ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

「推しメン」が「スペオキ」っぽい件。

ジャニーズ迷子は絶賛継続中です。

「ジャニヲタ」というスペックを持っていない私は、いまその戸惑いの真っ只中にいます。

そんな状況は、おそらくほとんど変わっていません。


年末年始の『ジャニーズ・ワールド』が催された期間は、
物欲に身をまかせることで乗り切ったものの、
いま現在、ツイッターのタイムラインには『滝沢歌舞伎2016』と『ジャニーズ銀座2016』のレポがあふれており(先週までは『Sexy Zone』のツアーもあって地獄だった)、
楽しみながら、ぐっと(いろいろ)我慢している状態です。




いまいちばん日常的に摂取してるアイドルは「ジャニーズ」で間違いないです。


そんなジャニーズ初心者から見ると、
ジャニーズは入り口はとても多く用意されているのに、実際は"閉じられた"大帝国という印象を受けます。
その帝国は「ジャニヲタ」になればきっと快適なジャニヲタライフが待っているはず。
だってみんな楽しそうなんだもん。


けれど、私は「ジャニヲタ」になれそうにない。




ジャニーズを好きになって1年くらい経ちました。
いちばん衝撃的だったのは「インターネット」の代わりに「雑誌」での情報がいかに重要であるか、ということです。
だって推しメンが"3月に車の免許とっててみんなで箱根に旅行してた"なんて、
アイドルヲタ的には超ビッグトピックなのに雑誌のインタビューで読んで初めて知ったもん。


ジャニーズの雑誌攻勢は本当に凄い。
SNSなどを中心にインターネットで「情報」が飛び交う現代に、いまだ紙モノとしてそれらを取り扱う。
逆にいうと、「雑誌」が売れることでジャニーズ側の各出版社への圧力にもなっているんだろうな~と容易に想像できます。




そんな確固たる帝国を築いているジャニーズには隙がなく、
かといっていまさら様式を勉強する気にもならないくらい巨大で複雑な世界。




もうそろそろバレているでしょうが、
私が「推しメン」と称していたのは平野紫耀(しょう)くんです。


ところが。




推しメン、めっちゃ推されてる。




どうやら、彼はジャニー喜多川氏の「スペオキ」っぽいのです。




我ながら気がつくのが遅い。
まったく、なぜいままで気がつかなかったのか。




決定打となったのは、博多座版『ジャニワ』の単独主演

ジャニーズJr.平野紫耀博多座舞台で最年少主演


ジャニーズ事務所ジャニー喜多川社長が手掛ける舞台「ジャニーズ・ワールド」が、初めて福岡・博多座に進出することが4日、分かった。


公演名は「ジャニーズ・フューチャー・ワールド」。主演には、ジャニーズJr.平野紫耀(19)が抜てきされた。昨年8月に「HKT48 指原莉乃座長公演」を行った指原莉乃(当時22)の記録を抜き、同所での最年少座長が誕生する。

うすうす感じてはいたけれど、確信したのは、やっぱりコレでしょ!


"SMAP事変"当時にも姿を現さなかった(入院してたらしい)ジャニーさん自らが、
このニュース会見に同席したというではないですか。




そもそも、私がジャニーズにハマったのは、
平野紫耀くんが推されていた状態であったことが大きい。




推されていれば、それだけメディア等で目に入る機会も多いのです。


「スペオキ」とは"スペシャルお気に入り"のこと。
これまでの大抜擢に次ぐ大抜擢からはジャニーさんが(リアルに)生きているうちにできるだけ"彼に手をかけたい"というのが伝わってくる。
そりゃもうあからさまの推されっぷり。こわいくらい。




私は長らく、48グループの宮澤佐江ちゃんを推しており、
不遇にぶち当たるにつけ、モンペと化し、負のエネルギーを放出させてきました。
そんな佐江ちゃんは48グループを卒業し、そのなかでの序列という「しがらみ」から解放されたと同時に、
ファンである私も佐江ちゃんにまつわるストレスから解放されることになりました。


ジャニーズ界隈では「推しメン」は「担当」ということばに値すると思うのですが、
ジャニヲタでない私にとっては「担当」という言葉は、やっぱりちょっと名乗れない。


さらに、ここにきて「推しメン」とも呼べないような状態になっています。




なぜかというと、あまり推していないから。
なぜかというと、私が推さなくても推されているから。




推す期間が長ければ、応援する気持ちが強くなるのが通例かと思います。
だけど、こちらが推す前に、推されるのです。推されてしまうのです。
こうなると、私個人としては「応援」という概念がなくなっていってしまうのです。


わかりやすく言うと、




ジャニーさんより、推すことができない。




いやいやジャニーさんと張り合ってどうするって話なんですけど(笑)、
「アイドル」を推すときってそのくらいのエネルギーが必要だと思うのです。
そのエネルギーがまったくわいてこない。


「応援」するという行為が宙ぶらりんになった結果、
いまの私は"平野紫耀くんに軸足を置きつついろんなメンバーのおいしいところをつまみ食いする"というDDオバケになってしまいました。
あの子もかわいい、この子もかわいい。
『ザ少年倶楽部』に出演するメンバーを中心に、デビュー組であろうがジュニアだろうがおかまいなしの雑食ぶりです。
好きなメンバーを挙げたらキリがないくらいです。




48グループやK-POPで鍛えられたアイドル沼に対する危険察知力が働き、
いまだに"ジャニーズの現場には「行かない」"という選択肢を示し続けています。


それもいつまで続くのか。




「ジャニーズJr.」という先が見えないその立ち位置は緊張感のあるものです。
つい先日もわりとメジャーだったジュニアがふっと姿を消し、
地下アイドルになった様子を眺めていました。




ところが、平野紫耀くんは目下、デビューまっしぐらといわんばかりに推されている。




でも、こうやって、ひとりで推されていても、
前例がタレントごとにバラバラ・まったく不明瞭であるため、いまだ不安定。
そしてこれまで触れてきたどのアイドルコンテンツよりファンが介在しないこのスペオキシステムは、私には不気味で仕方がない。
また、彼が推されれば推されるほど、推されていないメンバーにも、想いを馳せてしまうようになりました。


どんなアイドルより深い闇のなかにある「ジャニーズ」という未知との遭遇に、
ただ傍観者であることしかできない歯がゆさに、複雑な気持ちでいる最中です。