつが、
まるでこのあいだのライブで感じたものと同じ多幸感に包まれています。


『VIXX』が好きで、幸せです。

荒木飛呂彦原画展 JOJO -冒険の波紋-

これくらいフックがある展覧会じゃないと、
美術館に足を運ぶのはおっくうになってしまいました。


この展覧会のベースである漫画『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズについては、
存在自体は知っているものの、まったくの無知です。


はるか昔、『週刊少年ジャンプ』をそこそこ読んでいたころ、
すでに連載していたこの作品は明らかに異質でした。
他の「漫画」とは毛色が違いすぎるというか。
紙面の濃度やキャラクターのタッチからして、少年漫画誌では浮きまくっていて(笑)
いまでこそ、超大手コンテンツとして認識しているので、
独特の効果音とか「ジョジョ立ち」とかの様式美みたいなものは、おもしろいと思えるけど、
幼き日の私にとっては謎の存在すぎてまったく手が出せませんでした(笑)
途中参入しようものなら、もう紙面の圧がはねのけてくる感じ。
あの描かれている世界に存在する「ふきだし」すらも、
私のなかではあまりにも馴染まなくて、漫画として読めないんですよ。(どんだけ)
結局どんな話だかいまだによくわからないし、
登場人物も友人が愛してやまないミスタさん以外はよくわかりません。




そんな、「漫画」としてはまったく「なんだかよくわからない」ジョジョの世界なのですが、
それらを「ポップアート」や「現代アート」の視点で取り上げると、
こんなにも(個人的には)「わかる」ものなのかと。


ジョジョからアートを見い出して、
ついに国立の美術館での大規模展示までひっぱってきたひとは本当にえらい。


国立美術館で漫画家の個展が開催されるのは、
28年前に開催されたかの手塚治虫氏の展示に次ぐ2人目で、
現役で活躍している漫画家の展示は史上初なのだそう。




なんといっても、私は荒木飛呂彦先生が好きです。
超ハードな週刊漫画誌での連載にもかかわらず、労働環境は週休2日をキープ。
あの描かれている漫画のどっしりコッテリなぶ厚い質感に対して、
ツルツルピカピカ、見るたびに若返っているともっぱら話題の荒木先生。
そんな事実がすでにもはやひとつの芸術作品みたいなものですよね。


荒木先生が耳元で解説してくれるという夢のような音声ガイドがあったのですが、
わたくし三半規管が弱くて、音声ガイドを聞きながら展示を見ると酔ってしまうのです…
だから今回は諦めました(涙)


そんな荒木先生は、パリで個展を開くなどの活動もされてきたのですね。
有名ハイブランドなどともコラボレーションを展開してきた荒木先生は、
「漫画」という表現手法の可能性をとても信じているということがうかがえます。


漫画家の個展といえば、上野の森美術館での『井上雄彦 最後のマンガ展』以来かも。
10年前ってまじか。こわ。
このときの展示は、まんま、"でっかい漫画を体感する"というような内容だったと思います。
だから、今回の、コンテンツごとアートとして扱うジョジョ展とは、毛色が違うんですよね。
でも不思議なことに、創作の姿勢だけでいえば、
井上雄彦のほうがよりアーティスト然としている印象があります。
逆に荒木先生はどんなに周りにアートだと持ち上げられても漫画家然としているというか。




本展のすごいところは、
あくまでも展覧会のタイトルでもある「原画展」という部分をしっかり押さえつつ、
それらを巨大な展示空間にあったスケールのでかい、
エンターテイメントやアトラクションの類まで昇華させているところ。
だからアートがうんたらかんたらという美術館ならではの敷居の高さがイイ意味でない。
ジョジョが好きなら・漫画が好きならおいでよっていう気軽さと、
美術館に行かないひとでも楽しめる、ジョジョという作品そのものの懐の深さが感じられる。


それができたのはジョジョというコンテンツをつくり出した荒木先生の偉業があってのこと。
なにより、展示されている作品の芸術作品としての圧倒的なパワーよ。
描かれているデザインが超絶カッコいいキャラクターを中心としたモチーフと、
バッキバキの色彩と構図が超絶カッコいい素晴らしい作品が壁一面などに惜しみなく展示されている様子は、もうそれだけで贅沢すぎてくらくらします。
しかもそれが撮影可能だったりするのですよ!サービスすごい!


