ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

LOOΠΔ(LOONA)「Hi High」 ミュージックビデオ

これがきっと『Loona the world』。



『LOOΠΔ』プロジェクト、ここに極まれり!
と、いわんばかりの見事なこれまでの集大成のような素晴らしいミュージックビデオで、
満を持してデビューアルバム『+ +』(『plus plus』)』のタイトル曲が公開されましたね!




駆け抜ける疾走感。
キラキラと、ハッピーと。


ド級のガールズムービーは、
まるで物語のクライマックスかのように込み上げるものがあります。
けれど、逆にこれからの『LOOΠΔ』(Loona the world / イダレソニョ / 今月の少女)のはじまりのようにも感じられるんです。




思えばコワモテユニット『ODD EYE CIRCLE』の活動曲が、
思いのほかしっかりしたアイドルポップスだったのも、
この曲=完全体のお披露目に向けたしっかりとした伏線だったのかも。
LOONA・12人それぞれの持つ、主に個人MVによるイメージや世界観はバラバラだけれど、
ユニット単位で見てみると、わりとタイトル曲は統一感がありますよね。
もちろんヨジン姫のソロ曲も含めて。


懸念していた"メンバーそれぞれの個性の埋没"に関しても、
本作は鮮やかにクリアしていると思います。
しっかりと"LOONAは「12人の女の子たち」である"ということを打ち出せているというか。



カバービジュアルもソークール!


リードシングル『favOriTe』のミュージックビデオが公開されたときに、
「LOONAの名刺代わりになるような作品をはやく!プレゼン芸がしたいんじゃ!」、
だなんて言っていたのが遠い昔のように感じます…!(はやっ)
本作『Hi High』のミュージックビデオがしっかりとその役目をはたしているよ!






なんですけどね。



(ステージ、大丈夫かな…?)



正直に申し上げますと、とてもとても素晴らしいミュージックビデオなのですが、
ダンスショットになるたびに「う~ん」となってしまうんですよ。


デビューコンサートでのパフォーマンスを垣間見ても「う~ん」という感じで。
ショーケースでのパフォーマンスもまったく同様に「う~ん」という感じで。
少なくともステージ動画を見ただけだと、楽曲の良さにすらも気がつくことはできなくて。




振り付けと衣装、もっとなんとかならなかったのかな~。
ここまでうまくやってきたプロジェクトなのに、
結局は「『DIGIPEDI』の作品のなかの少女たち」を求めてしまう自分が悲しい。


K-POPアイドルを好きになって、


「MVはすごくいいけどステージはそんなに」
「MVはぜんぜん好きじゃないけどステージめっちゃいいじゃん」


を、繰り返してきたわけですが、今回はその差がこれまでの比ではない(笑)
やっぱりより「アイドル」そのものの魅力を感じられるという点では、
後者のほうが楽しいです、私は。




まぁデビューコンサートで披露された多種多様な楽曲のパフォーマンスは評判がいいし、
「箱入り娘のる~なちゃんだからな」、「完全体のステージに関してはクオリティを求めるほうが野暮なのかも?」、などと考えを改めてみたり。
こんなアマアマになっちゃうのは、これまでとても楽しませてくれたぶん、
これからへの期待も大きいという証拠だと思います。


そんなふうに思わせるくらいには今回のミュージックビデオは、
とても素晴らしい『Loona the world』が繰り広げられておりますので、
ぜひぜひ『LOOΠΔ』のエピローグとプロローグを感じてみてくれ!(誰)

ミステリースペシャル「満願」 最終夜「満願」

ひさしぶりにザ・高良健吾をテレビでお目にかかれただけでもありがたいのに、
描かれている市川実和子との、「ふたりにしかわからない関係」がとてもとても色っぽく、
大変いいものを見せていただきました。



NHKと熊切和嘉氏に感謝いたします。

「野火」 終戦記念日特別上映

「終戦の日」、私は『野火』(のび)という映画を観ました。



こちらの映画、公開は2015年。
当時も話題になっていたけれど、残念ながら観る機会がなくて。
でも「観なきゃいけない映画」だっていうことはわかっていました。
それでも月日が流れ、ただでさえ観たわけでもない本作のことはすっかり忘れていました。


でも、タイミングってやってくるものですね。
地元のミニシアターで上映、しかもなんと塚本晋也監督のトークショーがあるということで、
喜々として特別上映イベントに参加いたしました。






不思議な体験でした。


映画は突然わけもわからぬまま始まって、わけもわからぬまま終わります。
それは、自分がまるでその映画のなかにいきなり放り込まれたかのような感じ。
いわゆる「あらすじ」を読めばわかることが、ただ映像を見ているだけではわからない。
私は主人公・田村一等兵といっしょに手探りで怯えながらスクリーンを観ていました。


映画がひたすらに訴えかけてくるものは、
ただただ"「生きなければならない」という思考"だけだったような気がします。


どうして、いま自分がここにいるのか、いったい自分はここでなにをしているのか。
登場人物らはすでにそんなことすらもうあんまり興味はなかったのではと思える。


そこでは「理不尽」なことばかり。
そういった混乱と、なぜ、どうして、という叫びを、文字情報を極力排して、映像で伝える。
「感覚」や「感触」を、スクリーンの向こう側へ届けたいという意志がつたわる作品でした。




キャストは、塚本晋也、リリー・フランキー、中村達也と、キョーレツなおじさまたちのなかにいる、若手俳優の森優作くんがぎらぎらしていてとてもよかったです。
でもまさか塚本監督が自ら主人公を務めたのは本意ではなかったとは…!




