ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

2019 Wanna One Concert [Therefore] in ライブビューイング

昨日のことである。
『VIXX』のN(エンくん)が入隊するとの知らせがあった。
えねねんは、それは「当然のこと」だという姿勢を積極的に見せていたくらいなので、
「応援が力になる」と言われたらこちらとしては応援するしかないんですよ、と。
そう思わせてくれたのは、えねねんの優しさだと思っています。
だから、覚悟できていたつもりだったけれど、いざそうなると涙がでる。


いやいやでもね、正直いって私、韓国人じゃないから、
どうやって「応援」したらいいのかもよくわからないし、
なんか本当に改めてこの状況がよくわからなすぎてなんだこれ。
どんな気持ちでいたらいいのかまったくわからないんですけど。


これまで何人ものアイドルの入隊を遠目で眺めてきていたけれど、
いざえねねんが入隊するということにこんなに動揺するとは…えねねん……
アイドルを好きになって、K-POPアイドルを好きになって、
改めていま戸惑いのなかにいる私に追い打ちをかけるような知らせだった。




ファンに圧倒的権限があり、運営の行うビジネスまでも動かすことができる韓国のアイドル界隈にウッワとなっていたら、
ファンがどんなに誠実な対応を求めても運営は自らの保身が第一優先で、
一連の事件の「被害者」であるアイドルをひとりも守れなかった日本のトップアイドルグループ企業にもはやことばも出てこないというね。


これがいわゆる「詰んだ」という状態なのか。
はい、アイドルファンとして詰んでるんですよね。


そんなこんなでけっこうどんよりとしていたのだけれど、
その一方で『Wanna One』の最後のコンサートのライブビューイングのチケットを確保するために、
スケジュール調整とかして発売開始数分前からファミポートの前に立っていた。
そんな感じなので、もはやその行動は反射神経みたいなものだと思う。



だってワナワンの最後を見届けたかったから。



『2018 MAMA』でこの目で見たワナワンが最後だと思っていたし、
それは確かにそういうことになったのだけれど、
そのあとに、スクリーンを通して、"ワナワンの「最後」"を日本からライブビューイングで見ることができるだなんて思ってもみなかった。


Wanna One』という選ばれし11人による期間限定グループは、
ものぐさな私をつねに煽って行動に移させてくれた。


1月2週のチャートを見たら、11月に発売したワナワンのアルバムが音盤1位になっていて、
私のお金でメンバーが美味しいものを食べてくれているという実感が。
ええ、天使と会いたかったんです。察して。






ワナワンが終わってしまった。







正直、チケットを獲ったものの、ライブビューイング会場に行くのはおっくうだった。
前日のえねねんの発表もあり、かなりナーバスになっていて、
なにが不安かもよくわからないけれど、とにかく不安だった。
だって「悲しい」をわざわざ観に行くようなものだ。


でも、ワナワンの最後を見ることができて本当によかった。




泣きすぎて頭が痛いし、中継が終わったあと、
劇場のなかでは誰も言葉を発することもなく周りはみんな泣いていた。
しばらくはすすり泣きや嗚咽、それ以外なにも聞こえなかった。
私も信じられないくらい泣いていた。
それにしてもワナワンのラスコンの最中に『嵐』の活動休止が発表されたとかなんなんだ。


さすがファミポートの前に発売開始数分前から陣取り、
発売3分後には席を抑えただけあってど真ん中もど真ん中、
スクリーンが真正面という席でいろいろとびっくりするくらいダイレクトに届いた。
自分じゃ絶対に通路席しかとらないから最初はいやだなーとか思ったけれど、
まぎれもなくいちばんいい席だったよ…ありがとうファミポート。




2018年12月31日、ワナワンが解散したらしいけど本当かな?、という感じだった。
でも2019年になって今日に至るまで各メンバーのこれからが事務所やメディアによって知らされて、「解散しているらしい」くらいの感覚はあった。
それから、いろいろと勝手に考えさせられていて、もやもやしてた。


けれど、そんなもやもやを吹き飛ばすかのような、
すごく誠実な最後を見せてくれた。





7月の幕張メッセの単独ライブや12月のMAMAで見たワナワンは、
本当にきっちりとひとりひとりがそれぞれの仕事をしているという感じで、
"『Wanna One』というグループ"をメンバー個人以上に感じることができなかった。
だからか、いい意味であんなに売れているのに浮ついている様子などまるで見えなくて、
毎回毎回、ひとりひとりが真剣にステージに取り組んでいるという印象だった。
もちろん、それは本公演もなのだけれど。




でも、最後にスクリーンで見たワナワンは、完璧なワナワンだった。
彼らはワナワン以外のなにものでもなかった。




ワナワンが、最後の最後まで「ワナワンでいたい」と思っているのが、
これでもかというくらいに伝わってきてそれが本当に嬉しかった。


それと同時に目の当たりにした光景はとてもつらいものだった。
そんなワナワンが終わってしまうことを悲しまず、惜しまずにはいられなかった。
でもワナワンとファンが惜しんで惜しんで最後を迎えたというのは、
とてもとても幸せなことだと思う。
いやでもメンバーのあの姿をみて「これどうすんの…」って本気で心配なんですけど。
とりあえずオンさんはウチに来い!




