ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

パンク侍、斬られて候

町田康による原作は未読ながらも、このカバービジュアルはよく覚えている。

パンク侍、斬られて候 (角川文庫)

パンク侍、斬られて候 (角川文庫)

たぶん当時読んでいた雑誌かなにかによく登場していたんだろうなぁ。
スチールの衣装を手掛けたのが北村道子さんっていうのもなぜだか知っている。




そんな記憶の片隅に眠っていた小説が映画化ですって。


監督の石井岳龍氏は「誰?」って感じだったのだけれど、
かの石井聰亙監督が改名(!)した名前がそれなのだそうで!知らなんだ!





紀里谷和明が撮影したイメージビジュアルは、





これは期待しないほうが無理でしょ!って感じ。




…まぁ残念ながらそんなわくわくは見事に打ち砕かれましたね!
知ってた!邦画あるあるな本ポスター・チラシのビジュアルを見たときには察してた!






なんか悲しかったんですけど。


石井監督の作品は観たことはなかったのだけど、
私がよく監督の名前を目にしていた当時の評判にあった煌めきみたいなものは感じられず。
勝手に三池崇史の『愛と誠』みたいなのを期待していた私も悪い。


映画自体はぶっ飛んでたし、ぶっ飛ばしてたし、頑張っていたけれど、クールじゃない。
それがなんだか痛々しく思えてしまった。


宮藤官九郎がメジャーアイドルレベルに有名なので矛先がそっちにいきそうだけれど、
やっぱりゆーてもそこじゃないのでは。
そうでなくとも、とにかく終始、ズレているように感じてしまって、とにもかくにも惜しい。


コミカルでテンション高めなノリのなかに差し込む、
突きつけてくるかのようなえぐい表現があまりうまく作用していないように感じたり。
そのミスマッチ感が好きなひとは好きなのだろうけれど、
個人的には、な~んか「この感じはいやだ~」ってところが多々ありました。




役者はすごくよくがんばっていて、よくついていっていたと思う。
北川景子は某作品ではへっぽこ演技すぎてびっくりしたけど、本作ではとてもよかったし、
東出昌大はいつもの棒読み演技が役に合っていてめちゃくちゃよかった。これはすごい発見。


豪華キャストがちゃんと仕事していたからこそ、それ以外のアラが目立つというか。


「全員主役」とまでは言わないけれど、
登場人物の作品への貢献度ってけっこうみなさんそれぞれどっこいどっこいだったと思うのですよね、これは良い意味で。
だからこそ、先に出たスチールのイメージで、メインキャストを同列に推しだしていたのが理解できるというか。




ハナシ自体の壮大なんだかしょーもないんだかよくわかんない感じは好きだったので、
本ビジュアル(本チラシ)やへんな宣伝コピーには、改めて違和感がありまくり。
"『シン・ゴジラ』くらい"とまではいかずとも、
イメージビジュアルを使用した先行版のチラシくらい、ぶっきらぼうでもよかったのでは。


でも、まぁ映画の内容からして、「そこ」で勝負するにはちと不安はあるのでしょうね。
お察しいたします。


でも~~~~~~~~~~!
最近やけに「海外版の日本映画のポスターがセンスいい」といいながら、
日本の映画の宣伝ビジュアルをけなすポストをよく見かけては勝手に悔しくなっております。
その気持ちもわかるからこそ余計にな。






映画は、ラストがすごくよくて、
ラスト数分で、ようやくきたーーーーーーーー!!!!!、って感じでホッとしました(涙)
めっちゃカッコいいラストで、あれでギリ金返せレベルじゃなくなった感じ(涙)
ズバリ、「パンク侍、斬られて候!」と声に出したくなった、このときを待っていたのよ…!


主題歌に『セックス・ピストルズ』の楽曲を起用するなど、
音楽は劇中の時代劇風ビジュアルとロック音楽などをはじめとしたバラエティに富んだ選曲が絶妙で、楽しかったです。


ナレーションだけならちゃんとそれなりにおもしろかったので、
読んではいないけれど原作の"「文章」の世界"は素敵なんだろうなぁとは思えました。
クドカンがどれだけ脚色したかわからないけれど、ホンはそんなに悪くないのではと。
やっぱり製作面でうまく連携とれなかったのかなぁとか思っちゃったりしたのですが、
そーゆーとこはとくに想像させてほしくないっす。

フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法

宣伝ビジュアルをいっさい裏切らない映像は、スタイリッシュで美しい。
けれど、思いのほか、その(映像の)ビジュアルに頼っておらず、そこは素直に感心した。



この内容で登場人物を人質にとったような作品にあるような後味にならなかったのは、
とにかく主人公母娘の娘である少女・ムーニーが心の底から「子供」を謳歌していたからだ。


