ミーハーでごめんね

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I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

新感染 ファイナル・エクスプレス

めちゃくちゃおもしろかった!!!!!
うまい!センスがイイ!わかりやすい!それなのにスタイリッシュ!
ちょっと理想的すぎて。後味がよすぎた。
ソークールなオープニングといい、美しい泣かせるラストといい、最高すぎました。


体感時間はあっという間で登場人物と一緒に駆け抜けているかのような、
列車のスピードで走っているかのような。
とにかく観たあとのマラソンを完走したかのような心地いい疲労感・達成感がものすごい。


ほんと、このクソ邦題つけたの誰だよ…(怒)
原題『釜山行き』のほうが断然シンボリックなのに。




ゾンビ映画といえば実写版『アイアムアヒーロー』しか観たことがなくて、
終始それとの比較ばかりになってしまうのだけれど。



そういえば『アイアムアヒーロー』のスタッフロールに韓国の方の名前が結構あったなぁ。
撮影も韓国で行われたりしていたようだし。




エンターテイメントか、リアルか。


ワンシチュエーションで、さながらゲームのように攻略していくような展開が、すごく魅せてくれた『新感染』。
『アイアムアヒーロー』は、どうなるかわからない絶望感に伴う虚無感みたいなものがすぐそばに感じられた。


「やばい、ゾンビめっちゃこわいどうしようあわわわわ」って、
映画のなかのひとたちと一緒にパニックになった『アイアムアヒーロー』だけれど、
『新感染』は、ジェットコースターみたいなアトラクションとして楽しむことができる感じ。
ゾンビも怖いと思わなかったし、エンターテイメントに徹していたし、
だからこそそこに在るドラマをしっかりと消化できた。




"描かれる「ヒーロー」に対する「ロマン」"に共鳴する『アイアムアヒーロー』。
『新感染』は「ヒーロー」がしっかりと描かれているので、まったく違う接し方になった。
前者は主人公役が大泉洋っていうのも、ものすごくリアリティが感じられるキャスティング。


主人公ソグを演じたコン・ユは見た目からしていかにもヒーローなのだけれど、
コン・ユもマ・ドンソクもめちゃくちゃ格好良いヒーローとして描かれているからこそ、
よりエンタメ感が増す。エンタメ感がすごい。ものすごい。
とくにサンファを演じたマ・ドンソクさんがカッコよすぎ!肉弾戦で先陣をきってゾンビをガシガシ打ち倒す!



パク・ジフンかマ・ドンソクかっていう。


もちろんコン・ユもカッコいい。
ワイシャツで血を浴びながらゾンビと戦う韓流スターなんて絶対にカッコいいでしょ…!
マ・ドンソクさんのワガママボディも大好きだけどさ!




「ヒーロー」の扱いにも違いがあるように、「ゾンビ」の扱いもまたぜんぜん違う。
『アイアムアヒーロー』は、身近なひとがゾンビになる様子を直視しなきゃいけない悲しさがすごかったけれど、
『新感染』はそういった場合をほぼ見せなかった。(例外アリ)
ゾンビになった身近なひとたちを「ゾンビ」というアイコンとして描かない。
どちらもドラマとしてすごくおもしろいのだけれど、ぜんぜん別物に見えるのはそういうところもあるのかも。




私は日本人で、日本の日常を生きる日本人なので、
より『アイアムアヒーロー』は、もうただただ恐怖!、というか。


断然、観ていておもしろいのは『新感染』!!!!!
もう一回観ておきたい、何度でも観たいくらいのおもしろさなので、
2017年の映画納めがこの作品で本当によかったです!