すごくよかった…(涙)(涙)(涙)
終演後にトイレで顔を覆ったのは久しぶり。
乙女チックなストーリー展開ながらもビシビシした演出と構成が効いていて、
観ている最中は「どこで楽しめばいいのだろう…」などとくだらないことを思っていたのに、
ラストにかけてかなりグッときてしまって、結果的には大感動してしまいました。
『風立ちぬ』のときと同様に、直前に、テレビ番組『笑ってコラえて!』での特集がありました。
そこで、プロデューサーの鈴木敏夫さんが、
「米林宏昌監督は少女性を持っててなんたらかんたら〜」って言ってたけれど(確か)、逆でしょ。
大人の男性だからこそつくり出せた世界だったと思います。
スタジオジブリらしからぬ、デジタル全開な処理が多用されていて興味深かったです。
そして実写映画に負けじと!、な、「音」の臨場感。
美術等、アニメーションの美しさも際立っていたように思います。
上映時間もちょうどいい。
ただもう少し作品の精度を上げるためにもエンドロールにひと工夫欲しかった。
もしくは野暮ったさを抑えてもよかったかな。
幻想と現実のシーンがぐっちゃぐちゃで(鑑賞するこちら側が)翻弄されるのですが、
それらはとてもきめ細やかに描かれていて、それがとっても気持ちがイイ。
ずっとその世界に浸っていたいと思ってしまいました。
主人公のひとり・マーニーの「像」としての歪ませかたがよかった。
はじめはひとつ(もうひとりの主人公・杏奈)の物語だったのに、
ストーリーに雑音をいれていくことでいつの間にかふたつのストーリーが交差。
そしてそれが儚くもひとつの物語になる。
それをあたかも自然にやってしまうのが凄いし、かといって過剰な演出でもないので嫌味ったらしくない。
観終わったあとの爽快感といったらなかったです。
杏奈が、つよくつよくマーニーに惹かれる様がその年代の女の子のそれで、キラキラしていました。
多少力づくではあったかもしれないけれど、個人的には全然許容範囲。
その瞬間を覗き見たような単純な楽しさがありました。
以下ネタバレあります。
百合映画ではありませんでした〜〜〜!!!←ちょっと期待してたひと
けれど想像以上の美しい作品で大満足です。
杏奈が絵描きの久子さんに頼子のことをさらりと「母です」と紹介したのはちょっとしらじらしかったかな。
ちょっとそのへんの安っぽい感動物語になっちゃいそうで。
結構重要なセリフだったと思うのでもう少し慎重に扱って欲しかったです。
あーもう一回見たいな〜!
杏奈とマーニーと過ごした時間を舐めるように眺めたい…!
ふたりはどうやって出会ったの?ふたりはどうやって離れたの?あんまり覚えてないYO!
作品を全部まるっと抱きしめたい、愛おしい。
嗚呼!!!某日テレさんのように、\夏はジブリ!/と声高らかに言いたいです!!!