私は幼少期にいつから"自分は子供である"という自意識を持ったかは覚えていないけれど、
「ムーニー」という少女はめちゃくちゃまっさらな「子供」だった。あれはすごい。
演じたのはベテラン(らしい)子役のブルックリン・キンバリー・プリンス、8歳。
へんな話、是枝裕和監督作品の"是枝演出によって映されるドキュメンタリーに限りなく近い「子供」"よりも、すっぴんの「子供」だった。


母親・ヘイリーを演じたブリア・ヴィネイトもすごくて、
絵に描いたような"子供がそのまま身体だけ大人になったような大人"を完璧に体現していた。
これまたびっくりなのが彼女は映画初出演というだけではなく、
「演技」というものをすること自体も初めてなのだそう。ひえ~!
ショーン・ベイカー監督がインスタグラムで彼女を見つけたのだそうで。時代だ。


本当に、この母娘に関してはちょっと"演技をしている"のが信じ難いほどで、
観終わったいまもそれは続いていて、きっと他の作品で演じているのを見るまでは、
彼女たちは私にとって「ムーニー」と「ヘイリー」以外の何者でもないのだと思う。
いや、まったくとんでもないキャスティングだった。


モーテルの管理人・ボビーを演じたウィレム・デフォーおじさまもめちゃくちゃよかった。
ボビーは正しく、厳しいけれど、そこにはあふれんばかりの愛があった。
とても優しい「大人」だった。




ヘイリーの"子供がそのまま身体だけ大人になったような大人"というキャラクターは本当に魅力的で、憧れみたいなものを少し抱いた。
憧れるがゆえに、そんなヘイリーに対して、マウントをとっている自分と直面しないといけないのがしんどかったりもした。


正直、撮りたいものを撮った映画作品であることはよくわかったけれど、
この映画の持つ「真意」みたいなものはよくわからなくて、
それがゆえに気がついたらヘイリーを上から見下ろしていた。


だってこちらは空調の効いた映画館で悠々と美しく映されている「それら」を見ている。
しょうがないよ、と自分をはげました。


だからといって、たとえ映画の持つ「真意」みたいなものがわかったとしても、
個人的にはまぁそこにはあまり興味がないけれども。
こちらが感じたことが私のなかではすべてだから。




映画は"ムーニーの視点"と、"母娘の幸せ"をとても大切に扱っており、
それらはとてもとても美しかった。
それが美しければ美しいほど、直面しなけれならない苦しいしんどさが襲いかかってくる。
そこには容赦はない。


だからこそ、あれだけしっかりと描いていたからこそ、
ラストのぼかし方は個人的には「演出」というよりは「逃げ」のように感じてしまった。
実際にムーニーは親友・ジャンシーと逃げた。


あそこで終わるのは、あんまりだと思った。
こちらに彼女たちの未来を少しでも祈ることができる余地を与えて欲しかった。
っていうか普通に映像のトラブルかと思ったんだけど。


私のなかで物語は宙ぶらりんのままだ。どうしてくれよう。

焼肉ドラゴン

すごい映画だった。
すごくいい意味で、特定のキャラクター「だけ」が印象に残るということはなかった。
ただただ『焼肉ドラゴン』という映画そのものの存在感が残る。
登場人物たちはフラットにそこにいる。
某ハイローさんがつくった「全員主役」っていうことばはこういうことなんじゃないか。


映画のなかで描かれるいろいろな「人生」は私のそれとあまり変わらないように思えた。
(もちろんその「内容」はまったく違うのだけれど)
みんな、そうして生きているのではないか。


『焼肉ドラゴン』を観た私も、観ていない誰かも、
世界は、この世は「全員主役」なんだと改めて感じた。




キャストがめちゃくちゃよかったのは、そんな後味の大きな理由のひとつ。
誰ひとりとして、「自分」という役者の部分を出さず、
ただただ、作品のなかで生きていた。


井上真央がめちゃくちゃ演技がうまくてびっくりした。
あんな役もできるんだ!!??、って。
"『焼肉ドラゴン』の井上真央"を見ることができただけでもチケット代はおトクに感じる。
というか、井上真央が「あの演技」ができるということをここ数年、メディアなどによって忘れさせられていたような気がしなくもない。
大泉洋はどんな役柄でも絶対にいいんだろうなといつも期待をするけれど、
いつもそれを軽く超えてきて、さらに"見たことのない大泉洋"=キャラクターとして欠陥のない人物の姿を見せてくれるからすごい。
ずるいし、くやしい。