いろいろなひとが「キツい」といっていた映像表現については、
観る前はビビり倒していたのですが、結構平気だったなと。


やっぱり、なんだかんだ言っても、
塚本晋也監督作品ということで、映像のセンスがいいんですよ。
だからなのか個人的には、目を背けたくなるほどの惨状よりも、
自然の、木々や葉の、緑色だとか、空の色だとかの印象のほうが強く残っていて。







もちろんそれらはコントラスト強めの映像からなる産物のひとつだし、
それがゆえに「惨状」だってすごいことになっているわけなのだけれど。


そんな美しい自然のなかで、繰り広げられる「惨状」は、いっそう現実味がない。
でも、それは「現実」にあったことだということをしっかりと受け止めなければならない。




これが、「戦争から帰ってきたひと」と呼ばれるひとたちが"本当に見た"景色なのでは。
そんな説得力がものすごい。
そういった景色を、終戦から15年経って産まれた監督が、
原作小説や実際に「戦争から帰ってきたひと」からの証言をたぐりよせて描き出したのだ。
例え実体験を語るひとがいなくなっていったとしても、
こうして次の世代が客観的かつ美談にせずに、
しっかりと「戦争」と向き合って伝えていくことにも大きな意味はあるのだ。


大切に、大切にしなければならない映画だと思いました。




これはトークショーで、司会の映画館の支配人さんが切り出してハッとしたのだけれど、
私、観ているときに「音楽」が鳴っていたことにまったく気がついていなかったんです。
それくらい、音は映像と一体となっていたのだと思うと、すごいなぁと。






今回の特別上映の内容は以下。

・石川忠× 中村達也 ライブ映像 
・『野火』(映画本編) 
・メイキング「塚本晋也解説『野火』20 年の軌跡」
・塚本晋也監督 舞台挨拶
・サイン会開催


サービスもりもりすぎて約4時間にも及ぶ長丁場となりました(笑)
映画本編を含めた3本連続での映像上映は塚本監督ですらびっくりしていました(笑)




個人的には、(ぶっちゃけ映画本編より、)
約1時間のメイキング映像や、塚本監督の『野火』に対する想いや姿勢など、
クリエイティブな側面やそこにあるつくり手の心のようなものに触れることができた喜びが大きかったりします。
(なんかごめんなさい)


塚本監督は、公開から各映画館で上映が終了になっても、
毎年夏はこの『野火』という作品とともに、上映される各映画館へ訪れているのだそうです。
今回鑑賞した劇場へも支配人さんに監督から直接(!)メールで今回の上映についての連絡があったとか。すごい。
それは本作が、いかに塚本監督にとって特別な作品かということを物語っています。
『野火』は、大岡昇平さんという方が執筆したフィリピンでの戦争体験がもとになっている原作があり、過去には市川崑監督が映画作品を制作している。
トークショーでもおっしゃっていたけれど、
これまでの「自分の妄想を具現化した作品」とはちょっと違う。
「伝えなければならない」「伝えたいことがある」という使命感のようなものを持って、
このつくりあげた映画とともに全国を行脚しているのですよね。


そういった作品を生み出すことができたことは、
「映画監督」にとってはとても幸せなことだと思います。


さらにこの映画、「自主製作映画」とは噂には聞いていたものの、
それは本当に本当だったという衝撃。
その単純に「お金がない」という状態からひとつの映画をつくるまでの過程を知ることができたのもとてもおもしろかったです。
人力と創意工夫。
いや、キツくてキツくて仕方がなかっただろうけれども。(ほんとごめんなさい)


最近観た河瀨直美監督の『Vision』のことを思い出しました。
なにせアート然としている映像作品を、商業映画として配給、それを可能にした『LDH』。
本作は内容がひっかかるところがあるのはわかるけれど、
この作品にいっちょ力を貸してやろうという姿勢を見せてくれるスポンサーがいなかったのかと思うと、やっぱり残念に思います。


けれど、そういったことも含めて、
この『野火』という作品が支持を集めている現状は、とても強い。
人間の持つパワーみたいなものがしっかりと感じられる強さなのです。






今回の特別上映のプロローグであるライブ映像で中村達也とのアツいセッションを繰り広げていた石川忠さんは、昨年亡くなられたのだそうです。
本作を含め、数々の塚本作品の音楽を担当されてきたのだそう。
ご家族の協力もあり、今年、ようやく本作『野火』のサウンドトラックがリリースに。


映画本編もそうなのですが、このライブ映像も含め、
塚本作品は塚本監督が映画館それぞれに細かく映像の音量を指示するのだそう。
で、これがまた爆音も爆音で(笑)
ただでさえいい意味でアチアチねちねちしつこいセッションだったので、
映画本編上映前に客席はすでにぐったりという(笑)




