ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

シン・ゴジラ

まず、これだけは言わせて!


…エヴァはどうなっとるんじゃい!!!!!!!!


ふー。




と、いうことで『エヴァンゲリオン』シリーズでお馴染みの庵野秀明監督による本作。
『エヴァ』の他にも制作進行していたとは、いやはやびっくり。しかも実写映画。
その作品の題材とは日本人ならだいたい知っているであろう怪獣・ゴジラ
私はオリジナル作品を含め、ゴジラ作品はマトモに観たことはありません。
まして特撮?よくわかんなーい。


そんな私ですが、




めっちゃくちゃ楽しかった!!!!!!!!!




『マッドマックス』でできなかったヒャッハー体験ができた!!!!!
これか!!!!!これがヒャッハーか!!!!!




あと、


すごく『エヴァ』だった。


エヴァだエヴァだと噂を見かけていたけど、マジのガチの『エヴァ』だった。


少年・庵野秀明の持つ"カッコイイもの"への憧れ・こだわりの塊を全力でぶつけられたような感覚がモーレツに気持ちよかった。(=エヴァ)
その"カッコイイもの"を体感させることに注力したスタイルはすごくクールだった。
「内容」とか「意味」とか、こちらがどうでもよくなるような境地にまでつくり手の"カッコイイもの"像を極めていた点は本当にすごい。
しっかりとそのパワーは伝わってきました。(=エヴァ)


いや~~~評判に違わぬ素晴らしい出来でした!(エヴァだけど!)
観ることができて本当によかった!




映画『桐島、部活やめるってよ』などで感じた"キャスティングによって生まれるヒエラルキーの違和感"問題(なんだそりゃ)が、見事にクリアされていた。
なるほど、長谷川博己、なるほど。


セリフ、セリフ、セリフの応酬。
豪華俳優陣による早口長文台詞大会でもあったけれど、個人的優勝は市川実和子。
雰囲気演技の印象が強かったけれど、ヲタクキャラ(だよね?)ならではの雰囲気の演出力が抜群だった。
こんなに上手な女優さんだったのですね~。


顔、顔、顔の応酬。
とにもかくにも演技の達者な豪華俳優陣がこれでもかというくらい出演しているので、
そのひとたちのガチのマジの演技を観るだけでも楽しめるのではないでしょうか。
また、エンドロールを観ては「あのひとも!!??このひとも出てたの!!??」と驚きまくりだったので、
劇中の役者さんらを「探す」のもまた一興なのでは。


ほかに印象的だったキャストは竹野内豊かな~。
直近ではドラマ『素敵な選TAXI』などの演技でも思っていたのですが、
竹野内豊はすっかり「イケメン俳優」を卒業して「演技派俳優」になりましたね。
脂の乗ったイイ演技に惚れ惚れしてしまいました。


しかし早口長文台詞をモノにできていない役者さんが多かった感も否めません。
これもアニメ的な演出のひとつと捉えればいいのでしょうか。


特筆すべきはぼやけてもわかる高良健吾の顔の美しさと存在感。
あ、あと時期的に余貴美子が小池百合子に見えたり(笑)




"楽しかった"けれど、"おもしろかった"かというと微妙なのです。
両者はまったくの別物なのだと改めて実感しました。
体感的には超楽しかったのだけれど、描かれていた事象の何分の1も、作品と心を通わせることができなかった。他人事。
それは徹底した"「人間ドラマ」の排除"がゆえ。
けれど本作はそれも立派なひとつのエンターテイメントのかたちとして成り立っていました。


音楽がモロにエヴァの使いまわしだったのは「惜しい…」と思わなくはなかったけれど、
その楽曲の必然性はじゅうぶんにあったと思うので、結果、個人的にはアリだなーと。
(ただ、オリジナル楽曲をつくれば新たに"『シン・ゴジラ』のテーマソング"が誕生したのかなと思うとやっぱりちょっと勿体ないかも…)



最終的に「共存する」という選択が、
すごくイマっぽい、イマの日本っぽいと思いました。




特撮!、と、いろいろな意味でなかなかハードルは高かったと思うけれど、
しっかりとハイクオリティな「日本映画」に仕上がっていてアッパレです。


あーもっかい観に行きたい!!!!!!!!
本当にほんと~~~~に、楽しかったです!!!!!!!!