ミーハーでごめんね

ヲタク気質のミーハーの忘備録。ネタバレ要注意。月別アーカイブを見られるようにしました。

北のカナリアたち

素晴らしかったです…!(涙)
感動インポ、治ったよ…!←


上質な作品です。
映像が美しい。思い出すだけでも涙が出てきます。
とても巧妙につくられていて、作品のジャンルは違うのですが、
まるでミステリー映画を観ているかのように謎が次々に解き明かされていく様にとても引きこまれました。
全体的な雰囲気は、人間の持つ淋しさや物悲しさを纏ったものですが(なにせ吹雪のシーンだらけなので・笑)、
しっかりと、おもしろかったです。
いろいろなものを抱え、背負う、登場人物それぞれのドラマを、こうもうまく繋げたかと感動しきり。
主役以外のキャラクターのエピソードにそこまで尺をあてがっているわけではないのに、
説明不足感は皆無でしたね。
しっかりとそれぞれの背景が伝わってきました。


"吉永小百合主演作品"ということで、ある程度作品をイメージしていた部分もあるのですが、
見事に覆されました。もちろん良い意味で。
綺麗事ばかり並べない、人間生きていればどうしようもないこともある、
だから皆で身を寄せ合って歩んで行こう、生きよう、というようなことが痛いほど伝わってきました。


ん???、と思うところもいくらかありましたが、本作に限ってはまったく問題ないと思いました。
そのくらい作品が強固。


合唱のシーンが凄いです。
『サウンド・オブ・ミュージック』を彷彿とさせます。
寒くて、しんとした冷たい空気に、少年少女の歌声が物凄い透明感を帯びて響き渡る。
そして一瞬にして生命力に満ち溢れた暖かい空気に変わる。
だからといってあからさまに"歌"に頼るわけではなく、バランスよく入れ込んでいる。
緻密な計算がされたものだなぁと思いました。


主人公を演じた吉永小百合は40代〜60代にかけてを演じるのですが、違和感はとくに感じませんでした。
秘密の色恋沙汰があったということもあり、老いない、秘めた独特な色っぽさがありハマり役。
清純派のイメージしかなかったので意外でもありました。
女優としての『吉永小百合』のことはよく知らなかったのですが、とても素敵な女優さんなんですね。
複雑な役でしたが、どっしりと構えた包容力がブレることがなく、凄いと感じました。
主人公の夫役・柴田恭兵の抑えた演技は大好物。
恋人役・仲村トオルも出演時間は短いものの影のある役を魅力的に演じていたと思います。
ふたりとも好きな役者さんです、格好良い!!!
主人公の教え子たちの20年後を演じた俳優陣は豪華です。若手中堅実力派が勢ぞろい。
キャストクレジットにひたすら"登場順"と表記していたのにも納得、
森山未來、満島ひかり、勝地涼、宮崎あおい、小池栄子、松田龍平、という強力なラインナップです。
特筆すべきは森山未來の演技。吃音症を患っている役だったのですが、
"生きる"ということを全身全霊で体現していたと思います。凄まじかった。
ちょっと演技が過剰な気がしなくもないのですが、
それを囲む同級生が優しく包みこむコントラストが美しく、不思議としっくりきました。
小池栄子は女優としての成長が目覚ましいですね。
あおいちゃんのビジュアルが少し気になりました、悪い意味で。


ラストシーンは、やられたなぁ!、と。
お涙頂戴、というよりは、壮大な仕掛けにしてやられた、という感じ。
前述したとおり、そういったストーリーの構成のうまさが際立っているので後味がいいです。
エンディングは思いっきり泣かせにかかってくるので(←)、ハンカチ要準備で!