トークショーで壇上に現れた塚本晋也監督は、
メイキング映像そのままのとてもおだやかでやさしそうな方でした。
ただ、メイキングは2015年につくられたものだそうなので、
今日この目で見た監督は当時より華奢に見えました。
『野火』の撮影後に役者として出演した『沈黙‐サイレンス‐』を撮ったらしく…そらな。
数々のクセの強すぎる作品を手掛けられているだなんて想像がつかない物腰のやわらかさ。
作品への愛をまっすぐに語り、まわりへの感謝をつねに持っている印象でした。


そんな塚本監督のお話が聞けたうえに、
パンフレットにサインをもらって、少しお話をして、握手までしていただいて。
さらにさらに、私の写っている集合写真が塚本監督のスマホのなかにあるという現実(白目)


監督は「本作をSNSで拡散してください!」とおっしゃっていました。
…ううう力不足でごめんなさい~~~~~><




きっと、これから「8月15日は『野火』を観た日」になることでしょう。
そしてその日は「終戦の日」であるということがより色濃く刻まれるのだと思います。

LOOΠΔ(LOONA)「favOriTe」 ミュージックビデオ

これすごいな・・・・ファンには最高のプレゼントじゃん・・・・・・・・・



これまでの活動曲では見られなかった12人のメンバーそれぞれの知らぬ姿!
そしてそのメンバーをすでに把握できている喜びよ!
イヴ様のセンターのとこ至高じゃないすか!



先日、ついに「完全体」として現れた『LOOΠΔ』(LOONA)




そんな彼女たちの初めての「完全体」でのパフォーマンスが収められている、
記念すべきミュージックビデオ。


ど直球のカッチョイイ楽曲で「ガールクラッシュ」を謳いながらも、
これまでつくりこまれたガーリーだけれどバラバラな世界にいた少女たちを、
まるっきりお揃いのどシンプルな制服で廃工場でバッキバキに踊らせるとか~~~~~!
それヲタクが好きなやつだから~~~~~~~~~!
相変わらずヲタクのツボつくのうますぎ!




しかしですよ。


正直、このミュージックビデオはこれまで追ってきたひとにしかあまりピンとこないのでは。
というかトップバッターのヒジン公開からライトに眺めてる程度の私でさえも、
「こ、これか〜!」っていう感じは無きにしも非ずで。
まじでここからどうグループとして展開していくのか。




はやく、ファン以外にも見つかってほしいから次をはやく!!!!!!
LOONAの名刺代わりになるような作品をはやく!!!!!




と、思ってしまう。


そこめっちゃ難しい~!
そういうとこほんとに『NCT』に似ています。
「ここがいいから頼むから見てみてよ!」っていう説得力のあるプレゼン芸ができないのがもどかしいです。




ところでこれ、リードシングルなんですよね。





本作のリリース前やリリース時の記事タイトルでは、
「8月7日にデビュー決定!」とか「完全体でのデビュー曲」と書かれているものの、

事務所の関係者は「Loona the worldが8月の完全体デビューと共に、デビューコンサートを控えている」とし、「完全体デビューアルバム発売前のリードシングルの発売で、本格的なデビューカウントダウンに入る予定なので、たくさんの期待と応援をお願いしたい」と伝えた。

本文では今作のリリースは「デビュー」とは明言していない。




…もしかして、まだデビューしてない?




「デビュー」と冠している公式アナウンスは、19日に行われるデビューコンサートのみ。
このタイミングこそが「デビュー」なのかな。




もうなにをもって「デビュー」なのかがよくわからなくなってきた・・・・・・・
ほら、"12人揃った=「デビュー」"って刷り込まれてるところがあるからさ・・・・・・・




ってゆうか、もう「今月の少女」自体は、
ヒジンのリリースからデビューしていることになっている…?


だってウィキペディア先生の記述が。




えっと、とにかく。




今回のは「完全体」のプレデビューってやつなんすね。




どこまで焦らすの!
はやくデビューおめでとうって言いたいよ!
そもそも「デビュー」というものがなんだかもうよくわからん!


もはやLOONAプロジェクトは、
"アイドルの「デビュー」"というものの概念すらも覆すものなのだろうか。
…スーパーポジティブに考えるとめっちゃかっこいいな!


そもそもな、『LOOΠΔ』(LOONA)、『Loona the world』、『イダレソニョ』(今月の少女)…名前の使い分けすらよくわからない(涙)
オマケに既存ユニットの名前まであるので、そこは『NCT』より難易度高い(涙)




『LOOΠΔ』、これからどうなるのだろう。
これまでのような個人のプロモーションを超えたおもしろさや楽しさが、この先にあるのか。


だって"あの"『LOOΠΔ』だよ?
「完全体」を公開したけれども、そのままフツーに12人でずっと活動するとは思えなくて。
先行公開されてる各ユニットが活動の中心とかになるのかな?
でもそうなるとヨジン姫が…あっ、コ・ユジン投入しちゃう?
(ごめんなさいオービットにおこられるやつすんません)


とにかくビョンギ先生が『LOOΠΔ』に飽きないことを願う。(何度でも言う)
ビョンギ先生、少女たちを頼んだぞ!