焼き肉屋『焼肉ドラゴン』を営む家族の父を演じたキム・サンホさん、
母を演じたイ・ジョンウンさんをはじめ、
明らかに見慣れない「韓国の俳優」による"「韓国の俳優」の演技"からは、
日本だけではない「日本ではない国」をダイレクトに感じることができてとてもよかった。
愛情の表現の仕方やそれらの醸し出し方は、日本人にはない、「韓国の俳優」ならではのものだと思った。




そしてやっぱりなんといっても監督をはじめとしたスタッフ陣がすごいんだろうな。
あまりエンターテイメント作品として触れられることのないストーリーの下地を、
これだけ個性の強いキャストをコントロールしながらつくったのは本当にすごい。


作品からも「悲劇」や「感動」を描くとぞ、いう意思はまるで見えてこなくて、
むしろ、ここで笑かすんだ!?、っていう攻めの姿勢もすごいなと思った。


もともと『焼肉ドラゴン』は舞台の作品で、それについて絶賛する声は聞こえてきていた。
本作・映画版の監督・脚本は舞台版でも作・演出をつとめた鄭義信氏。
私は舞台版を観ていないので比べることはできないけれど、
少なくとも本作を観て「舞台のほうが向いている」とは寸分も思わなかった。


私は私の見た映画『焼肉ドラゴン』がとても好きだ。

ASTRO スペシャルミニアルバム「Rise Up」 コンセプトフォト "BLUE SKY"















ちょっとこれすごい。
聞いてない。




『ASTRO』のティーザーイメージがすごいです。




"「アイドル」と「青空」"。
こんなにも、間違いないに決まっている組み合わせなのに、
ようやくやっとお目見えしたような気がする。


暑くて、爽やかで、ただただまぶしい。




この、ぱきっとした空気を待っていた夏である。




こんな直球素材勝負でありながら、しっかりと演出されている。
めちゃくちゃシンプルだけれど、それにもかかわらずまったく安っぽく見えないのは、
とても念入りにあらゆる面で整えられているからでしょう。


"「アイドル」と「青空」"だって、よりそれらを写そうと思えば、できる。
けれど、計算づくで、見る側に"「アイドル」と「青空」"のある景色をあえて想像させる余白をたっぷりととった結果、
"「アイドル」と「青空」"だけなのに、それ以外の知らない世界が見えてくるような不思議な感覚になる。




今回のこのティーザーイメージは、ちゃんと『ASTRO』という被写体に対して、
しっかりディレクションがなされているのがわかる。
ちゃんと彼らのことをわかっていて、彼らのためだけに考えられたもの。
同じ撮影を他のグループがやってもだめなやつ。


「たった6人」での、この明快なアプローチが、一番のインパクトの要因だと思う。
逆をいうと、最近はやりの大所帯グループではなかなか難しいのでは。
それらは単純にひとつひとつに統一性をもたせるのすら大変だろうし。




私は『ASTRO』のことは全然知らなくて。
気がついたら「顔天才」と呼ばれるメンバーのひとり、チャ・ウヌくんがブレイクしていた。
だから、ウヌくんしかわからないし、失礼ながら『ASTRO』といえば「ウヌくんのグループ」である。


でも、このコンセプトフォトらを見ると、
大げさにいえば、まるで全員がウヌくん然として見えるかのよう。
そのくらい、もともと私の知っている"「ウヌくん」の存在感"を、
見事に全員に装備させている、といいますか。
(ただ、ぶっちゃけ、もっといいカットはあったと思うぞ!)


これは、なかなかできることじゃない。




コンセプトイメージは、
同じくロケでありながらこちらもかなり抑えた『”SUN RISE”』パターンもイイ感じです。






まぁでも、どちらのパターンも集合カットは、情報が見えすぎてしまっていて「普通」~。
う~ん、惜しい。




かなりひさしぶりにティーザーイメージで心が踊りました。
やっぱりこの類はデザインで仕上げる系よりも写真一枚でどうだ!、ってのが好きですね~。


カムバックは24日。(っていうかカムバックできてよかった…涙)
これまで『ASTRO』さんはまったくひっかかるものがなかったのですが、
一気に楽しみになりました!

Wanna One World Tour<ONE:THE WORLD>in Tokyo IN 幕張メッセ国際展示場 1-3ホール

たぶん『Wanna One』の最初で最後の日本単独公演だと思います。
彼らが初来日した『MAMA 2017』でのライブステージは運よく目にすることができました。
今回は私にとって、「単独」を抜きにしても、
きっと"最後の『Wanna One』のライブ"だろうと思いながら参加しました。



とりあえず、




ワナワン、日本に来てくれてありがとう。




途中までこれをひたすら頭のなかで唱えることで平静を保っていたくらい、
中盤のMCくらいまでは眉間にしわをよせていた。




だってとにかく見えない。




序盤、とにかく見えなくて見えなくて呆れてしまっていた。
自分がワナワンのライブでチベスナ顔になるだなんて想像もしていなかった(笑)


