ミーハーでごめんね

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I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

どうも、本日付で"『シン・エヴァ』を観た側の人間"になりました!




以下、ネタバレ要注意。






















これどうすんねん…となったエヴァQから約9年ですか。
その間に『シン・ゴジラ』がありましたね……




いやいやどうなるのかと思っていたのですが、



すごい!ちゃんと完結した!



ラストスパートと言わんばかりに、シンジがどんどんエヴァを整理していくところはテンポが良くて最高に気持ちよかった!




冒頭、赤木りっちゃんたちがネコチャンプラグスーツ着て出てくるものだからびっくり。
しかしそこからはこちらがノるまでは庵野さんの見せたいものを次々と"見させられる"という苦行でもありました。


序盤は庵野節をゴリゴリと見せつけられている感覚で、
うわーーーーーまたこういうのかーーーーーーーーみたいな落胆に近い気持ちに。
アニメーションがいくら綺麗でカッコよくてもスキルを見せられているだけだと感動しないんだなということを学びました。
本当にセンスはよくて、それらは私がエヴァが好きな理由でもあるのですがお家芸的に感じてしまうとちょっと。
けれど頭が追い付かない、目が回るようなバトルシーンは本当に大好きです。
途中CG丸出しでどうしたっていうところもあったけど。


それを見ている間は結構長く感じてしまったのだけれど、
個人的にはエヴァQのヤバすぎる衝撃を受けたシンジに時間を与えたという解釈に落ち着きました。
なぜならシンジが腰を上げたとたんに物語が動き出したから。
だから尿意に自信がなかったらそこまでにトイレに行っておくことが大事。超大事。


そこから物語がしっかりと私の大好きなキャラクターたちに寄り添っていってくれたことが単純に嬉しかったです。
エヴァQのこちら側もただひたすらにわけがわからない、まったく優しさのない構成はキャラクターをも苦しめているような印象を受けていました。それが正直不快だったので。




アスカ…私、アスカが好きなんですよ…もうアスカーーーー!って叫びたくなりましたね…
辛かったけど、辛かったけどちゃんとお別れできたかな~~~~って。
発声可能上映、あったら絶対に行くのに~~~~コロナめ。


アスカもマリも、本当にカッコよかった!このバディ最高!
マリの良さも本作で初めてわかりました。
キャラクターデザインの好みもあってかマリというキャラクターを心の中であまり受け入れていなかった自分がいたんですよね。
あれだけ人気だった従来のキャラクター陣に「マリ」という新キャラクターを投入した謎がようやく解けたというか。


本作を通してエヴァ「母」という存在がキーワードとしてとても大きいということがわかった(たぶんめちゃくちゃ遅い…)と同時に、
そこにフォーカスしすぎると庵野さんの癖(へき)みたいなところに行き着きそうなのであまり考えたくはない気も…
フォーカスしすぎなくてもちょっとふーんそっかそうなんだ………へぇ……みたいな微妙な気持ちになるので…ええ。




終わってみればもう一回観たいと思うほどの爽快感。最高です。
これまでずっとお預けにされていたラストですからそりゃたまらないですわ。
しかもそのラストをすんなりと受け入れることができた個人的な達成感もあります。


"エヴァをちゃんと終わらせよう"という気概を感じたのが本当に良かったです。
"エヴァを見てきた人たちにちゃんと完結を見せるぞ"という姿勢。
庵野さんもオタクだからですかね、プロのオタクのけじめを見たというか。
奥様の絵本を作中に出したのは個人的には要らんオマケでしたが。


「終劇」という文字が煌々とスクリーンに映り画面が暗くなったあとの数秒間は、
またミサトさんの予告が流れるのではとかなりドキドキしました。
あそこがいちばん緊張したし劇場内の空気も張り詰めていた気がします。


いや~返す返す、本当に気持ちよく終わってくれて、
ラストも抽象的であり具体的でこちら側に歩み寄ってきてくれたのがわかりました。
そこから感じたのは「エヴァ」という大きくなりすぎた作品を作品の中だけで終わらせないという意思。
同時に庵野さんがひとりで抱えていた「エヴァ」を"世の中に放つ"だけではなく、"シェアした"という印象もあります。


プロフェッショナル 仕事の流儀』は、見損ねてラッキーでした。
最近、個人的にただでさえ作品そのものより"「誰が」何をつくった"かが気になるようになってしまう傾向にあるので。
そういいった部分がノイズにならなくてよかったです。




パンフレットも購入してよかったです。
広告類だけで一冊別につくって、パンフレットの世界観を守ってくれるサービスサービス。
声優陣をエンドロールのクレジットの頭に置かない劇場版エヴァシリーズですが、
パンフレットは長きに渡りキャラクターを守ってくれた声優陣のインタビューがぎっしり。
その構成にはまぎれもないリスペクトを感じます。


関わった皆様、本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。
さようなら、全てのエヴァンゲリオン