ミーハーでごめんね

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I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

LUPIN the Third -峰不二子という女-

アニメ『ルパン三世』の峰不二子をメインにした新シリーズ、音楽を菊地成孔が手がける、
ということでかなり楽しみにしていました。
先に公開されていたモノローグを用いたオープニングアニメーションがまぁ素敵。
なかでも旋律に乗せたタイトルシーンは完璧です。


全体の印象としては、狙い過ぎの格好つけすぎ。
演出が挑戦的で、一話ごとにしっかりと工夫を凝らしている点は好印象。
オープニングも含めて田名網敬一のアニメーション作品を思い出しました。色彩的な面でも。
たまに作画がえらく雑だったりしたけど(笑)
けれど、自ら大人向けだと謳う作品は大人向けではない、それ自体が幼稚だから。


前半は本当に酷くて。
ストーリーは悪くないんだけど、とにかく不二子を脱がしておけばいいだろ的な。
それがお洒落なんですよ、アートなんですよ的な。
中盤はかなり盛り返して終盤にかけては面白かったし、引きこまれました。
なんだけど、ラストはどうしたのあれ。
結果的に峰不二子を描くにあたって必要なエピソードかなぁ?、少なくとも尺が長すぎた印象しかない。


なるべく自分の持っている『ルパン三世』の『峰不二子』のイメージとは別物だと
割り切って見るように心がけてはいたものの、さすがにキツくなってくる。
やっぱり慣れ親しんだイメージはどうしたって大切なのです。
ストーリーの終盤でどんどんシリアスになっていく不二子がどんどん厳しくなっていきました。


オリジナルキャラクターのオスカー警部補はパタリロ系耽美少年。
ストーリーのアクセントに一役買っていたものの最後の最後には存在自体がうやむやになってしまったのが残念。


声優陣は次元大介役の小林清志さん以外はオリジナルキャストが総入れ替え。
それが最初は違和感があったけれど、見ていくうちに逆に次元の声だけ浮いて聴こえてきてしまうように。
慣れって不思議です。


ルパン一味の出会いをじっくりと追うことができたのは凄く貴重でした。
あと客観的に見て一番リアリティーの無いキャラクターは五ェ門だと確信。
五ェ門可愛いよ五ェ門。