ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

アウトレイジ 最終章

個人的にはつまんなかったけれど、悪くはないと思った。
「美学」みたいなものはちゃんと見えたし、「センス」だって良かった。


ただ、


たけし、老けたな~~~~~~~~っていう。


いやまじでたけし、、、、、
なんか悟りを開いて教祖と化したロックバンドみたいだよ、、、、、、、




クールにブッ込んできたギャグみたいなところ、
あれはたぶん「センス」の部分なのだけれど、
スベッてるわけではないのに、なんかオヤジギャグを見ているかのようなね。
ギャグを見ておもしろくて笑うというよりは、
オヤジギャグを見て「寒いんだけど~(笑)」って言いながら笑うあの感じ。
たけしの「老い」をめちゃくちゃ感じさせられる。


前作『アウトレイジ ビヨンド』から5年も経っているという衝撃もさることながら、
いま思えば『ビヨンド』って超元気で超エンタメしてたんだな~~~~って。
『ビヨンド』でも漂っていた独特の「静けさ」は、今作ではまったく、まったく種類の違う「静けさ」になっていて、
そういったところどころで、それぞれの世界観のとらえ方・向き合い方・つくり方などなどの違いがハッキリとわかる。




"メインキャストの高齢化"というワードはいろいろなところで見かけてはいたけれど、
それ自体はぜんぜん気にならなくて、むしろ"リアリティのあるヤクザの「加齢」"が感じられて逆に良かった。
"病気を経て演技が変わった"と言われたりしている西田敏行と塩見三省のおふたりだけれど、
こういう言い方はよくないかもしれないけれど、それがまた"リアリティのあるヤクザの「加齢」"の象徴的なもののようなね、存在感。
この西田&塩見コンビは演技がめちゃくちゃすごいんですよ。
『ビヨンド』であんなコワモテオラオラ全開だったのに、時を経てこういう風に演技を変化させることができるのかと。
岸部一徳もすごかった~。




ここ、めっカワだったけど、
予告映像で出しちゃってよかったのかしら?



あと大森南朋がびっくりするくらいヘンテコ演技だったし、
ピエール瀧もびっくりするくらい馴染んでなかった(笑)
大杉漣も妙な浮き方してたけれど、それはそれでちゃんとキャラクターづくりになっていたので良かったと思う。
てかドラマ『バイプレイヤーズ』の主役陣の半分が揃っちゃうのね(笑)


加瀬亮みたいな若手アイドル枠がなかったのが残念~。
まぁそういうのも意図としているのでしょうが。(たぶん)




韓国も舞台のひとつなので、韓国のガールズバー(だったかな?)のシーンでは、
『9MUSES』の『Hurt Locker』のミュージックビデオがガンガンに流れていました。




相変わらず、あんまり(私が)展開にはついていけてないのだけれど、
綺麗にまとまっているし、嫌な感じはまったくしない。
アート的な感覚だって、しっかりと持っていると感じました。


でも、


それでいいのか、たけし。


と、思ってしまう。


それはそれで悪くないんだよ。
でも私はそれが楽しめなかったし、好きだとも思えなかっただけ。