ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

シェイプ・オブ・ウォーター

ネタバレします。
字幕がイエローだった。




思春期のヲタク男子がつくったかのようなストーリーに、
やばいやばいどうしようわからないってなっていたのだけれど、
ラストで描かれる"ある「愛」と「幸せ」"が、その創作の素直さゆえに刺さりまくって号泣。
まじでラストまではラクラクお気軽鑑賞だったのに、なんなのよこの疲れは・・・・・・


(私みたいな人間でさえも)人生をまるごとぐわってつかまれたような。
生きよう、って奮い立たされる。




予告動画をちらっと見ていただけなので、映画本編のその内容にはびっくりしました。
主人公・イライザ(サリー・ホーキンス)と「彼」(ダグ・ジョーンズ)の恋愛模様みたいなものはぜんぜん描かれず、
あっという間にふたりはなにかを通わせて、サクッと立ちはだかるミッションに突入します。
まぁたとえば恋に落ちる瞬間なんて場合によってはあっという間だしと自分を納得させつつ。
体感的にはこれが半分くらいだったんじゃないかな。


では残りの半分は?、というと、
イライザが"「彼」を愛する時間"をかなりスピードを落として描いているように感じました。
これが観ているときは前半とのあまりの速度感の差に、しんどさがなかったといえばうそになるのだけれど(笑)
けれど、観終わったあと、この時間がいかに自分自身に沁みわたっていたのかがわかる。
でも個人的に一緒に踊るのはナシだわ(笑)




主軸になっているのは、間違いなく"イライザと「彼」の物語"なわけで。
正直ほかの要素はそれを際立たせるためのものでしかなかったような気がします。
そういった部分も含めて、それぞれのキャラクターとかその周辺の環境とか、
"オトナ味のファンタジー"としてそれなりにつくりこまれていると思いました。
(ぶっちゃけなんかよくわかんないところも結構あった・笑)
「性欲」をかなり全面的に出していたのも、字面だけだと童話のような物語との対比としてすごく効いていました。


イライザとジャイルズ(リチャード・ジェンキンス)の過ごす部屋とかとっても素敵。
まずいパイだらけの冷蔵庫(笑)とか、映像だけならず画もすごく凝っていて魅力的だった。
ゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)の存在は忘れたくない。




メインビジュアルすら知らなくて、

劇場入り口ではじめて見たくらいなのだけれど。


この!この!ビジュアルで!!!!!!!
日本の配給なのに!すごい!オリジナルと同じじゃん!!!???、て。
これが映画を観たあとだともうもうたまらんのです。




今作がつい先日行われたアカデミー賞の作品賞を受賞。
"「人間」がつくりだした「ファンタジー」"が、"「いま」のアカデミー賞"で推しだされたことが、素直に喜ばしい。
万人にウケるかというとちょっと微妙なセンの作品なだけに、より"賞の「意志」"を感じる。




パンフレットは購入したけれど、まだあんまり読みたくないなー。
しばらくこの「映画」という作品を引きずっていたいです。