ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

アンダー・ユア・ベッド




ラストシーン、私の脳内ではガンガンに『前前前世』が流れました。
高良健吾の演技をしても『前前前世』が勝ってしまった…



あれは『君の名は。』だったんですか????????




個人的にはど変態の高良健吾を見ることができた超ご褒美映像でした。
というか私、高良健吾ペンにも関わらず高良健吾の主演映画を初めて劇場で観ました。
…と思ったら他に観てましたわ。



高良健吾が演じた三井くん、あんなイケメンが演じても…という声もあると思うけれど、
よく見れば顔整ってるのに…っていうひとって意外といると思います。
高良くんはそりゃ美しかったですけど、そうでないときもしっかりと映りました。



"三井くんの「顔」"がそこにはあった。



高良健吾にしかできない壮絶な役どころだったと思います。さすがです。
そんな高良健吾の演技のフルパワーを見れたという点では本当に良かったです。
そしてそんな演技がメディア等で無闇に消費されていないことが嬉しい。



千尋を演じた西川可奈子さんの演技も絶妙でとてもよかったです。
とくに大学生時代は三井くんに劣らず、
「いるよなぁ、ああいう女の子」っていうのを見事に体現していたし、
そこからぱっと見誰だかまったくわからないくらいの様変わりした姿もすごかった。


アロワナくんこと三河悠冴さんは映画『帝一の國』にも出てましたね。
あんな演技もされる方なんですね…!こちらもよかったです。




ただ、私は高良くん演じる主人公・三井のことを「気持ち悪い」と思えなかった。
それはどこか漂う"三井にはこうあってほしい"というつくり手の願望のようなものを勝手に感じとってしまったからです。
脚本・監督は女性。どおりで、と。女の願望。
オムツとか自慰とかケツとかあざっすって感じではありましたが。
どうしても同族嫌悪なのか私は美しい男性俳優をオカズに女性監督が悦に入っているような雰囲気を(勝手に)感じてしまうとだめなんですよね…興ざめしちゃう。


本作の三井くんは悲しきど変態でしたけれど、
"作品のなかでは"とてもお膳立てされていたように思います。
あまりにも何事もトントン拍子すぎてリアリティがない。
三井くんの悲しさや苦しさも「設定」として三井くんに寄り添えていたように感じました。
…これお恥ずかしながらたぶん私は三井に近い部分があるからこそ、そう思うのでしょうね。


対してDVを受けている千尋の様子は過酷すぎて…
千尋に対しての描写が厳しすぎて余計にそう感じました。
三井くんのヤバさよりDVのほうが何千倍もキツイ。



もうただの陰謀論で申し訳ないのですが。



三井くんと千尋のリアリティに差がありすぎて、
どうしてもつくり手が三井くんを贔屓しているような感じ。
堕ちていく三井を描きながら同時にありえない理想のヒーローとしても描いていて、
その極め付けがあの高良健吾の顔面なのではと思いました。


全体的に都合がいいんですよね。
だから千尋の願いはつくり手の願いだし、千尋のモノローグが始まると、
「ああ…」って思いました。やっぱりな、みたいな。
そういうのが透けて見えちゃったのが嫌だったなぁって。




単純に何を見せられたんだろうって。
おそらく大事であろうことが何も伝わってこなかったんですよね。
というかそもそも伝えたいことなんてあったのかな。
そんなのどうでもよくて撮りたいから撮ったってのも嫌いじゃないんだけれど、
それだとDVのシーンとかただの胸糞でしかなかったし、三井はそれでなくてもあれだし…
う~ん役者さんの演技のほかは全体的に気分の悪い映画でした。