ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

BUMP OF CHICKEN クリエイターたちとの創造

私は2006年に行われたツアー『run rabbit run』公演に二回も参加するほど彼らたちのことが好きでした。
あのときは、もちろん「指定席」なんてない。どんな大きいハコでもオールスタンディングでもみくちゃ。
ステージの上にいるであろう彼らの姿なんてこれっぽっちも見えやしない。


でも、楽しかった。


人と人とでぎゅーぎゅーになりながら、ただただ彼らの発する「音」を「楽」しんだ。
そんな思い出。




NHKさんが記念碑ともいえるであろう東京ドームでの公演を、
クリエイティブ面を中心に映し出してくれました。

【出演】BUMP OF CHICKEN松坂桃李、杏、蜷川実花、東信、山崎貴猪子寿之、東市篤憲、関本亮二、AR三兄弟 ほか【ナレーション】松坂桃李【内容】BOCが初めて挑む東京ドームライブに密着。初音ミクとの共演はじめ、一夜限りの特別な演出を、これまでさまざまな作品を創り上げてきたクリエイターたちと創造していく過程を紹介する。あまりメディアに登場しないBOCメンバーの素顔もたっぷりとお届けする。


http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2014-10-03&ch=21&eid=7650&f=3284


まず、メンバーの見た目(ルックス)の変わらなさにもうもうびっくり。
みんなあのころのまま。




けれど、時間というものは残酷です。


そこで「創造」されたものたちは、明らかに老けてる。


それは過ぎ去った年数以上に年齢を重ねているかのように。


最前線のクリエイターとコラボレーションしまくっているはずなのにそれらはちょっと間が抜けている。
新しいことをしようとしているのは伝わるんだけど、どこか空回り気味。
なかでも初音ミクとのステージなんてドン引きですよ(笑)




バンプ』は、いつからか、なぜか「悟り」を開いてしまっていて、
楽曲制作における思考そのものが「老化」したというのが大きいと思う。
そして、なぜか壮大すぎる使命感に燃えている。
近年のビジュアルディレクション等を見ていても、「これは私の好きだった『バンプ』ではないな〜…」と。


あの少年期〜青年期にしか産み出せない刹那的で、尖っていて、でもどこか優しくて。
そういった時期はとうの昔に過ぎ去ってしまったのだなぁとしみじみと実感しました。


"「音楽」をやる"先に「ファン」の姿を強く感じるようになったのでしょうね。
けれど、その一見「成長」に見えるそれは、
たぶん鋭利だった「音楽」そのものへの感性が鈍くなっている証拠だと思う。




「ファン」に歩み寄ってくれているはずの彼らが、私にはどんどん遠くへ行ってしまっているように感じる。
神か。神になろうとしているのか。
私には、それがちょっとだけ淋しく思えたりします。