ミーハーでごめんね

ヲタク気質のミーハーの忘備録。ネタバレ要注意。月別アーカイブを見られるようにしました。

ヘルタースケルター

学生だったときに原作漫画を読んで、怖くて怖くてしょうがなかった思い出が。
そんな個人的にも衝撃的だった漫画作品が、監督・蜷川実花、主演・沢尻エリカ、で映画化。


見ごたえのある映像作品になっていました。
演出やカメラワークも凝っていて飽きさせません。ちょっとチープだけど。
ぼんやりと、映画『ブラック・スワン』に似ていると思いました。
想像通り、ふしぶしで蜷川実花色がかなり濃く、彼女の作風を知ってしまっているせいでそれが結構鼻につきました。
その影響でかなりファンシーなシチュエーションが多いけれど、ハードな内容なので今回はちょうど良かったのかも。
そんな世界観のなかでも原作の怖さを壊していないのが凄い。
原作漫画では(うろ覚えだけど)淡々とした感じに恐怖感を煽られたけれど、
今回の映像化ではスピード感のあるテンポのいい展開が効果的に作用していたように感じます。
抽象的なイメージカットもアクセントに。


リアリティが無く、(悪)夢物語のよう。
上っ面しか描かれていなかったけれど、
それが主人公・りりこの存在する芸能界という消費されるコンテンツを際立たせていました。
脚本はイマイチだっだかなぁと。結構セリフがスベっていた印象。
それでも作品自体が芯の通っていたものになっていたのは豪華キャストによる演技力が支えていたからです。


主人公りりこを演じる沢尻エリカは文句無しにりりこを演じきっていました。
いろいろな媒体で監督や共演者が「『りりこ』という役柄に入り込みすぎていて心配になった」と発言。
納得の迫真の演技でした。
ただ、りりこは比較的に今のメディアでの印象における『沢尻エリカ』に近い気がします。
女優・沢尻エリカのファンなので、今回のりりことは180度違う役もできる沢尻エリカの実力をもっと見たい!と思いました。
今の状況が、なかなか彼女が女優の仕事をするにあたってスムーズに進まないことがもどかしい。
マネージャー羽田役の寺島しのぶとその恋人役の綾野剛カップルがとっても良かった。
寺島しのぶはさすがとしか言いようがないのだけれど綾野剛ってばあんなに演技できるのね、びっくり。
羽田は原作より年齢が高めだったけれど、それがフワフワしそうな物語の重しになっていました。
(ただ寺島しのぶが35歳っていうのはちょっと無理があった気もするけど。)
ライバルのこずえ役は水原希子ではなく佐々木希のような典型的な赤文字雑誌系モデルを起用してほしかったなぁ。
水原希子は雰囲気が異質すぎて(褒めてる)…本作のなかでは悪い意味で浮いていました。
オネエのヘアメイクさんがまさかの新井浩文で面食らいましたよ!
でも新井浩文だったからこそ、アクの強いキャラをバランスよく、映画に馴染ませることができていたのかも。
あんなに優しいオーラを漂わせることができるようになったんだ、としみじみ。
大森南朋はキーマンながらかなり演技が寒かったです。。残念。。


作中での撮影シーンのセッティングや登場媒体のディレクションがニナミカワールド炸裂。
メディアミックスや有名業界人が多数見切れるのもかなり萎えます。
そのチラつく内輪で映画つくってます感が全体的に安っぽく感じられて残念でした。


なかなか終わらない、何層にも重なったラストは技アリ。一気にストーリーに厚みが。
作品の勢いをそのままに、エンドロールのBGMがハードなミクスチャーロックなのも凄く格好良かった!