ミーハーでごめんね

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I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

EXO 「Wolf - 狼と美女」 ミュージックビデオ / カムバックステージ

"カムバックしない"が代名詞になりつつあった『EXO』がついにカムバックいたしました!
わーわーパチパチパチパチ!!!!!




今回のEXOのカムバックを語るに避けては通れないワードがあります。
そうです、「流出」です。
この流出には随分振り回されました。
もう意図的なんだかハッキングなんだかミスなんだかわからない流出っぷり。
2月に振付師のトニー・テスタ氏のウェブサイトにて"EXOの『Wolf』という曲の振り付けをした"とわかってから、
『Wolf』という名の楽曲のデモ音源、MVのキャプチャー、音源発売一週間前にアルバム『XOXO(Kiss&Hug)』韓国語 ver.の音源全曲、
挙句の果てにはカムバックの3日前に今回の活動曲となるタイトル曲『Wolf』の練習動画(しかもフル)が流出。



今思えば、「変なポーズだな〜」なんて言っていたチャニョルのコレも、
盛大なネタバレだったんですよね(笑)

髪を刈られた腹いせか。



楽曲も振り付けも、好奇心さえあればすでに手に取れる状況であったのです。
私にはその好奇心がありました。
というわけで流出したさまざまなものを見聴きした感想は…




変な曲。
変な振り付け。




後に公開されたハイライトメドレー(韓国語 ver.中国語 ver.)を聴くと、
明らかに良盤の予感がするのに肝心の『Wolf』が凄く微妙で浮いているように感じてしまいました。
このころにはもう\アオーーーン/っていう狼の遠吠えもまったく気にならないくらい、
『Wolf』という曲に対する耐性もついていたので、悪くない、とも思えるのですが、
(さすがに変な声の\サランヘヨゥ!/は未だに気になる)
このラインナップのなかでコレが「活動曲」って言われるとどうなのかしらこれ、と。


そしていろいろなメンバーが髪を刈られたりと連日、悪い意味で衝撃があり、
この頃の(私の)口癖は「良い事といえばシウミンが痩せたくらいだよっ!」でした。




さらに、ショックなのは振り付け練習動画でした。
悲しくなった。



これ大丈夫なの?



定点・練習着・練習室という状況での動画でしたが、メンバーの良さが全然生きているように見えなくて。
せっかくそれぞれの持つキャラクターが浮き彫りになってきたのだからもっとそれらを大切にしてほしいと思いました。
同じトニー・テスタ氏の振り付けでも東方神起先輩やSHINee先輩のように経験値や技術がなければそれぞれの個性は埋没する。
12人もいて、こういうザ・シルクドソレイユな振り付けとなると、まぁこうなるわな。、って感じ。
もちろん想定外な振り付けではあったけれど、"奇抜"という面では想定内でもあったわけです。
東方神起の『Catch Me』モーニング娘。の『Help me!!』も、
弱点を逆手にとった必要に迫られた、そしてそれに応じた振り付けだから素直に良いなと思えたんです。
でもEXOはどうかな?
少なくとも私はこの振り付けをするには、まだまだ早いと感じたんですよ。
例えば「振付師側がやりたい表現があって先行して楽曲を選んだ」(想像です)くらいに思える。
そしてたまたまそこにいたのがEXOだった、のではないかと。
個々を生かす以前の問題で、話題性とか目先の評価に目がくらんでるかのようなね。
私はあまりこういう想像をしないのですが、"好き"ゆえに勝手に被害妄想が暴走してしまうほどショッキングだったんです。


もちろん良い面もありました。
12人揃ってのダンスはさすが大迫力です。
MVやステージが楽しみになる燃料にはなりました。






さて、本題はここからです!(前置き長っ!)
MVティーザー1、ハイライトメドレー、MVティーザー2(韓)が順次公開されていき、ついに5月30日。
ミュージックビデオの公開と音楽番組『Mカウントダウン』でのカムバックステージを同時に行うという、
気合の入ったカムバックです。




まずは、ミュージックビデオ。


▼Korean ver.


▼Chinese ver.


よかった!ちゃんと格好良い!!!