豆粒米粒ゴマ粒どころかまじでなにも見えないので双眼鏡の出番もない(笑)
だいたいステージがひくすぎるんや……
精一杯ジャンプしてようやくはるか遠くのメインステージにいるメンバーの頭の上のほうが見える程度。
見えない見えない言ってたらなんかセンターステージが上昇してたり(笑)一回だけね(笑)


スタンド席がない構成なのはわかっていたので、
背が低いなりの努力は一応したんですけどね~だめ。


それでもありがたいことに絶妙な運を発揮して、
下手側の花道真横ブロックだったので全員の御姿はギリギリ見ることができました。
まぁブロックのはしっこ席ではあったので、距離はそれなりだけれども。


百歩譲って本人たちが見えないのはしかたがないけれど、
モニターの前に、柱だの機材だの邪魔するものがあってモニターすらまともに見えない(笑)
こと映像だけに関していえば、絶対にライブビューイングのほうがいいくらい(笑)




そんなステージ構成は「最後の荒稼ぎ」の具現化みたいなやつだったなー。
単純にトロッコがないとかバクステがないとかそういう問題じゃなくて、
今回の会場でお客さんにいかにステージを楽しんでもらえるか、というところがまるで考えられていない感じ。
キャパの違うどこかの国でつかったセットをそのまんま使いまわしている感じがアリアリで素直に萎えてしまった。


良席だとか楽しかったかとかそういうのはもう人それぞれの感覚だけれど、
縦に長い会場で、少なくとも「恵まれている」と思った私の席でも見えなくて、
じゃあここより後ろの席の人たちは…?、って考えちゃうのがもうだめというか。






でも。






途中から、
"『Wanna One』は期間限定のグループである"ということを突きつけられているようで、
気がついたら涙目になってしまっていました。


ワナワンの名刺がわりのような内容だったから。
もうこの先のワナワンを想像する余地がないようなライブだったから。


メンバーみんなすごくいい面構えで(モニターだけど)、
迫力のあるパフォーマンスで(モニターだけど)、
すごく場慣れしている感じがして、貫禄があってびっくりした(モニターだけど)。




自分たちがどういう存在でこれまで何を求められてきたのか、
いまこの瞬間に何を求められているのかというのをしっかりと理解していて、
ああもう彼らはグループの終わりが見えてるんだなぁと感じた。
まぁ妄想ですが。


「これがワナワンです!ワナワンはこれです!」っていう感じのライブで、
少なくとも、私の持ってるワナワンのイメージそのままだった。



そして生歌がすごい!
あまりにうまかったので生歌なのかそうでないのかの境がぜんぜんわからなかった。






本当に、メンバーひとりひとりが魅力的すぎて。


先に触れた「場慣れ感」も大きいのだろうけれど、
さすがいろいろな場所でステージの場数も踏んでいるだけあって、
全体的に安定感がハンパなかった。
終始、「(ファンを)楽しませたい!」、「(自分たちが)楽しみたい!」という意欲のようなものがあふれ出ていて。
サービス精神がめちゃくちゃすごかった…(拝)




今日のオンさんは「人間」だった。雄々しくて、ハイパーかっこよかった。
すごく力のはいった、戦闘態勢のような表情をしていて、ちょっとこわいくらいだった。



まじであのハイタッチ会の菩薩笑顔ソフトタッチオンソンウ天使はどこにいるの!?
オン・ソンウってふたりとかいたりするのかな……
っていうか、インターネットのどこを探しても菩薩笑顔ソフトタッチオンソンウ天使がいないんですけど、あれって幻だったんかな…
なんというかオンさんかマザー・テレサかって感じだったんだよ…すごかったんだよ……




暗転のタイミングで「たまねぎ」ってぼそっとつぶやいたりしていたダニエルは、
ラスト、花道を歩きながらひたすらに力の入った「おやすみっ!!!!!」を連呼するマシーンと化していた(笑)
ダニエルはまぁ爆モテっすよ。確信した。ダニエルを嫌いな人類はたぶんいないっすよ。
とても器用に空気を読んでいて、ネタでやる流れのところをマジトーンの「ごめんね」っつって落としにきたり。
あと、あんなにチャンピオンのヘアバンドが似合う男を見たことがない。


ハイテンション☆ジェファンがとにかく最高だった。MVP。
ひょっこりはん」のネタ元すらまだ見たことがないのだけれど、
たぶん、キム・ジェファンは世界でいちばん「ひょっこりはん」がうまいよ!
そしてモニターに映るジェファンがめちゃくちゃカッコよくてびっくりした……
ライブ会場の照明とライブ仕様メイクの影響なのか、
ジェファンに限らず、全員が全員、完璧なカッコよさだった…(ただしモニターだけど)



イケ!




