ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

ソーシャル・ネットワーク

少々期待外れ。


スピード感があり、音楽がとても効果的に使用されていてワクワクとハラハラが入り混じる展開。
インターネット世界を連想させる。
それとは対照的に主人公マークの描かれ方は静かで、わりとおいてけぼり気味。
このような対比がところどころアクセントになっていてとても良かった。
たとえば、冒頭のマークの部屋とクラブ。
クリックひとつキーひとつのインターネット世界に対して実際に身体を動かす躍動感あふれるボートレースのシーンは美しかった。
実際の目には見えない、増え続ける数字も印象的だった。


終幕に向かうにつれ、テンポが悪くなっていく、不協和音。
ラストはプツッと切れたように無理やり幕を下ろされたような印象。
それが主人公の孤立を一層際立たせる。
…が、そのせいで作品の後味は微妙。
力技ではなく、もっと演出で魅せてくれたら良かったのにと残念。


天才的であり、前しか見えない主人公は少し羨ましく感じた。
彼は周りのものを知らずのうちに振り切ってまでも自らがつくりだしたFacebookを愛してやまなかっただけなんだろうな。
この純粋な、子供のような部分がことの発端の過ちへと繋がるのだから皮肉なもの。