メインビジュアルは『おおかみこどもの雨と雪』のそれを彷彿とさせました。
いや〜〜〜しんどいドラマでした。
いろんな意味で。
ずっしり。
それでも見続けたのは、満島ひかりと田中裕子の演技が凄まじかったからです。
つらいな〜見たくないな〜、と思っても、
ふたりの演技ををチラリと見てしまえば瞬く間にテレビに釘付けになってしまうのです。
"圧巻"とはこのこと。
ふたりきりのシーンの緊張感や緊迫感といったら…ううう苦しい(涙)
それだけでも見る価値はおおいにありました。
イコール、ドラマのしんどさもふたりの演技力によるところが大きかったのだと思います。
とにかくキャストの演技がとっても良かったです。
小林薫は独特で個性的なキャラクターをつくり出すのが本当にうまい。
世話焼きでチャーミングな存在は重苦しい物語のなかでの一服の清涼剤でした。
とても『夏の終り』で満島ひかりと愛人関係を持った役だったとは思えません。
二階堂ふみちゃんの演技は初見でしたが、良かったと思います。他の作品での演技も見てみたい。
宮崎あおいちゃんとAKBの田野優花ちゃんを足して2で割ったようなビジュアル。
本当に最近の"若手実力派女優"といわれる女優さんは童顔が多い!
高橋一生は相変わらずタイプです。(そこか)
子役のふたりも魅せてくれました。とくに主人公の長女を演じた鈴木梨央ちゃんは凄かった。
子供にもあんな繊細な演技ができるのか!、と驚きました。
そんななか、私、やっぱり小栗旬の演技が好きになれません!
どの役をやっても「小栗旬」。
どの役をやっても「俺、カッコいいっしょ?」オーラ。
加えて今回は、役のキャラクターも気に入りませんでした。
良い人すぎ!爽やかすぎ!気持ち悪い!
ドラマ自体は、しっかりとつくられていたと思います。
繊細な登場人物たち・人間を、繊細に描く。
華の無い物語ですが、カメラワークや演出でしっかりと補えていました。
挟み込まれるイメージカットはうまく作用していたように思います。
ただ、ちょっと狙いすぎた感もアリ。
設定はハードなのですが、質感は温かい。
そのへんはキャストの演技力に助けられていたように感じました。
内容のわりにメッセージ性があまり感じられなかったのも残念。
『Woman』という思い切ったタイトルが空回り。
けれど、「ドラマを見たぞ!」、という満腹感はあったので、見ることができてよかったです。
とはいっても、全話見たわけではなく、見たり見なかったり。
最終回のひとつ前の回すらも見ていなかったので、
最終回の冒頭のほんわかした家族だんらんな様子にびっくりしましたよ。
いつの間にこんな温かい雰囲気に…!
長女のモノローグとスローモーションの映像によるラストシーンが印象的。
それはまるでファンタジーのようでした。
『androp』による主題歌は、最終回には邪魔だった気がします。
本当に本当本当に、ハッピーエンドでよかったよおおおおおお(涙)