気がつけば!
この『東京アートミーティング』、過去に[第1回]・[第3回]を観に行ってるんですね!
そうなってくると逆に、スルーしてしまった[第2回]がどんなものだったのかが気になってきます(笑)
『うさぎスマッシュ展』っていう展覧会名、とってもイイ!
とっつきやすいのになんか深そう!、と一瞬でピンとくるネーミングだと思います。
"アート"と"デザイン"、と近いようでそうでもない、
ふたつの関係性を展覧会コンセプトの主軸に据えたのも良かったのでは。
なかなかおもしろかったです!
ほとんどがインスタレーション作品でしたね。楽しいからいいけど。
平面組、頑張れ〜!
ただ、世の中の綻びや隙間、余白のようなものを無理くり"カタチ"にして"アート"にしてしまう作品が多かったように思います。
そういった作品にはあまり良い印象がなかったかな。
「これはアートです!」と言ってしまえば、(ほぼ)なんでもアートになってしまう昨今ですから。
こちとらやっぱり気合の入った「これはアートです!」が見たいんです。
だからといって「何でもアリ」っていうわけでもなくて。
とくに今回の展示では動物を人間の生存・生活に活かす"モノ"として扱う作品もあり、
それらには全力で拒否反応を示してしまいました。
"動物"を「(肉など)食べてるじゃん」「(毛皮など)着てるじゃん」と言われたら何も言い返せないのですが、
単純に、"生きている動物"を人間が生きるために"モノ"として着目する視点が、怖いな、と思ったのです。
作品の"お洒落アート"なイメージビジュアルを含む、ツンッと洗練された様子にゾッさせられてしまいました。
いちばんおもしろかったのは、ジュディ・ ウェルゼインによる『ブリンコ』。
オリジナルスニーカー「ブリンコ」をデザインし、中国で1000足を製造。
半分の500足をメキシコからアメリカへの違法入国者へ無料で配布、
残りの半分をアメリカのセレクトショップで"限定アイテム"として販売。
「スニーカー」の持つ実用的価値と、欲望の対象としての商品価値との対比が鮮やかでした。
スニーカー「ブリンコ」の実物、一連のアクションに対するメディアの反応も展示。
他にも、社会問題や経済など、いろいろな面から接することのできる作品でした。
なんと、今回展示されている作品の制作者のふたりが、
展示期間中にドキュメンタリー番組『情熱大陸』に取り上げられました。
そしてどちらも展示されている作品の制作過程を中心に構成されていたのです。
『情熱大陸』はできる範囲でチェックするようにしている番組。
それも含めて楽しめたので、おトク感がありました(笑)
ひとり目は、真鍋大度さん。
本展には真鍋さんを擁する『ライゾマティクス』というデザインチームでの参加です。
真鍋さんの作品は『サイバーアーツジャパン―アルスエレクトロニカの30年』展でいちばんおもしろかったので、なおさら印象的。
今回の展示『traders』では、一刻に常に変化する"金融取引"を、
壮大でアーティスティック・魅力的なビジュアルにすることで鮮烈なインスタレーション作品に変身させることに成功しています。
それらがリアルタイムに変化し、壁一面をビュンビュン動き回るのがとってもおもしろい!!!
とっても綺麗!!!とってもスタイリッシュ!!!
インタラクティブ要素もあり、細かいことはよくわからなくても楽しめます。
ふたり目は、スプツニ子!さん。
彼女の作品を、[第1回]である『トランスフォーメーション』展で初めて見たときに、
"性"の表現の仕方から、勝手に男性だと思い込んでいたんです。
その正体は"理系女子"だった、というね。
今回の作品『ムーンウォーク☆マシン、セレナの一歩』は、
"月面にハイヒールの足跡を残す"という、壮大かつキュートなコンセプトに沿ってつくられています。
夢があって楽しい作品でした。
アートフィルムがキャッチーで"カワイイ"がつめ込まれていて見入ってしまいます。
ただ、ちょっとスプ子さんの強烈なナルシズムがビンビン感じられてむずがゆかったかな(笑)
『情熱大陸』のおかげで、いつもとは違った視点で作品と触れ合うことができたのが良かったです。
逆に、放送前に展示を見てもそれなりに発見があったかもしれません。
今回の展覧会は写真撮り放題!嬉しい!
音声ガイド用のヘッドホンが"うさ耳"つきだったのにはめちゃくちゃびっくりしました(笑)
うさ耳がわらわらいる異様な光景(笑)これが優勝かも(笑)