MCがめちゃくちゃ楽しくて!
最後のあいさつ以外ほぼ日本語MCでした。


たぶん、ファン・ミンヒョン大先生のおかげである。


ミニョンくんが日本語ペラペラじゃなかったら、
天下のワナワン様がこんなに日本語喋ってくれるはずないと思うのですよ(涙)


この過酷スケジュールのなか、日本に来てくれただけでもありがとうなのに、
これだけ日本語覚えてくれて、カンペ見ながらも話してくれて、
ありがとうの気持ちでいっぱいになって、基本的には見えなかったけれども()、それだけでもチケット代ぶん以上の価値があったなと。




ミニョン大先生の日本語があれほどとは!、というのはいい意味で裏切られた!!!!!
ミニョンくん日本語が流暢過ぎて、まわりで「ミニョンくん日本人じゃん!」て笑いが起きていたくらいだった(笑)


ミニョン大先生は最後の挨拶も完璧に日本語だし、
メンバーが日本語わからない雰囲気を出すとソッコーでその場で通訳しててすごすぎた。
通訳さん(たぶん根本さん)の仕事を見事に奪っていた(笑)
そしてニッポン担当の自負があるのか、ちょっと得意げそうでかわいかった(笑)


どうやら日本活動に熱心に取り組んでいた『NU'EST』のなかでも、
とくにミニョンくんは日本語が上手だったらしくて。
私はにゅいの日本活動を熱心に追っていたわけではなかったので、びっくりしました(笑)
にゅいの日本の公式ファンクラブが無くなっちゃったりしたから、
もう日本活動とかあんまりしないのかなー?、と思ってたので余計にびっくり!
素直にめちゃくちゃ嬉しかったです!




ミニョンくんが、
「ワナワンでデビューしてから、ずっと日本でコンサートがしたかった。」、
「それをこんな大きなところですることができて嬉しい」的なことを言ったとき、
あのガラガラの学祭ライブに行った私は、
心の中で号泣でジソン拍手をせざるをえなかった(涙)
だってぜったいぜったい本心だもん(涙)




そして最高にかわいいニホンゴカタコトロボットと化したウジンくんの背景には、
やっぱりミニョン大先生の圧があったからだと思うので、ミニョン大先生には感謝しかない。


でも、オンフィが準備で抜けたときのファンミノリのメント(というかしゃべくりファンミニョン)がいちばんボリュームがあって楽しかったので、
そこにオンさんとデフィがいなかったのがめちゃ残念(涙)






セットリストでいちばん印象的だったのは『Wanna Be』だなー。自分でも意外。
なんか普通に日本語で歌っているのかと錯覚したくらい耳に馴染んで、スッと入ってきて、不思議な感覚だった。


あとは『I.P.U.』、ヤクソッケヨ!!!!!!!!
絶対に最後はこの曲だろ!、ってなにも知らなかったけれどわかってた!


ムキムキミニョンくんのソロパフォーマンスがはじめのほうだったので面食らった(笑)
そんなミニョンくん、アンコールでは袖を切ったTシャツから鍛えられた二の腕丸出しで、
すっごくオスっぽくてまじでありがとうだった!


VCRは、ジソンさん・ウジンくん・デフィの意外はほぼ覚えてなくて(涙)
(ウジンくんがキュートな部分を全開にしてくれてすごく嬉しかった!)
本当にモニターが見づらかったんだなぁ、って思いますね。。自分どんまい。。






銀テープが銀テープもどきで、プラスチック素材の白い紙の帯でずっこけた(笑)
まぁ銀テ欲しい芸人なんで、一応持って帰ったけどね……


衝撃的だったのが、公演中にスマホでノリっぽく写真を撮っていた数席前にいた女の子が、
巡回していたスタッフに見つかり、そのスタッフに荷物を一方的にまとめられて、
あれよあれよという早さでまで会場の外に連れ出されたのです…目の前で…
ああいった光景を初めて見たのですごくびっくりした……
てっきり都市伝説かとばかり…あんな感じで連れていかれるのかぁああああ~~~~と。






今回、ツアーグッズはなにも購入しませんでした。


8日に6人くらいの韓国人の女の子の中に日本人が私1人でいるっていう状況になって、
みんなで輪になってお喋りしながらあれこれ買ったり貰ったりしていたのだけれど、
それらが何よりもいちばん素敵な「グッズ」だと思っている。
お互いの言葉は通じないけれど、リアクションとかボディーランゲージとかで、
「今日誰とハイタッチした?」とか「誰が好きなの?」とかいいながらわいわいした。
話して(?)いくうちに「そんむるそんむるー!」ってなんかたくさん貰っちゃったりして。
別れ際もさっぱりしていて、「ばいばーい!」みたいなノリで。