ワナワンの最後は、本当に美しかったけれど、
もう二度と見たくないみたいなところも含めて本当に凄まじかった。


ラストの演出を考えたひと天才では。
ワナワンがひとりひとり美しくワナワンを終えていった、すごい演出だった。
ちゃんとワナワンが「11人」であったことがとても大切にされていた。
悲しかったし、なにより辛そうな彼らを見るのは本当に辛かったけれど、
思い返せば、全員を主役に、ワナワンとしての最後を完璧に演出していたように思える。


そんなメンバーを最後まで支えたのは、現地にいたファンの歓声だと思う。
立てなくなったり、歌えなくなったりするメンバーをあの叫びのような歓声が支えていた。



ちょっとうるさいくらいの歓声は、きっと彼らがワナワンである自らを、
最後の最後までまっとうすることができた最大のパワーだと思う。
私はライブビューイングで観ていたけれど、そこで見ることができたワナワンは、
現場で歓声を送ったファンがいたからこそ、見ることができたんだと思う。
現地のワナブルには感謝しかない。




ライブそのものは本当に充実していて、とっても楽しかった。
何度も言うけれど、いつも以上に本当に、本当の、本物のワナワンのライブだった。
だからこそ、終盤に向かっていくうちに「なんで解散するんだろ?」と、なってしまった。
Wanna One』が結成されたことに意味はあったけれど、
解散することで具体的にいま以上の何かが生み出されるかと思うと、個人的にはとくに思いつかないからだ。


私はてっきり、ほとんどが事務所からまたアイドルとしてデビューするものだと思っていた。
もちろんアイドルはもうやらないだろうなと思っていたメンバーもいるけれど。
ところがどっこいふたをあけたらソロソロソロ。


ちょうど自分がこの界隈と距離がどんどんできていくのを実感していく日々だった。
私が"まぎれもなく"大好きだったころのK-POPアイドルグループが「7年」を期に解散・脱退したりしていて、
それとまるで並行するかのように、もう「ワナワンにとってのワナワン後は"アイドル余生"なんだろうか」ということを考えさせられていた。



基本的にアイドルに関しては"私自身が楽しければいい"というスタンスだったけれど、
本当にここ一、二年くらいでいろいろありすぎて。
「アイドルにも絶対に幸せになってほしい」と、もはやプレッシャーをかけるかのように願うようになってしまっているのが、
個人的にはあまりいいことだとは思えないんだよな。


そもそもなにが「幸せ」かなんて本当にひとそれぞれで。
でも、「幸せになってほしい」という想いを勝手に押しつけるような存在に、
アイドルは自分のなかでなってしまっているんだなぁと。


ワナワンのその後の活動がほぼソロタレントとお知らせされても、
「まぁ本人が幸せなら、それを望むのであれば…」みたいなふうになってしまう。
彼らが「アイドル」であることをこちらが諦めない理由がないのである。


だって彼らの人生は彼らのものだ。


すごくイヤな言い方すると、ひとの価値観はそれぞれにせよ、
メンバーにとってワナワンがアイドル・芸能人としてのテッペンなのではということが、どうしても頭の片隅にある。
それらと向き合わなければならない彼らの辛さといったら想像を絶するものがあって、
とてもじゃないけれど穏やかな気持ちだけではいられないんですよ。


ワナワンでアイドルやりきった、と思うメンバーがいてもなにも不思議ではない。
そう思わせるようなグループだったもんな。
でもな…まさかこんな顕著にみなさんアイドル活動しなくなっちゃう雰囲気になるとか思わなかったんだよ。



で、ここで私すっかり忘れてたんですけど、
彼らはアイドルとしてデビューできるかもわからなかったんですよね。



それを思い出して青くなった。
と、いうより、そのことを忘れていた自分に青くなった。


聞いたことのないような事務所ばかりで、結局資金をはじめとしたもろもろの理由で、
ワナワンにならなかったら彼らはデビューすらもできなかったのかもしれない。
ワナワンがあまりにも売れすぎていて、そこをすっかり忘れてた。
ワナワン後に事務所からグループデビューすればいいのにと、こちらは簡単に言うけれど、
そもそもそれぞれの事務所が新しいグループをデビューさせられるのかと考えてみると、
そこ忘れてたわ…そういう世界だったわ…ってなるねん。




素晴らしいラストコンサートだった。
けれど、なんのための『Wanna One』だったのかということが、
いまいち見えないまま終わってしまった。
『I.O.I』のその後のことなども想うと『Produce101』シリーズは、
もっと考えるべきところがあるように感じる。
(なんだかんだアイズワンはうまくやれそうな気がしている)


私はただたんに『Wanna One』というアイドルグループが好きだった。
だから「その後」のことなどについては、あまり気にしたりしていなかった。
その結果、いまこうして「現実」というものにぶん殴られている。





約1年半、駆け抜けたね。




Wanna One』、ありがとう。
Wanna One』のことが好きになれてとても幸せでした。








영원히 워너원!