そしてそれらの鋭すぎるセンスが、
少年漫画誌のカラーページの域を超えたアート作品であるにも関わらず、
漫画というカテゴリーの一端である事実に震えます。
日本の漫画が「クールジャパン」とか言われるの、あ~わかる〜って感じ。
でもたぶん「クールジャパン」と呼ばれる漫画はもっとわかりやすくて、
こんなにアート然とはしていないのだろうなぁと。
そういうところが荒木先生の凄さであり、ジョジョの凄さであり、ジョジョ展の凄さです。




会場は、まさに「祭典」。
お祭り騒ぎのごとく、騒々しい展示からはジョジョのテンションが表れていました。
正直、思ったより漫画にフォーカスするんだな!?、と。
楽しめたものの、結局、漫画自体との接し方がよくわからないまま会場をあとにしたので、
当たり前のことだけれど、やっぱ原作知らないの損だわ~って、ちょっと思いました。
コラボレーション作品としてインスパイア系のゲスト作家による作品があったけれど、
個人的には原作わからない勢にもその世界を感じられるような作品が欲しかったなぁと。
「ジョジョ立ち」についてなんてぜんぜん触れてくれない(涙)そんなに甘くない(涙)
「スタンド」とかも、結局ちゃんとわかっていないままだし。
まぁでも、「原画展」と銘打っているので、これはこれで正解なのかなぁとも思います。
だって楽しかったから!これに勝るものはない!


コアなファンを抱える作品の展示ということもあってから、
ジョジョ展の物販はまるでライブ会場みたい、ってかライブ会場の物販が、
このシステムを真似すればいいのでは?、という感じでびっくりしました!
チケットの前売り制もめんどくさ~とか思っていたのだけれど、
グッズ売り場にてようやく、あ~なるほどね~と理解。(遅)


この展示を入り口にジョジョにハマれるかというと…ちょっと厳しい!
情報量が多すぎてハードルがめっちゃ高い!
そのハンパない情報量が、本展の圧倒的なパワーの一因でもあったわけだけれど。
理解を深めるべく、家系図てぬぐいが欲しかったのだけど売り切れてたよ…
基本的にキャラクターがつねに真顔なので、物語とかあるんだ…?、みたいな。
ここまで見ても恥ずかしながらそんなレベルです……
友人のミスタペンにジョジョの魅力を聞いてみたところ、
「荒木先生は美しい変態」という答えにたどり着いたのでした。




日本て、まだまだアートへの馴染みが浅いですよね。
そういったことをふだん嘆いているひとたちに限って、
こういったアートとの懸け橋になるような「出来事」を否定しがちというか。
プライドを持つのは結構なことだけれど、
あなたがたがそんなんだから食えない作家がどんどん増えるんだぞ、と思います。
アーティストにはしっかり作品で稼くことができるような世の中になってほしい。
だから、本展のような「アート」ということばをやわらげるような展示は、
どんどん企画していってほしいです。

NHKスペシャル「“樹木希林”を生きる」

樹木希林という女優さんのことは、当たり前のように知っている。
たぶん、当たり前のようにたくさんの作品に出演していて、
私は知らないうちに、当たり前のようにそれらに接していたのだろうから。
「ああ、そういえば出てたね」くらいの作品も、めちゃくちゃたくさんあると思う。
そのくらい「樹木希林にしか務められない役」が多すぎる。


いろいろな媒体で目にしたここ最近のインタビューなどからは、
流れに身をまかせて自然に生きるひとなんだなぁという印象をぼんやりと持った。
けれど、それはちょっと勘違いだったみたい。




樹木希林は「ものづくり」のひとだったんだなぁ。




場面は映画『万引き家族』の打ち合わせ。



樹木希林が演じる、おばあちゃんの独特のいやらしさが生まれたのは、
希林さん自身が「わからない」と言いだしたのがきっかけだったとはおどろいた。
あのおばあちゃんのじっとりねっとりしたいやらしさがなかったら、
おばあちゃんは、たんなる"かわいそうなおばあちゃん"だったかもしれない。


私だってわからない・理解できない部分がたくさんあった映画だったけれど、
希林さんが「わからない」と指摘した部分が補填されたことは、
間違いなく私が『万引き家族』という作品を受け入れられた理由のひとつだと思う。


ああいった、与えられた役を演じるにあたって自身の気持ちを主張したのは、
約10年ものあいだともに作品をつくってきた是枝裕和監督との作品だったからなのかなぁ?




