この曲が発表されたとき、
「ああ、彼女たちにとってのなにかしらの節目のかたちのひとつなのかな」、とは思っていました。
けれど、それはすごくうっすらとでしかなかった。
※以下、韓流かぶれのアケカスの戯言です。
たまたまこちらをご覧になった方はそのへんのご了承をよろしくお願いいたします。
2014年・上半期のBerryz工房のリリースの充実ぶりはご存じの通り。
ミュージックビデオのクオリティが"最近のHello!Project水準"でいうと平均的に高めなのもポイント。
ビジュアルディレクションもしっかりとし(すぎて)ているし、それを纏える彼女たちの多面性が凄い。
今年の一発目、『大人なのよ!』はまさかのいきなりの良曲。
スタイリッシュで爽快感のある楽曲には「つんく♂、やればできるじゃん!」と驚きました。
このくらいアーバンな雰囲気のほうがいまの彼女たちには等身大に感じられる、しっくり感。
思わず敬遠したくなる『1億3千万総ダイエット王国』。
明らかにタイトルがおかしくてどうしたもんだと思いきや、ものすごい狂気に満ちた(褒めてる)徹底的な世界観。
これをおもちゃ箱みたいな外見的にも内面的にも"超個性の集まりBerryz工房"がやってしまう説得力。
上記2曲の次、『普通、アイドル〜』とのダブルタイトル曲『愛はいつも君の中に』はまさかの軍歌(風)!!!
"超個性の集まりBerryz工房"が、一丸となってこちらに訴えかける迫力よ。
そんじょそこらのアイドルが集まって発せられる戦闘力じゃないです(ガクブル)ガチで強そう(ガクブル)
そして、 『普通、アイドル10年やってらんないでしょ!?』。
この曲の第一印象は、「ふざけた歌詞だな〜」っていうとってもライトなものだったのです。
こんなことばを歌わされて「普通、アイドル10年やってらんないでしょ!?」って思いたくもなるよなぁと。
でも。
曲がイイ。
落ち着いたポップスはキャッチーながらベリの貫禄が彩りを添えます。
そしていまだからこそ、その歌詞も意味深く感じられる。
そのふっきれ具合からは清々しさえ感じます。
こうして相反するものとを両手に持って戦うことなんて彼女たちにしかできない。
いろいろなしがらみを、実力と経験値で軽々と越えていく。
与えられたアクの強い楽曲を武器に攻める、攻める。
こんなにバラエティに富んだぶっとんだガールズグループはもうこの先現れないのではと思います。
そしてその原因は良くも悪くもそのピエロ役を押しつけたつんく♂にある。
その、もうこれ以上どうにもならない絶望感と青春を謳歌した達成感を胸に秘めながら、
彼女たちは各々の道へ進んでいく。
8月2日に発表された"無期限活動停止"。
ぼんやりと見ていたハロプロ所属アイドルグループによるテレビ番組『The Girls Live』で、
彼女たち自身が発言したのを目にして、ようやく、はじめてこちらの実感が沸いてきました。
みんな涙を流していた。
ここから『Berryz工房』がいなくなる。
さみしい。
ただただそれだけです。
どうか彼女たちの、残された"『Berryz工房』という瞬間"が充実したものになりますように。