すごく楽しかったし、アイドルを通じてこうした経験ができてなんかすごかったな、と。
日本では「マスター『様』」とか言われてるマスターやってる方も普通にかわいい女の子で、
「これをこうするとこうやってかわいくなるんだよー!」みたいな感じでスマホを見せてくれながら教えてくれたりして。
基本的に海外の方々と関わることのない人生だったので、
お互いに知ってる相手の言語を使いながら好きなアイドルの話をできた思い出プライスレス。
マスターさん、「そんうは、かわいい」って!マスターさんがかわいいいいいい////////


…ワナワンのオンさんもワナワンのミニョンくんも、
もう来年はいないんだなーと思ったら手を出さずにはいられなかったんや。
なにより、制作過程にちゃんと愛があるじゃん?
で、その愛のひととその愛を語らえた喜びプライスレス。




なんで今回ペラペラペンラは売ってないの~(涙)ハイタ会のときには売ってたのに(涙)
ペンライトは私にとっては記念品だからペラペラのでぜんぜんいいのよ……
嗚呼、何十年かして思い出を集めるかのように、誰かが売りに出したものを買えたらいいなぁと思います、老後の楽しみです。


公式ペンライトの代わりに、すっかりお世話になっているキンブレさんを持参したのですが、
なんか公演中に壊れてな…勝手に色がどんどん変わるねん………






幕張メッセの隣の会場のイベントが、まさかの『けやき坂46』(ひらがなけやき)で、
周辺は坂道ヲタとワナブルでカオスだった(笑)
「わなわんてなに?聞いたことない、」って男子らが会話してるのとかおもしろかった。
そして、ワナワンより開演時間が早かったみたいで、けやきの音漏れめっちゃ聞こえて!
ヲタクの声もめっちゃ聞こえて!さらに音漏れ組も!いて!






3時間弱あったライブはあっという間でした。
たっぷりやってくれただけあって幕張メッセからまじのガチのダッシュで汗だくになってギリギリ終電に間に合った感じで(笑)
こういう感じってひさしぶりだなぁって。


今回、『Wanna One』がこうしてイベントやライブで日本で活動してくれたことは、
ただ、「イベント」や「ライブ」そのものだけではなくて、
その周辺にあるいままで見えていなかったたくさんのものが見えた気がして、
それらはすごく私にとってとても意味のあるものでした。



いや~それにしても、ステージはぜんぜん見えなかったけれども!(まだ言う)、
思い出せば思い出すだけハッピーがこみあげてくる!すごいことだよ~。


そんな時間を、本当にありがとう。




VCR
1.Burn It Up
2.Never
3.Energetic
4.ミニョン ソロ
VCR
5.ジニョン ソロ + 11(ELEVEN)
6.Forever and A Day
VCR(ミニョン+ジェファン+ジフン+クァンリン)
7.ダンスブレイク(ジフン×ウジン)
8.Boomerang
MC
9.Day by Day
10.Beautiful + ダニエル ソロ
VCR(ソンウン+ソンウ+ダニエル+ジニョン)
11.ジェファン ソロ + I'll Remember
12.Wanna(Acoustic ver.)
13.Always
MC(しゃべくりファンミニョン)
14.ソンウ ソロ + デフィ ソロ + Hourglass
15.Kangaroo
VCR(ジソン+ウジン+デフィ)
16.DJ ジソン(盛り上げ隊:96) + クァンリン ソロ + ソンウン ソロ
17.Wanna Be
18.Twilight
19.Pick Me
MC
20.GOLD

VCR
EN1.Light
MC
EN2.I Promise You

Wanna One「1÷χ=1 (Undivided): Special Album」発売記念~個別ハイタッチ会~ オン・ソンウ 6部 in 東京ビックサイト西3ホール


平成最後の夏、
私はオン・ソンウと手と手を合わせたのでした。





個別ハイタッチ会、オン・ソンウ 6部。


これは勝たなきゃいけない戦いでした。同点でもだめ。
たった一回のハイタッチだから。


そのくらい気合い十分で挑んだのですが、
先に結果を言ってしまうと、
個人的にはサッカー日本代表のかわりにベスト8にくいこんだくらいやりきった感が。


要するに、めちゃくちゃ最高なひとときを過ごすことができました!




たった一回なので、上記のとおり、"ハイタッチ会に勝つ"という目標を掲げ、
前日に行われた大阪でのハイタッチ会での様子もチェックしたり、いろいろ探っていました。
だって負けたくないもん!




で、いざ戦いの場へ。




あれよあれよという間に会場に到着し、受付を済ませ、列に並ぶ。
列が進み、ついにオンさんのいるブースへ。そしてブースの中へ。
覗き込むようにして、ついに!オンさんが!視界に入った!