昨晩の『クローズアップ現代+』でも、本作のドキュメンタリーでも、
希林さんは、たくさん、いろいろなひとの肩をたたいて、背中を押していた。
いまはそれらも希林さんの「ものづくり」のように感じる。


この番組ですら、どうにかおもしろくなるようにと考えては苛立ったり、提案をしてみたり。
まさに樹木希林が残した「ものづくり」の様子だったのではないだろうか。

オン・ソンウ、MC降板。@ショー!音楽中心


オンさん、



『ショー!音楽中心』のMC、おつかれさまでした!






仲良し同級生のマークとミナちゃんの間に入るのは、
なかなか大変だったのではないかと思われます。

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いやもうMC初回放送のときのど緊張感ね!
新3MCによるスペシャルステージの緊張感もすごかった。

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2月4週目からMCになって、まだ一ヶ月もたっていない3月3週目、




Wanna One』がリード曲『I.P.U.』で1位になったときの、
うれしはずかし、ひとりでのアンコールステージもいまはいい思い出なのでは。






そして、MC降板。


なんと、ここでオン・ソンウの愛されたい愛したいが炸裂。
正直そこまで!?そんなに!?と、びっくり。



いやいや、オンさんらしいといえばらしいのですが。



ファンのためにコーヒーワゴンを用意したり、




この日のためにプライベートで自分の足で5時間歩き回って撮った写真を、
テーブルに並べて展示をしたり。




コーヒー繋がりなのですが、
オンさんがオンさんの誕生日イベントを行っているカフェに、
サプライズ訪問(しかも二回)したときのイベントの主催(?)が、



なんと7月のハイタッチ会でお話ししたマスターさんだったんですよ!やば!
購入したグッズはあらためて大切にしたいと思いました…!





こらこら、マーク!
ソンウヒョンがスベったみたいな顔しない!
でも最後は男同士のガッチリハイタッチ。




過去のオラオラウェイウェイのパリピ写真はなんだったのか。
プデュでのちょっとスカした盛り上げ隊長キャラはなんだったのか。
デビューしてからファンへの愛情が深すぎるエピソードが次々に出てきて、
音楽番組MC降板だけでもこんなにすごいのにワナワン解散したらまじで大丈夫かなって。


例えば、この先オンさんが「アイドル」でいることを続けるとして、
例えば、「グループ」に属するとなると、
「グループ」っていうのは「グループ」が保たなければならないカタチがあると思うんです。
ワナワンはいい意味で超個人の集まりだから、
個人で愛を受けて、今回のように個人で愛を返すという行為も可能なわけで。
ワナワンのあと、どうなるかはまったくわからないけど、
いじられる(やめたれ)くらいのオンさんの「感性」が大切に大切にされることを願います。


また、この"「アイドル」から「ファン」へ"という、
怖いくらいに異様に近い距離のコミュニケーションも、韓国ならではだなぁと改めて。
もちろん逆もしかりということを含めて。




ちょうどワナワンのワールドツアーがはじまった6月ごろから、
オンさんはMCとして出演することがほとんどできなくなってしまいました。
そらそうだよな…ワナワンほとんど韓国にいなかったもんな……


はた目から見たら、MCを務めたのは決して長い時間ではなかったけれど、
このオンさんのファンへの「気持ち」からは、
オンさんにとってはとても尊い時間だったことがよくわかりました。


実際に番組の本番収録に参加した方々のレポなどを拝見すると、
オンさんは収録中も自分やワナワンのファンを見つけると、
終始そちらを気にしては、笑顔でたくさんファンサービスしていたのだそう。


そういう場所だったんだね。
そういう場所が、オンさんにあって本当によかったねって思います。







カメラを止めるな!

いろんな方たちが声を大にしておもしろかったと言っているので、
私も声を大にして言いたい。




※以下、閲覧超注意!




本当に、事前に情報がなにもない状態で観るべき映画だし、
少しの情報でさえもノイズになります。
ネタバレは記載していないつもりだけれど、拙い私の感想でさえノイズになります。
自衛してください。責任はとれません。


残念ながら私個人といたしましては、「敗北した」というお話ですので何卒。

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