見てます、「PRODUCE48」。

どうもどうも。
AKB48』でアイドルヲタクデビューして、いまやK-POPファンである私が、
『PRODUCE48』(プデュ48)をスルーできる理由がないんですよ。



プデュは『Produce101 Season2』(S2)の最終回の生放送だけを視聴していて、
そのあと『Wanna One』がデビューしてから後追いでちょこちょこ見ていた程度なのですが、
実際、いまプデュ48をリアタイ視聴していると、
自分に都合の悪いことはぜんぶ編集のせいにできるのはすごく健康にいいですね!(そこ)


ということで、ハマってます、プデュ48。




でも、視聴していくうちに、
「プデュ48とは。」みたいなそもそものところに疑問が出てきてしまって。




だって、もう放送も中盤になるのに、
いまだにデビューグループがどういった方法で活動していくのかが曖昧なのである。




公開されるデビューグループの詳細情報がどんどん変わっていくにもかかわらず、
番組も容赦なくどんどん進んでいっていて、さすが韓国…!、となっております(笑)
48側はやすしの道楽みたいなところもあるだろうから(…)(参加メンバーは悪くない)それもそれだけど、
やっぱり韓国特有の突貫工事型の番組づくりでこわいとこはそれよな……


韓国のアイドルって、アイドル自身の持つスキルやビジュアルもさることながら、
アイドルにまつわるクリエイティブ面のセンスもすごいじゃないですか。
でも、芸能界の仕組みだったり、アイドル界隈のシステムだったり、
そういうところがまだまだ育ってないんだろうなぁと思えるところがめちゃくちゃあって。


Season1、Season2の短期間アベンジャーズづくりだったら、
従来のプデュ=総選挙システムでいいのだろうけれど、
日韓行き来して?2年以上やる?、なら、やっぱり日本のアイドルのいいところも必要ですよね〜~〜?っていう感じ?
そういうところも曖昧で(笑)


なにより、『グローバルガールズグループ誕生プロジェクト』と謳いながら、
参加するアイドル以外に日本人がまったく関われない…(笑)
これは、推しを人質に取られた的な言い分でてくるわ。そういうとこだぞ。






私は断然アケカス歴のほうが長いわけだけど、
このプロジェクトでデビューしたいのは、圧倒的に「デビューの予定のない韓国練習生」だと思います。


『AFTERSCHOOL』としてすでにデビューしていながら、
なんと5年もグループの活動のないイ・カウンちゃんが今回「練習生」として参加。
アフスクに加入するかもしれなかった事務所の後輩である『PRISTIN』のナヨンちゃんがプデュ及び『I.O.I』で大人気になっている間、
テレビを見ながら自分はアフスクなのに…って活動できないってつらすぎる。
プレディスはプデュでたくさん素敵な人材を抱えているのはよくよくわかったけれど、
同時にどんだけその才能を生かせてないんだよと思う。
そして、キリンちゃんことホ・ユンジンちゃんといい、
プレディスはいったいどこからあんな長身モデル系美女らをじゃんじゃん発掘してるのか謎すぎます(笑)


ブロックベリークリエイティブの練習生であるコ・ユジンちゃんは、
容姿もスキルも魅力的なのに、まさにいまデビュー直前の『LOOΠΔ』(LOONA)にはなれなかったのかと思うと。
たぶんLOONAのコンセプトに合わない、みたいな感じだったんだろうね。
こんなに「出来上がってる」のにと思うと切なかった。でも確かにLOONAっぽくはない。
…なんで落ちたのよ(涙)


実力があって、容姿が良くて。
でもグループのコンセプトやバランスを大切にする韓国のアイドルグループづくりでは、
そういった子でさえもデビューできないという現状を突き付けられたのは衝撃的でした。
そうやって「事務所のつくりたいグループコンセプトに合わないからあなたはデビューできない」と言われた子らがたくさんいるんだろうなぁと思うと、
現『NCT』のジャニさんとかも「『EXO』のコンセプトに合わない」とかだったのかなぁと。
48は何でもありのAKBでっせで、たくさんの個性を集めてそのなかから推しを見つけるみたいな…ってそれプデュじゃん。まぁさすが48の総選挙が原型だもんな。
そこから生まれのが(収束しつつあるけれど)昨今のサバイバルオーディション出身アイドルの流行だもんな。


こういうの言うの本当によくないけど、
まさかのウリムとかWMとかが参加してる今回は、タレントを通して事務所の名前も売りたいっていうのもあるんだろうなぁと。
ファンダムより大衆人気ありきのガールズグループだし、そら有名中小事務所が送り込みたい気持ちもわかる。


だから、ココで!デビューして!ほしい!、っつったら全員韓国練習生になるんだよ……




でもそれだと、48を巻き込んだ意味がないじゃん。




だからこそ、48側も、同じくらいの熱量のあるメンバーじゃないとなぁ…と思います。
それにしても、ただでさえ番組の意図が曖昧なので、
48メンバーのデビューへの意志みたいなものすらもあまり伝わってこなくて。
まぁそれを抜きにしても力試しみたいなスタンスの48のメンバーに対しては、
「応援」はしたいけれど「ピック」する(できないけど)気にはなれない。