…のですが!






!?






私が初めて間近で見たオンさんは、私の記憶のなかのオンさんフォルダにはない、
まるで菩薩のようなすごい慈悲深い笑顔でいらっしゃいまして、
「これって本当にオンさん!?」、っていう衝撃で頭のなかがぜんぶふっとびました……
こんなオンさんまじで見たことないんだけど…これはまじでオンさんなのか!?


というか、まるで発光しているかのように、輪郭がぼやけてたんだけど。
だから、「に、にんげん!?」となった。まじで。




大混乱。




とりあえず、「手が触れてからスタッフがカウントしはじめる」という情報を得ていたので、
ハイタッチする前に目の前よりちょっとだけ距離をとったところから、
平静を装いつつオンさんに「もしった〜!」と言いました。
いや、でも本当に格好良かったし。っていうか綺麗。


それに対してオンさんは「〇〇〇〇〇~!」と答えてくれたのですが、
なにせ菩薩笑顔が衝撃的すぎて何を何と言われたかとかそれどころではなくてまったく覚えていません(爆)


「もしった〜!」が言えたおかげで結構長くオンさんと対面できていた気がします。
でももしった言いながら、あまりの顔の小ささと体の細さとしっかりした肩と…
要するに漫画みたいなスタイルと、まじガチ陶器のような白さ、
そしてなにより今までに見たことのない菩薩笑顔にまじでびっくりしてしまって…!




そして、目の前の生オンさんに圧倒されたままの私は、
触っていいものかと戸惑いながら恐る恐るオンさんの手に触れました。
触れる前の時間は、時が止まるとはこのことかと思うくらい、ゆっくりに感じられました。


で、「ハイタッチ」。


でも、「ハイタッチ」ではなかった、どちらかというと「握手」。
私はずっと驚いたままでオンさんの顔を見て思考停止していたのだけれど、
手は優しく、スーパーソフトタッチで包み込んでいただきました……
もはや「おてて包み込み会」みたいな。
まじで顔しか見えていなかったから定かではないのだけれど、
感触だけでもほっそい指の両手で優しく優しく包んでくれていたのだとわかる…
オンさんの手はひんやりさらさらするするでした……




そんなこんなでことばが出てこないままオンさんと手を合わせていると、
スタッフの方に肩をたたかれました。
オンさんの顔にしか意識がいっていない私はそのときにはっと我に返って、
でも言いたかったことばもふっとんでいてしまっていて、
とっさにオンさんに目で訴えながら自分で頭を撫でるジェスチャーをしました。


そうしたらオンさんはそれをわかろうとしっかりと目を見て考えてくれて、
頭を撫でてくれたのです……………


「ぽんぽん」じゃないよ…「なでなで」だよ……
そのあいだ、スタッフの方は待っていてくれました。
スタッフの方にも恵まれました。




そして、しどろもどろになりながらも、
最後に「さらんへよ~!」とハートをつくって挨拶することができました。
それにもオンさんは「〇〇〇〇〇~!」と、相変わらずなんて言ってくれたか覚えていないのですが、満面の笑みでバイバイ~って手を振って見送ってくれたのでした。




~完~




とにかく対面した「オンさん」のインパクトが凄すぎて、
言われたことばとかもまったくわからなかったわけですが、
声はやさしくてソフトタッチなのは覚えています。話し方がめちゃくちゃ優しい。
ハイタッチというよりもはやどちらかというと握手の類のそれもソフトタッチ…
頭撫でるときもソフトタッチ…ソフトタッチオンソンウ……


あと、すさまじい包容力で、すさまじく落ちついていて、
こちらが顔を見て呆然としているあいだも、
ずっとずっと手を包んで目を見て笑顔でいてくれた…あの菩薩笑顔で。


私は身長が低いのでだいたいの男性は私にとっては大きくて、
オンさんもただでさえ二次元体型ということで例にもれず、だったのですが、
目を合わせてくれているときはちょうどいい位置に顔があるくらいの態勢でいてくれました。


公式ツイッターの集合写真でブルーのシャツを着ていたことがわかったのですが、
オンさんが白すぎて発光していたせいなのだろうか、
私の記憶ではシャツは白だったはずなんですよ…おかしい……
そして写真のオンさんは私の見たオンさんではない…!ちがう!




本当に、見たことのないオンさんをこの目で見ることができて、
あんな菩薩笑顔で天使対応してくれて…オンさんて天使だったの?????
もうわけわからん…オンさんて何者なの…?
いや、あの天使こそがオンさんなのか…!


