ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

LIFE!

う〜〜〜〜〜〜ん!!!
なんか惜しい!!!




はじめは"「25番」のネガフィルムを探す旅"だったのが、
たくさんの\ありえない!/を経て、
"主人公・ウォルターの自我を見つめなおす旅"になっていった流れがナチュラルで良かったです。


主人公を囲む情景がとっても壮大かつ大迫力だったのも目で楽しめました。
\ありえない!/な演出等も含むやりすぎ感も一周まわってコミカルに思えます。
全体を通して構図が凝っていて、オッシャレ〜なオープニングもグラフィックのクオリティが高くてアガりました。
音楽がこまめに挟みこまれていてそれがシーンごとのアクセントになっています。




空想癖のあるウォルター(ベン・スティラー)が、
あれよあれよという間に国を、空を、海を、山を、夢を、現実を、あらゆるものを越えていく。
アグレッシブさに加え、スピード感もあって良かったです。
トントン拍子に空想を超えて"非現実な現実"にトリップする様子は爽快。
あまりにすんなりいきすぎるので、ところどころ不自然ではありましたが、それは本作のご愛嬌。
序盤は"空想"シーンと"現実"シーンの対比がくっきりしていたのですが、
ストーリーが進むにつれてなにが"空想"でなにが"現実"なのかわけがわからなくなってくる(笑)
そんな"非現実的な現実"は、この映画を観たひとだけが愉しむことができる特権。
そういう不思議な感覚を体験できたのがおもしろかったです。


上記の点がより完成度の高さを帯びてこちらに訴えかけるには「リアリティ」が必要不可欠だと思うのです。
ところが本作ではそれらのツメが甘い。
とくに、カメラマンであるショーン(ショーン・ペン)とウォルターとの関係の濃さが曖昧。
ふたりの関係性は、もう少し時間を割いてもよかったのではと思います。
描かれている"過程"はあっさりしているのに"事実"は結構な濃厚さで、
悪い意味で意外すぎてちょっと拍子抜けしてしまいました。
展開が\ありえない!/の連続なので、やっぱりココが肝だったかなぁと。
オチが腑に落ちないのもこの辺が原因な気がします。




ベン・スティラーのナヨっちい男から(精神的に)逞しい男への変貌っぷりの演技は見事でした!
表情・たたずまいからして別人!
そして本作の監督までしていたとは知らなかったのでその場で知ってびっくり(笑)
クセのあるアクの強いキャスティングは良かったです。
そんななか、主人公が想いを寄せるシェリルを演じたクリステン・ウィグのナチュラルな感じが際立ちました。
ショーン・ペンの存在感はずるい!!!!!


ただ、ラストの"アメリカのファミリー大団円ハッピーエンド"はもう見飽きた(笑)
"ハッピーエンド"自体は大歓迎なんですけどね。