S1、S2とは違って、48が加わることでデビューグループの在り方がまったく変わってくるなぁと思っているのですが。
48を混ぜるならば"韓国練習生だけでやっていたプデュ"とまったく同じやり方にするのは、
ちょっと…いや、かなり違うのではと。
…といったように、根本的に、この日韓混合グループの具体的な活動がよくわかっていないまま視聴しているので、若干こじらせつつあります。


個人的には「こじまこ」こと小嶋真子ちゃん、
ザ・ニッポンアイドルかつ韓国男子に爆ウケするやつ~って思ってたんだけどなぁ。
…なんで落ちたのよ(涙)




韓国のアイドルには自主制作アイドルが多くいる。
女性はぱっとでてこないけど、少なくとも男性アイドルはたくさんいる。
例えば、48から参加している竹内美宥ちゃんの「クリエイティブ」に対する姿勢に、
視聴者が個性と才能を見出してくれるのは、ああプデュだわ…って感じ。


結果が出る前からネガティブなこと言うの本当にだめだってわかってるんだけど、
たとえ「アイドル」として届かなかったとしても、
みゆちゃんのスキルを全世界の日本人の私を含むK-POPファンも知ることになるわけで。
それだけでもすごいことだよね。






とはいえ、「サバイバル青春ストーリー」としては、
とっても楽しませていただいております!


日韓の女の子たちがわいわいお話ししてるのかわい〜〜~~!
48メンバーも韓国メイクするとめちゃくちゃ印象変わる〜〜かわい〜〜〜〜~~~!
韓国の番組で日本人の女の子が日本語で話してるだけでめっちゃ見やすくなる~~~~!
番組の5分の1くらいが日本語なので全然長く感じないんですよね。


なんつーか、日韓の女の子たちがさぁ、協力しあってさぁ、一生懸命頑張ってるのがもう。
その物語を「娯楽」として楽しんでしまっている申し訳なさもあるけれど、
ふつ~~~~~に、めっちゃ感動してしまうのですよね。
これ挑戦した48のメンバーはすごく貴重で大切な経験してるよ~~~~~!
もうそれだけでも、勇気を出して、日本から飛び込んでいってよかったねって思っちゃう。


48をマンセーするわけじゃないけど、
改めて異国の地で異国の言語で短期間であれだけのことをしてるって本当にすごいよ。
もちろんさすがのスキルのある韓国の練習生はほとんどがもう半分プロみたいなものだし、
課題曲なども母国での流行歌がほとんどっていう点ではやりやすいかもしれないけど、
ちゃんと日本人メンバーを気遣ってくれていてくれているのが目に見えるのも嬉しい。


48メンバーが韓国練習生とカカオトークで連絡を取り合っているという情報が、
日本での握手会のレポによって明らかになったり。
ほっこり以外のなんでもないわ。






初回放送直後は、私と「純K-POPファン」のあいだにあまりに深い溝があって、
ずっと腹を立てていました(笑)


そういった層が、"「K-POPアイドル」の厳しさ"のなかにぶち込まれた48を叩く理由こそが、
いま『AKB48グループ』というものがいかに知られていないかを物語っていて、
48バブルのときの48は本当は一部にしか知られてなかったんだな~と。
ずばり接触ミリオンアイドルの裏側が露呈された感。






放送は、はじめのほうは露骨に48メンバーばかりが取り上げられていて。
韓国人しかピックできない・韓国人視聴者仕様だからなんだろうか、
投票できない日本人としては日本人ばっかり映ってるけど大丈夫かな、と思っちゃうほどで。
日本の視聴者としては、韓国の練習生に関しての情報がなさすぎる時期が長かった気が。



サムネは「スーパーセンター」のさっほーです。


上の動画の日本語訳の動画をあとから見て(探してくれ)、
放送を視聴してるとき先生たちがこんなん言ってるの知らなかったから、
48のメンバーたちが評価されるべきところで評価されててうれし〜〜〜〜!
「ダンス大会じゃないのよ」「下手でも教えたくなるわ」
まじでどっかのまとめかなにかで見た"スキルはあるのに売れないK-POPアイドル"と"スキルが必要な48"っていう見事な図式〜~~〜!!!!!


