ミーハーでごめんね

ヲタク気質のミーハーの忘備録。ネタバレ要注意。月別アーカイブを見られるようにしました。

横尾忠則 HANGA JUNGLE

私の日常行動範囲内の町田にある美術館で、なんと!
横尾忠則の展示があるということでかなり鼻息荒く向かいました!
あの糸井重里も小田急線に乗ってわざわざおとずれたそうで。
とはいえ、場所は駅から結構離れていて帰りのことを考えるとげんなりするような、
うねる超絶坂道を超えた先に町田市国際版画美術館はありました。ぐったり。


自然いっぱいの緑にかこまれた最高のロケーション。
すぐそこには公園があり、天気もよかったので、
ランチはテラスでおもいっきり太陽を浴びつつ子供たちが水遊びしたり自電車やボードで遊んでいるのを眺めながら、おいしくいただきました。
これだけでももう満足。




まずね、


展覧会のタイトルが『HANGA JUNGLE』っていうのが超最高。


展示作品の多くはシルクスクリーン作品だったのですが、
はたしてそれらが「版画」なのか、私はちょっといまでもよくわかっていないのですね←
でも「これはHANGAだから」と、言われたら、
黙って「これはHANGAなんだ」としっかり受け止めることができる、
「HANGA」という新しいスタイルの作品群たちのパワーが凄かった!!!!!
そして、それらがはびこる展示室はまさしくジャングル!!!!!圧巻でした!




横尾忠則の個展は世田谷美術館での『冒険王・横尾忠則』以来なのですが、
つい先日の草間彌生展のときにもちょこっとだけ記しているように、
変わらずこちらを奮い立たせてくれるパワーが充満していました。


横尾さん(っていうとどうしても最近はキスマイ感が・笑)の作品は、
横尾さんの内にある創作意欲と表現意欲が炸裂していて、それが本当に凄まじい。
己のなかに常にあるそれらを、そのときそのときの横尾さん独自の手法でアウトプットしているのが生々しいほどによくわかる。
だから、制作時期によって作風がおもしろいくらいバラバラ。
けれどそれぞれの熱量が凄まじいので、そこから見えるのはまっすぐな制作・創作意欲。
だから、それらはとても純度の高いものに感じる。
保守的にならず、自分の表現を追い求めて、常に新しい方法で完成にたどりつくその過程も、
どの作品からも清々しいフレッシュさを感じる理由なのかもしれません。
展示されている作品は絶妙なラインを攻めるものを含めて、総じてとてもハイセンス。
っていうかめちゃくちゃカッコイイ!!!!!


躊躇なく過去の自分の作品を用いて再構築し、
見たことのあるあの作品もこの作品も「HANGA」として新しい作品にしてしまう。
その潔さはめちゃくちゃ気持ちいいです。
そしてそれら「HANGA」のソリッドでシャープな質感は、
激しいタッチの絵画とは正反対のクールなものです。


『冒険王』では、"画家・横尾忠則"の、
とにかく「描く」ことへの探究心と情熱をこれでもかとぶつけられたのですが、
今回の展示はそれとはまったく違ったものに触れたような気がします。


時系列に並べられた作品からは横尾さんのきょうに至るまでの「変化」が、
えげつないくらい浮かび上がっていた。
そういった意味でこれまで私が持っていた横尾忠則像から脱した、
新しく知る横尾忠則像がきょう生まれました。
そうして、作品をつくるそのたびに、自らのクリエイティビティを研ぎ澄ませてきた横尾さんの姿を想いました。




横尾さんの凄さといえば、いつの時代もその独特な表現が評価されて、
かつ受け入れられてきていたことですよねー。
それも含めて、その人生まるごと「才能」だと思います。




今回の展覧会は、なんと太っ腹なことに全作品撮影OK!
撮影可能な展示が増えているとはいえ、
ここまで著名なアーティストのこの規模でそれって本当にすごい!
私がアートシーンから遠ざかっているあいだにこういう傾向になってきているのでしょうか?
ただでさえ敷居が高そうな「アート」というものが気軽にシェアできるのは、
アート界隈にとってもきっとプラスのはずです。


でも、個人的には「ぜんぶ撮っていいよ!」って言われると、
どうしても撮ることばかりに気を取られてあんまり展示そのものには集中できない(笑)
展覧会の空気や、雰囲気とかも感じて持って帰りたい派なので、
この前の草間展みたいに一部に制限してくれるくらいがちょうどいいかな、と思います。わがままで申し訳ない。




同時開催されていたミニ企画展『11人のポップ・アーティスト』展は、
横尾展のちょうどいいおいしいデザートのようなボリュームの展示。
ポップ・アート全盛期のニューヨークをフィーチャーし、
なんと天下のアンディー・ウォーホルやロイ・リヒテンシュタインなどの超有名どころから、
私の大好きなジム・ダイン(ジム・ダインとの出会いとなった名古屋ボストン美術館は残念ながら閉館してしまいましたね・涙)の作品などもありました。
こうやって世界の歴史的なアートをちょこっとつまめる感じがすごくいいですよね。
ただちょっと簡素すぎる風ではあったけれど(笑)




横尾展の物販ではマスキングテープ全3種をお買い上げ(笑)
だってすごくカワイイのですもの!草間展はマステのデザインを見習ってください!




このあいだの草間彌生展といい、横尾忠則展といい、
いまなお第一線に超絶カッコいい生きる現代アートそのもののようなひとが存在していて展覧会が開催されるということも、
ニッポン・クリエイティブの大きな財産のひとつですよね~。
ふたりとも、ものすごく格好良いです。
人生の大先輩でもあるふたりに、なおも新しい世界をまだまだ見せてもらっています。
また、このふたり、まったく作品制作に対するスタイルやスタンスが異なっているのもおもしろいです。


最近はすっかりアートへの反応が鈍くなってしまったけれど、
短期間のうちにこうして素晴らしい展示に赴くことができて、刺激をもらえて。
本当に、すごくすごく楽しいし、すごくすごく嬉しいです。