そう、




オン・ソンウは、天使だったのです。




知らなかった。


いままで私がおもに液晶などを通して見てきたオンさんてなんだったんだろう……
全然ちがうひと…というか全然ちがう生き物…いまはもう天使以外に形容できない……
人間というよりは天使の方が近いと思います、本当だよ!




菩薩笑顔ソフトタッチオンソンウ天使の衝撃のあと、
そのときにミニョンくんの団扇をバッグに忍ばせていたことに罪悪感が…(ノリで買ってしまった)




今回のような、ブースのなかが見えないのってすごくいいですね!
前後の様子がほかのひとに見えると、なんか余計なこと考えちゃったりするので。
ハイタッチという短い時間だからこそ、よりそれがよく思えました。






オンさんは、『Wana One』の活動が終わったら、
もう「アイドル」はやらないかもしれないとずっと思っていて。
だってワナワン以外でアイドル活動する姿がまったく想像できない。


"「アイドル」のオン・ソンウ"、"『Wanna One』のオン・ソンウ"。


つかの間の時間でしたが、
オンさんがアイドルであるときに、
たったの数秒でもその瞬間に居れることができた喜びを噛み締めたいと思います。


本当に、本当に、運に恵まれていて…貴重な体験をさせていただきました。
日々のいろいろなことに感謝したいと思います。
オンさん、だいすきです。ありがとう。

BPM ビート・パー・ミニット

それは闘いの記録だった。


映画のパワーがすごすぎて上映終了後も圧倒されたままで、
劇場から出てロビーにある椅子に腰をかけたものの、なかなか立つことができなかった。


『第70回カンヌ国際映画祭』(2017年)グランプリ受賞作品。
『万引き家族』は翌年、というか今年、第71回のパルム・ドール。)




日本でも踏襲されているキービジュアル、すごく好き。



前日に観た『君の名前で僕を呼んで』では、
同じく主軸となる同性同士の恋愛模様を見てBLだBLだと興奮しまくっていたのがうそみたい。
ふたつはまったくベクトルが違う作品であるにしろ、それにしても、という感じ。


『君の名前で〜』も本作『BPM』もLGBTがどうのっていうところとはまったく別の角度から同性間の愛を描いていたのが本当にすごい。
前者は「BL」だし後者は「闘いの記録」だもん。
それぞれの作品の主人公たちが同性同士で愛し合っているというだけで。




登場人物たちは、「世間」をはじめとしたいろいろなものと闘っていたけれど、
同時に自身らとも闘っていたと思う。


まるでドキュメンタリーのようなミーティング・議論のシーンをはじめ、
抗議運動をはじめとしたあらゆる活動はまるで各々が自らを鼓舞しているかのように見えた。
それらからいっとき解放されたかのようにクラブで踊る姿からは、
そういった闘いの最中の彼らを感じさせず、余計にその印象を増長させた。


いまより"少し前"が物語の舞台だけれども、
作品自体はとてもソリッドでスタイリッシュに仕上がっており、
つくり手が"「いま」へ伝えたい"という気持ちが見てとれる。




学生のときに、課題でエイズに関するポスターを制作した。
とにかく"コンドームをシンボリックに表現"し、日常に馴染むものを意識してつくった。
出来上がったポスターはそこそこ評判がよく、展示されたり賞をもらったりした。
でもそのときの私は、実のところエイズのことなんてきっとまるでわかっていなくて、
プレゼンのときにことばだけで"セックスのときにコンドームを使用する必要性"を述べてみたものの、それはほぼポーズだったと思う。
私は与えられた課題に対してただ"コンドームをシンボリックに表現"したかっただけで、
いま思えば、それらは後付けの文章のようなものだった。


これまでエイズというものにいちばん触れたのはそのときだった。
自分の表現のための情報しか頭に入れていなかったため、
本作を観ては、こんなにも、なにも知らず、よくあれを堂々と発表できたなと。
まぁ私も幼かった。いまもだけれど。


"HIV陽性でもコンドームを使えばセックスできる"というのは、
言葉だけで認識していたときは素直に理解したつもりでいたものの、
実際に映像で観るとかなりビビってしまっている自分がそこにいた。恥ずかしい。
嗚呼、「無知は敵」・「知識は武器」、おっしゃる通りでございます。




悲しい、悲しいラストだった。
そこにいた「母親」はとても偉大だった。


その悲しさと常に向き合わなければいけない彼らは、やっぱりまた踊っていた。
一見、仲間たちに囲まれて大勢で一体になって踊る彼らは幸せそうではあるが、
刹那的な演出からはそれぞれの先にある「死」という孤独を感じざるをえない。


けれど描かれていた孤独、そして全編で描かれていた闘いの記録は、
決して作品のなかの「彼ら」だけのものではなくて、
同じ体験こそしないものの、私のような人間でさえも、持つものだったと思う。
だから涙が止まらなかったのだろう。