ミーハーでごめんね

ヲタク気質のミーハーの忘備録。ネタバレ要注意。月別アーカイブを見られるようにしました。

ジャンゴ 繋がれざる者

もうね…もうね…!


もう、めっちゃくちゃ素晴らしかったよ!!!!!


センスが張り巡らされていて約3時間もあっという間。
そう、センスの塊。


多くは語らない。
けどしっかりと伝わってくる。しっかりとこちらに感じさせる。
\考えるな、感じろ!/、な映画です。


監督がつくりたいものをやりきった感があって、
高いエンターテイメント性を保ちながら、黒人奴隷制についての問題提議をしっかりとしています。
そうしたヘビーなテーマを背負いながら、しっかりと楽しませてくれる。
だから容赦のないバイオレンス・残虐シーンが多いものの(私はそれがかなり苦手なんですが)
それらはこの作品においては必要不可欠で説得力があるんですよね。
血なまぐささすらも、本作では"良い味"になっていると思います。
まぁ見どころのひとつでもある派手なガンアクションシーンはあまりにぐっちゃぐっちゃで直視できませんでしたけどね…(弱)
格好良かったんだけどね…やっぱりね…うん…。
ですが、それにも関わらず、ちゃんとエンターテイメント作品としておもしろい。
笑いも随所に仕掛けられています。
スリリングでもある。
そして何より、観ていてスカッとするのです。


ストーリーも完璧でした。
勧善懲悪万歳!
単純に格好良い、ザ・男の世界。
この作品において"何を格好良いとするか"、しっかり定義がなされていてそれが一貫してブレない。


登場人物の背景が説明不足気味ですが、映画を観ながらそれを補っていく感覚が新鮮でおもしろかったです。
そっと察するのです。そうやって映画と共存する。
自分自身が映画の世界に入り込んで、気が付くと立ち位置を探している。
いったいどこから眺めたらこの景色はイケているのかと。


音楽の使い方がウルトラC。
各シーンでアクセントになっていて、そのおかげで長尺にも関わらずメリハリが生まれたのだと思います。
音楽の音が大きかったのも良かったです。音響に関しては映画館での鑑賞ならではですよね。
音楽と折り重なる劇中のフォント使いもとっても格好良かった。


スケールの大きさも素晴らしいです。壮大。
あまりの完成度に感動して終幕のシーンでは涙してしまいました。
映画を観てはかなりの頻度で泣くけれど、こういう泣き方はかなりのレアケースです。


キャストの演技も文句ナシ。
主人公・ジャンゴを演じたジェイミー・フォックスは、まず顔立ちが良い。
荒々しさを内に秘めたキャラクターですが、
立ち姿・立ち居振る舞いがスマートかつセクシーでバランスがとれていて、ぴったりだと思います。
シュルツと出会い、次第に自身を再構築していくジャンゴがよく表れていました。
ジャンゴの相方・シュルツを演じたクリストフ・ヴァルツは本作でアカデミー賞助演男優賞を受賞。
飄々としていてとにかく格好良い役で主人公を喰う勢いの存在感でした。
小気味良い演技は観客をグイグイ映画に惹きつけます。
キャンディを演じたのはレオナルド・ディカプリオ。レオ様です。
久々に彼を見たかと思えば、こんな脂ののった悪役もハマる役者さんになっていたんですね〜!
最低最悪のキャラクターでしたがレオ様の持ち前の華は健在、それがなんだか余計に憎たらしいのです。




以下ネタバレあります。




シュルツがキャンディを撃つまで、ジャンゴとの信頼関係が曖昧で。
そのシーンが、本当に良かった。
男のプライド、優しさ、情深さ…いろいろなものがつまっていたいました。
シュルツは(私の中では)ちょっと胡散臭いキャラクターだったので、このシーンまでは信用しきれていなかったのです。
ここに全部つまっていた。
シュルツは、黙ってキャンディと握手すればよかったのに、しなかった。
それがシュルツのダンディズムなんですよね。
そしてお涙頂戴する間もなくドンパチが始まる展開力もさすがです。格好良い〜!




どこで話が終わるかわからないハラハラ感。気が抜けない。
文字通り、"絵に描いた"ようなラストシーンもお見事でした。
いままで虐げられるばかりだったジャンゴの妻・シャフトのお茶目な表情・仕草が効いていました。
エンドロールの短さと、エンドロール後にもうワンシーンある演出もしびれます。


長丁場でしたが不要なシーンはないと感じました。
ギミックや遊びも満載でとっても楽しかった。
初・クエンティン・タランティーノ監督作品だし、タランティーノのことは全然知らないけど、
こんなにいろいろ良くしてもらっちゃったら惚れちゃうYO!


アメリカの黒人奴隷制についてかなーーりツッこんで描いている作品なので、
実際にアメリカで上映されたときに、現地ではどのような反応だったのかが気になります。