個人的には、コンセプトはVIXX、衣装はB.A.P、…みたいな印象を受けなくもなくて、そう思うとEXOはやや出遅れた感があります。
それでも、さすが業界最大手のSMエンターテイメント様ですよ。
そんなことはまったく無問題というクオリティの作品に仕上がっていると思います。


ダンスショットがかなり盛れてて本当に本当に本当に良かった!!!!!
正直、見る前はかなり不安でした。
いかんせん練習動画がアレだったんで。
もう、ツッコめるくらいなら逆に良い気がする…それもできずに受け入れられないパターンが一番怖いとまで思っていましたから。


そして、やっぱりEXOはルックスが良い!!!
リップシーンでイケメンがここぞとばかりに登場するから目に嬉しい!
最初は"変な曲"と思ったこの曲も、何度も聴いてるとしっかりと"『MAMA』の後続曲"って感じがしてきます。
そういえば『MAMA』を初めて聴いたときも「うわ〜変な曲〜!」って思ったし←
そういった意味では"EXOらしい楽曲"という解釈もできるのかな。


歌割りも振り割りも、韓国語 ver.と中国語 ver.で違うわけだからそりゃあ準備期間が長くなるわけだわ。
ただでさえ難解で幾何学なダンスなのに2パターン覚えなきゃいけないんだもの。
それを待ちに待ったファンや大衆に、時間をかけた分だけレベルの高いパフォーマンスでアプローチしなきゃいけない。
しかもこの何にも媚びない、超攻撃的な楽曲で。
並みのプレッシャーじゃないと思います。


セットはどこかで見たような感じ(涙)
このテのセットはSM内でマンネリ化しちゃってますよねー。
牙をイメージしたような造形、EXOマークとメンバーのシルエットが映える仕様など、良いと思うところもあるけれど。
衣装があえてのカジュアル、っていうセンスが好きです。
それからは"狼"というテーマはあくまでパフォーマンスで見せる、という側面が見えてくる。
とはいえ、ヘンテコな衣装も当然のようにありますけどね(笑)挙げていけばキリがないくらい(笑)
やりすぎない、さりげない本物の狼の合成が効いてます。


ボーカルあまり生きてないのが残念。
歌声にエフェクトかけすぎで。せっかくみんなそれぞれに良い声なのに丸潰しなんだよね。
器用で多才なメンバーたちなのでもっとそういう部分を推してあげてほしいのだけれど。


仕方がないこととはいえ、ひとりひとりの見せ場が短いのがちょっと淋しいですね。
韓国語 ver.と中国語 ver.のどちらでしかあまり姿を見れないメンバーがいたり。
そのへんの偏りも気にならないわけではないです。




と、一通り見終わると、MVティーザーに存在した『ごくせん』パートがないことに気付くのです。
人工的なセットと相反する『ごくせん』カットが入ればもっと質感が変わると思うので(おそらく)分けたのは勿体ないと思いました。


ごくせん………
EXOはリアリティのないところでもう少し突き詰めてほしかったです。
「恋愛要素イラネ」、「学園要素イラネ」というわけでもなく、
そのどちらもあってもいいけれどあくまで"エクソプラネット"な世界観でそれらを表現して欲しかった。
まぁでもみんな可愛いんですけどね!イケメンパラダイスですけどね!


ティーザーイメージで示した『XOXO』の世界観とタイトル曲の『Wolf』のかけ橋のような存在になるのではないでしょうか。




続いてカムバックステージ。




劇団EXO!!!!!(違)



この"ラスボス"感はさすが、貫禄があります。
イントロのダンスパフォーマンスから木のシルエットになる所作なんて、まぁ美しいこと!
(練習動画を見たときは初っぱなのこの木のポーズにドン引きしてしまっていました…)
『MAMA』をも超える壮大さ、とくに終盤への盛り上がりと迫力は物凄い。
練習動画での定点アングルは物語が見えすぎてしまって寒いのだけれど、さまざまなカメラワークで切り取られる群舞は圧倒的。
想像よりめちゃくちゃ良くて感動的でした。


この群舞のなかで「抜きんでて目立つ存在」っていうと、カイくんですね〜。
もちろん、推されポジ+よく抜かれる+センターっていうのもあるけれど、
それにはそれなりの理由があるっていうのもよくわかる。


メインで映ってるメンバー以外が"背景"になってしまうのが欠点かな。
逆に"背景"が見えすぎても駄目(練習動画が良い例)なわけだし。
揃ってるし全員キレキレなんだけれど、個々はそこまで強い印象を与えないのでどこか幼く危なっかしい。
表情も頑張ってつくってはいるものの、ひとりひとりの表現力はまだまだのように感じます。
表現にまで至ってるのは、パッと見はカイくんくらいかな〜と。
それでも、そんな彼らが集まって一生懸命パフォーマンスしてるんですからそりゃ可愛いよ。やっぱり彼らは"アイドル"。


それにしても、タオちゃんの衣装…SWATかよ……
(セフンの髪色くらいじゃあもう驚きませんよ!)