と、なっていたら、
突然韓国練習生を中心に「編集」した放送回に切り替わったりして。
ほんとそういうとこはうまいよな~。


48のメンバーに関しては完全に親目線で、自分のなかでイメージができちゃっているから、
それをいかに裏切ってくれるかっていうところで楽しいか否かみたいなところがあって。
逆に韓国練習生に対してはまっさらな状態なので審査が進むほどどんどん姿がわかってきて単純におもしろいです。






これは参加メンバーの国籍に限らずなのだけれど、
裏ではあんなにつらそうな姿を…と思っていたら、舞台に立てば凄まじい「陽」のパワーで。
「アイドル」というか「プデュ」がすごいのかよくわからんけど、
ステージに至るまでは結構悲惨な状態なのにステージにあがるとしっかりと魅せるパフォーマンスを披露していて、
5倍くらい可愛くなるんですよ、びっくりした!こりゃアイドルのパワーだ。


「『AKB48』のドキュメンタリー」、というか48グループはドキュメント性を売りにしていたじゃないですか、いまは知らんけど。
でも、いわゆるドキュメント性が強いといわれているプデュシリーズは、
実際に参加メンバーが「こんなに苦労してるんですよ~」っていうアピールがあんまりないのが、凄く新鮮で。


ボロボロのスタートと完成したステージしか見せない。
これがもろに48のコンテンツだったら過程も全部見せるんだよな。
ただ最初と最後(ステージ)だけを映すことでステージがよりよく見えるんだろうなと。
過程をあえて映さないからこそステージがすごく輝いたものに。プデュマジック。
なんだかんだでステージがきっちり評価につながるシステムになってるのは、本当にいい。


思ったより…!?、な韓国練習生のなかでも、
やっぱり直感で(私が)この子はデビューグループに欲しい!、って思う子は何人もいて。
これも自分の魅力をステージパフォーマンスでしっかりアプローチできる仕組みならでは。
…で、キム・チョヨンちゃんはなんで落ちたんだ?あ?(怒)


だからこそ、「悪魔の編集」というものが生まれてしまうのだろうけれど。
最初のうちは、どこかで「S1、S2を見てきた今回参加している韓国練習生は『悪魔の編集』を恐れているからあまり自分を出せていない」みたいな意見を見かけてなるほどなぁと。






意外と某所が荒らされていないのもおもしろくて。
韓国人の方が翻訳機をつかってまでポストしてくれてるのがなんだか楽しいし嬉しい。
そしてそこに48ヲタまで流れ込んできてめちゃくちゃおもしろいことになっていったりして。
48のヲタクが「ファンアートって検索すると幸せになれる」とかポストしていたり、
K-POPアイドルそのものに興味持ちだしたりしてて、いやもうほんとすごい。
もちろんスキル重視のK-POPファンたちが48のメンバーを再評価していたりして。


プデュ48で韓国や韓国人やK-POP、さらにK-POPファンの印象までもが変わった日本人のAKB48グループのファンがたくさんいるんだよ(涙)
逆もしかりで、すごいことだよ本当にこれは(涙)
名シーンは番組のそとでも繰り広げられているのですよ(涙)


韓国の国民プロデューサー(国プ)内では48メンバーばかりが主な話題になるらしく、
日本はいかにタレントをころしていたのかと…!






プデュ48を見てると、モンスターペアレントがなぜ誕生するのかよくわかる…
プデュ48を見てると、もう出てる子全員のお母さんみたいな人格になんねん…
自分の子が悪い印象で放送されたり、悪口いわれてるとマジトーンで腹がたつねん…




もうさ…みんなでデビューしようよ…………




まじめな話、プデュ48を放送を通して見てたら普通にピックとかできなくない!?



はじめてプデュをリアタイ視聴して思うのが、
ポジション評価くらいになってくると「相当にひどい」っていうレベルじゃないと序列がつけられない。
さすが韓国人練習生のスキルのおかげもあると思うんだけど、全体的にダメなチームとかないんだもん。
スポーツみたいに無理やり減点方式とか使わんと無理やで。
だって、みんないい・・・・みんないいんだよ・・・・・・・・・・・・・


グループでのステージパフォーマンスを見ちゃうと、
どうしても「ここからひとりでも欠けるだなんて」と、全員落ちてほしくない気持ちになる。
そりゃ下手な子とかもいるけど、そういう子だってがんばってるじゃん!
そうです、日本のアイドルも好きなのでそういう姿にもめっぽう弱いっす!
気持ちだけだからいいでしょ・・・・・・許してくれ・・・・・・・・・・・・・・・・






そして中西智代梨は私のなかで伝説となりました。




中西智代梨ちゃん、もはや誰レベル…すごすぎ…かっこよすぎ…!


日本でのキャラとのギャップありすぎ大賞だよおめでとうございます!
セクシーパワー系パフォーマンスをすぱっとぱきっと消化してるの、びびりました!


S1、S2はわからんけど、大半は個人フォーカスカムを先に出してくれて助かった。
放送されるパフォーマンスはグループパフォーマンスとしてはとても楽しめるのだけれど、
だからこそ個人がぜんぜん頭に入ってこない(笑)



中西智代梨、ポジション評価も最高です!!!!!!!!!!


わりとグループ評価の方がよくなかった!?、っていうメンバーが多いように感じたのは、
グループ評価のときはそもそもの姿を知らなかったぶん「予想外」が多かったからかな。




そこを超えてきたよ、中西智代梨!!!!!!!!!!
本当に最高!!!!!




ちよりがこんなにステージで輝く才能があるだなんて知らなかった~~~~~><
中西智代梨がチョンハ姐さんに見える日がくるだなんてな…!
お願い、中西智代梨が踊るワラメンが見たい・・・・・・・・・・・・




もうちよりソロデビューしよ?




