誰もがドラマ『カルテット』を想像したのではないでしょうか、この4人のお写真。
そして私も『カルテット』を期待しました。
でも、あのときは私は『カルテット』がとても好きだったけれど、
いまの私は実はそんなに『カルテット』が好きではないのではとも思っていたりもする。
『大豆田とわ子と三人の元夫』(『まめ夫』)。
これまでは坂元裕二の令和のクセつよトレンディードラマという印象でした。
良く言えば「会話劇」だし、悪く言えば「全員ドヤ顔でカッコつけてる」っていう感じ。
とにかく、大豆田とわ子(松たか子)という人物に対して「羨ましい」という感情のみ。
離婚した三人の元夫(松田龍平・角田晃広・岡田将生)はそれぞれにイイ男で、そんな男たちがいまだに自分の周りでわちゃわちゃしている。
娘とも友だちのような関係、ファンタジックな親友の存在に加えて自身は会社社長。
ドラマで見られるシーンは大体オシャレ。
あざといタイトルコールや豪華すぎるアプローチのエンドクレジット。
ナレーションに徹する伊藤沙莉の仕事っぷりも素晴らしいです。
もう私も『大豆田とわ子と三人の元夫』の登場人物になりたいしかないですよ。
とわ子じゃなくていいです、あの世界に存在する人物になりたい。
この逆ハーファンタジーの世界を羨ましいと思いながら冷めた目で見ていました。
ハマれないとぼやきつつ見ていた理由は、岡田将生です。
舞台の岡田将生を見て以来、映像の岡田将生にはあまり食指が動かなかったのだれど、
『まめ夫』の岡田将生演じるしんしんはすごくよくて。
面倒くさくて理屈っぽくって胡散臭くさい、私の大好きな岡田将生ですよ。
という感じでドラマにハマれなくても、この岡田将生は見たい!、という感じでぼんやりと視聴していました。
そしてやってきた第5話。
前回の予告でスカパラの谷中敦さんが登場することが判明し、
さすがにそれは反則でしょ~と思っていたのですが、違う意味の大反則でした。
谷中さん演じる門谷がドラマに現れたことで、これまで夢のような逆ハーファンタジーを繰り広げていた『大豆田とわ子と三人の元夫』の世界は完全に打ち砕かれました。
それらが突然『まめ夫』の世界に現れた衝撃と言ったらなかったです。
私はすごく悲しかったし、つらかった。
あんなに冷めた目で見ていたのに、この夢のような世界がリアリティという凶器に傷つけられてしまったというショック。
これがお前(坂元裕二)のやり方か~~~~~~~~~~!
と、ゆいPよろしく、とても悔しくなってしまった。
甘やかしてもらっていたのかもしれない。
それは『カルテット』を見ていた自分は相応に大人になっていて、
なんだかんだこれまでの夢のような世界を冷めた目で見ていた自分に安心していたということかもしれない。
だっていま、こんなにも悲しくて、つらいですもん。
このドラマ、着地点は大体想像できなくもないんですよ。
そしたらまた冷めた目で結局逆ハーファンタジーじゃんとか言ってちょっと萎えたりするんでしょうけれども、
個人的にはそれが私にとってのハッピーエンドなのではと思います。
なんだかんだいってもやっぱりハッピーエンドがいいです。
そこんとこ、ほんと頼みます。
もう正座して見ますんで。