勝手に、EXO vs VIXX、としている今季。
奇しくもこの日、VIXXの『hyde』の練習動画も公開になりました。
ティーザーによるEXOの爆撃では被害を受けたVIXXだけれど、
パフォーマンス面ではVIXXに先にカムバックされたEXOのほうが分が悪い。


う〜ん、EXOの後にこれを見ちゃうといろいろ思うところがあるなぁ。
人数はEXOの半分だけれど、それにも負けてないどころか打ち負かすくらいのパワーがある。
EXOは巨大プロジェクトによるスケールの大きさとメンバーのスペックの塊でドッカーンって感じだけど(雑)、
VIXXはもっと素直。凄く人間臭い。
ちゃんと個々が生きていて、パフォーマンスが直球で訴えかけてくるところがある。
そして"野性"的なんです。
逆にその"野生"を群舞で表現してるのがEXO。
と、それがメンバー個人が踊るだけで伝わるVIXXと、メンバー全員がそういう動作をして初めて伝わるEXO。
ステージの上では同じ"プロフェッショナル"なのに全然印象が違う。
私は今回はVIXXのほうが好きですね。
「コレがあるからK-POPはおもしろいんだよ!」って言えるパフォーマンス。
EXOはメンバーのルックスやキャラクターありき。そういう意味でも"アイドル"なのはEXO。
結局何が言いたいかと言うと…どっちもアリだと思います。(結局それな)






課題のひとつは生歌かなぁと思います。
そもそもSMはこの『Wolf』を生歌でやらせるつもりはあるのでしょうか。
振り付けからするとかなり無理がありそうな悪寒…。
かぶせが限界かなぁと思います。
『MAMA』を1年以上やり続けた結果、結局12人体制だとかぶせでもやれなかったんですよね。
韓国語と中国語、韓国人と中国人が入り混じるせいもあるけど、
それぞれ良い歌声だし、とくにボーカルラインの歌唱力は抜群なのに勿体なかった。本当に勿体ない。


今回のステージは、スキルももちろん必要だけど、全員がちゃんと表現することをその都度志さないと見るも無残なステージになっちゃう。
いままでのEXOを見る限りでは、不安要素満載です。
最初のうちは良いかもしれないけど、Kっ子とか、カムバック前のパフォーマンスとか酷いもんだっただけに。




さて、今回の活動はEXO-KとEXO-M、12人全員での活動ということで。
ひとりひとりに焦点が当たる頻度は減ってしまうけれど、
これまでの活動で見れなかったメンバーの一面がすでにたくさん垣間見ることができて楽しいです。
嬉しい悩みも。それは……



目が足りない<><>



全員可愛い。全員格好良い。全員くまなく見ていたい。
ただ、EXOを好きになったのはMっ子のステージパフォーマンスが好きになったからなわけで、
まだ、12人でのステージパフォーマンスはMっ子のそれを私の中で超えていないんです。
見せ物としては今が史上最高だと思うのだけれど、チームとしての魅力はM単体のほうが勝っている。
そういった実力以外のところでも"アイドル"としてもEXO-Mっていうグループが好き。
もちろんEXO-Kも好きです。ただ、どちらのほうが好き?、と言われると。ね。
そんな私のガチガチな固定観念を、良い意味でぶっ壊してくれるような、
KとかMとか関係なしに、EXOっていうグループが好き!、という気持ちにさせてくれるような、
そんな活動になることを期待しています。
だって、グループではなく、メンバー個人に関しては12人全員、同じくらいに愛でていますから。これは本当。


EXOのメンバー、EXOのファンのみなさま、カムバックおめでとうございます!




……なのですが。
『Wolf』、奇をてらったステージは最初こそインパクトもあるんだけれど、早くもちょっと飽きてきた感が。
そんなEXO愛の薄い自分が悲しい。。