先に見たちよりの個カム見て、
そもそもなんでこの曲選んだっけって思いつつ放送見たらまさかのはじき出され組で!
個カムのちよりからそんなのいっさい感じなかったし、本当に素敵なチームなのです(涙)



そのなかで、みんなに「ちよりオンニが(笑)」って言われてるのも最高でした!


プデュ48、全体的に言葉の壁でやりずらそうな空気になることが多いなか、
ちよりちゃんの立ち回り(?)は素晴らしかった!



ちよりちゃん、韓国のファンに「団長」って呼ばれてるのも楽しすぎでした(笑)






プデュ48で48運営が「ガールクラッシュ」とはみたいなことを考え出してくれたら嬉しいよ。
この前ライブに参加した『アンジュルム』は体感的に客の半分は女子だし、
パフォーマンスもこれはガールクラッシュだわ〜〜って感じでな…そりゃ蒼井優オンニも虜になるわけよ……



珠理奈のピカブ!!!!!!!



想像以上にかっこいい…佐江ちゃんのパフォーマンスみたいだ~~~~~(涙)


やっぱりじゅり坊はツインタワーの弟なんやで(涙)


ずっと思ってたけど、佐江ちゃんは上海移籍したくらいだから、
在籍中だったら絶対にプデュ48に全力で参加立候補してたよね・・・・・・・・・




「48はパフォーマンスが重要ではないから」とか言われてるの見かけると、
いやいやいや、私は宮澤佐江ちゃんのパフォーマンスが好きでファンになったし!?握手会ばっかりのイメージのひとってテレビ放送以外のパフォーマンス見たことないだけじゃない!?、ってめっちゃ思ってしまう。
っていうかベースは「劇場公演でのパフォーマンス」と思ってる私が化石なのかな^^?






ただプデュ48のいちばんの盲点って、
"現場評価には結構な割合で韓国の48ヲタが入ってるっぽい"ってところが(笑)
日本のけーぽファンが「韓国のアイドルが好き!」っていうようなもんで、
韓国にも「日本のアイドルが好き!」っていうひとがしっかりいるんですねっていう。
そしてスキル云々をいれても現場に行くような48ヲタはゆるがないだろと…
と、いうことでお茶の間のサバイバル番組好きな国プにかかってる!!!!!
がんばれ頼んだぞ国プ!!!!!!!!!




最後にひとこと。


ブンバヤ2班の助っ人ラッパーとして参加したかった。(まじ)

パンク侍、斬られて候

町田康による原作は未読ながらも、このカバービジュアルはよく覚えている。

パンク侍、斬られて候 (角川文庫)

パンク侍、斬られて候 (角川文庫)

たぶん当時読んでいた雑誌かなにかによく登場していたんだろうなぁ。
スチールの衣装を手掛けたのが北村道子さんっていうのもなぜだか知っている。




そんな記憶の片隅に眠っていた小説が映画化ですって。


監督の石井岳龍氏は「誰?」って感じだったのだけれど、
かの石井聰亙監督が改名(!)した名前がそれなのだそうで!知らなんだ!





紀里谷和明が撮影したイメージビジュアルは、





これは期待しないほうが無理でしょ!って感じ。




…まぁ残念ながらそんなわくわくは見事に打ち砕かれましたね!
知ってた!邦画あるあるな本ポスター・チラシのビジュアルを見たときには察してた!






なんか悲しかったんですけど。


石井監督の作品は観たことはなかったのだけど、
私がよく監督の名前を目にしていた当時の評判にあった煌めきみたいなものは感じられず。
勝手に三池崇史の『愛と誠』みたいなのを期待していた私も悪い。


映画自体はぶっ飛んでたし、ぶっ飛ばしてたし、頑張っていたけれど、クールじゃない。
それがなんだか痛々しく思えてしまった。


宮藤官九郎がメジャーアイドルレベルに有名なので矛先がそっちにいきそうだけれど、
やっぱりゆーてもそこじゃないのでは。
そうでなくとも、とにかく終始、ズレているように感じてしまって、とにもかくにも惜しい。


コミカルでテンション高めなノリのなかに差し込む、
突きつけてくるかのようなえぐい表現があまりうまく作用していないように感じたり。
そのミスマッチ感が好きなひとは好きなのだろうけれど、
個人的には、な~んか「この感じはいやだ~」ってところが多々ありました。




役者はすごくよくがんばっていて、よくついていっていたと思う。
北川景子は某作品ではへっぽこ演技すぎてびっくりしたけど、本作ではとてもよかったし、
東出昌大はいつもの棒読み演技が役に合っていてめちゃくちゃよかった。これはすごい発見。


豪華キャストがちゃんと仕事していたからこそ、それ以外のアラが目立つというか。


「全員主役」とまでは言わないけれど、
登場人物の作品への貢献度ってけっこうみなさんそれぞれどっこいどっこいだったと思うのですよね、これは良い意味で。
だからこそ、先に出たスチールのイメージで、メインキャストを同列に推しだしていたのが理解できるというか。




