ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

まほろ駅前番外地

映画『まほろ駅前多田便利軒』は観ていません。


ロケ地+モデルになっている町が、私もよく行く町田ということで興味本位から見出しました。
小田急沿線各駅にキャンペーンポスターが貼られるという宣伝っぷり(笑)
実際に、本当に知っている景色がたくさん映るのでテンション上がりました。


ひとことでいうと"肯定のドラマ"
そして、それはいまの時代にとても必要なものだと思いました。
許してくれる、認めてくれる、受け入れてくれる。
何気ないけれど、とっても優しい作品でした。


いかにも信者が多そうなカッコつけた作風ですが、ケチをつける気にならないくらいよくできたドラマです。
ゲスト出演者もそれぞれに味があるメンツで豪華でした。


主人公の多田を演じた瑛太が地に足の着いた演技でアンニュイ一辺倒になりそうなところを
ギリギリのところで支えていたと思います。
これぞ主役のお仕事。
行天を演じる松田龍平の演技が凄い。
ただの「脱力キャラ」で片付かないかなり個性的な役でしたが、
この役を演じられるのは完全に松田龍平しかいないと思います。
っていうか、松田龍平はもはや「脱力キャラ」のプロフェッショナルですよね。
何通りもの「脱力キャラ」を演じ分けることができるんじゃないでしょうか(笑)


この手の作品は設定に甘んじるものも多いですが、本作はちゃんと終幕に向けて物語が走ったのが良かった。
各話、ストーリーの内容にムラがあったものの、
それすらもなんだか大好きな『カウボーイビバップ』のそれのようで憎めない。
キャストの演技レベルが高いので、それでもどうにかなっちゃうのがずるいです。


オープニングテーマ曲がフラワーカンパニーズの『ビューティフルドリーマー』、
エンディングテーマ曲が坂本慎太郎の『まともがわからない』、だったわけですが、
どちらもぴったりで作品の世界観を際立たせていたと思います。


深夜に良質なドラマが見れるのは贅沢なひとときです。