ハナシ自体の壮大なんだかしょーもないんだかよくわかんない感じは好きだったので、
本ビジュアル(本チラシ)やへんな宣伝コピーには、改めて違和感がありまくり。
"『シン・ゴジラ』くらい"とまではいかずとも、
イメージビジュアルを使用した先行版のチラシくらい、ぶっきらぼうでもよかったのでは。


でも、まぁ映画の内容からして、「そこ」で勝負するにはちと不安はあるのでしょうね。
お察しいたします。


でも~~~~~~~~~~!
最近やけに「海外版の日本映画のポスターがセンスいい」といいながら、
日本の映画の宣伝ビジュアルをけなすポストをよく見かけては勝手に悔しくなっております。
その気持ちもわかるからこそ余計にな。






映画は、ラストがすごくよくて、
ラスト数分で、ようやくきたーーーーーーーー!!!!!、って感じでホッとしました(涙)
めっちゃカッコいいラストで、あれでギリ金返せレベルじゃなくなった感じ(涙)
ズバリ、「パンク侍、斬られて候!」と声に出したくなった、このときを待っていたのよ…!


主題歌に『セックス・ピストルズ』の楽曲を起用するなど、
音楽は劇中の時代劇風ビジュアルとロック音楽などをはじめとしたバラエティに富んだ選曲が絶妙で、楽しかったです。


ナレーションだけならちゃんとそれなりにおもしろかったので、
読んではいないけれど原作の"「文章」の世界"は素敵なんだろうなぁとは思えました。
クドカンがどれだけ脚色したかわからないけれど、ホンはそんなに悪くないのではと。
やっぱり製作面でうまく連携とれなかったのかなぁとか思っちゃったりしたのですが、
そーゆーとこはとくに想像させてほしくないっす。

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法

宣伝ビジュアルをいっさい裏切らない映像は、スタイリッシュで美しい。
けれど、思いのほか、その(映像の)ビジュアルに頼っておらず、そこは素直に感心した。



この内容で登場人物を人質にとったような作品にあるような後味にならなかったのは、
とにかく主人公母娘の娘である少女・ムーニーが心の底から「子供」を謳歌していたからだ。


私は幼少期にいつから"自分は子供である"という自意識を持ったかは覚えていないけれど、
「ムーニー」という少女はめちゃくちゃまっさらな「子供」だった。あれはすごい。
演じたのはベテラン(らしい)子役のブルックリン・キンバリー・プリンス、8歳。
へんな話、是枝裕和監督作品の"是枝演出によって映されるドキュメンタリーに限りなく近い「子供」"よりも、すっぴんの「子供」だった。


母親・ヘイリーを演じたブリア・ヴィネイトもすごくて、
絵に描いたような"子供がそのまま身体だけ大人になったような大人"を完璧に体現していた。
これまたびっくりなのが彼女は映画初出演というだけではなく、
「演技」というものをすること自体も初めてなのだそう。ひえ~!
ショーン・ベイカー監督がインスタグラムで彼女を見つけたのだそうで。時代だ。


本当に、この母娘に関してはちょっと"演技をしている"のが信じ難いほどで、
観終わったいまもそれは続いていて、きっと他の作品で演じているのを見るまでは、
彼女たちは私にとって「ムーニー」と「ヘイリー」以外の何者でもないのだと思う。
いや、まったくとんでもないキャスティングだった。


モーテルの管理人・ボビーを演じたウィレム・デフォーおじさまもめちゃくちゃよかった。
ボビーは正しく、厳しいけれど、そこにはあふれんばかりの愛があった。
とても優しい「大人」だった。




ヘイリーの"子供がそのまま身体だけ大人になったような大人"というキャラクターは本当に魅力的で、憧れみたいなものを少し抱いた。
憧れるがゆえに、そんなヘイリーに対して、マウントをとっている自分と直面しないといけないのがしんどかったりもした。


正直、撮りたいものを撮った映画作品であることはよくわかったけれど、
この映画の持つ「真意」みたいなものはよくわからなくて、
それがゆえに気がついたらヘイリーを上から見下ろしていた。


だってこちらは空調の効いた映画館で悠々と美しく映されている「それら」を見ている。
しょうがないよ、と自分をはげました。


だからといって、たとえ映画の持つ「真意」みたいなものがわかったとしても、
個人的にはまぁそこにはあまり興味がないけれども。
こちらが感じたことが私のなかではすべてだから。




映画は"ムーニーの視点"と、"母娘の幸せ"をとても大切に扱っており、
それらはとてもとても美しかった。
それが美しければ美しいほど、直面しなけれならない苦しいしんどさが襲いかかってくる。
そこには容赦はない。


だからこそ、あれだけしっかりと描いていたからこそ、
ラストのぼかし方は個人的には「演出」というよりは「逃げ」のように感じてしまった。
実際にムーニーは親友・ジャンシーと逃げた。


あそこで終わるのは、あんまりだと思った。
こちらに彼女たちの未来を少しでも祈ることができる余地を与えて欲しかった。
っていうか普通に映像のトラブルかと思ったんだけど。


私のなかで物語は宙ぶらりんのままだ。どうしてくれよう。