ミーハーでごめんね

ミーハーでごめんね

I AM LOWBROW, AND I'M SORRY.

お母さん、娘をやめていいですか?

さながらお化け屋敷。
「ひ~~~~~!」「きゃ~~~~~!」「こわい~~~~~!」と、
ぎゃーぎゃー騒ぎながら数々の出来事に戦慄し、存分に楽しませていただいておりました!




もうなんか、スムージーがこわい。




スムージー、トラウマになりそう(笑)


とってもおもしろかったです!
「モンスターホームドラマ」と謳っているだけあり、サスペンスを通り越してもはやホラー。
各話、パンチの効いたエピソード満載で、怖いのなんのって!人形!
そして毎回タイトルが秀逸。7話の『出口なし』とか最高です。




ロケ地が宮澤佐江ちゃんの第三の故郷(なのか?)の名古屋だそうで!
名古屋は佐江ちゃん関係なく何度か訪れたことがあった地なので、オアシス21などの登場も多く、高まりました!




ドラマのお目当ては"俳優・柳楽優弥"でした。
彼が"波瑠×斉藤由貴"、の母娘と、いったいどういう風に接するのだろう、という程度の軽い気持ちで見始めたのでした。
柳楽くん、とってもうまかったです!
私はほぼ『アオイホノオ』新規ということもあり、そのあともエキセントリックがすぎる役柄ばかりだった彼が、
これまでとは間反対の「普通」にカウントされる役を演じているのが新鮮すぎました。
そんな「普通」の男がごく自然に異常な物語に巻き込まれていく。
まぁキャラクターの意固地な性格ゆえ自ら巻き込まれていってる感もあるんだけど(笑)
けれど、今回演じた松島という男も、なかなか演じることのできるひとはいないと思います。
基本的にはすごくチャラくて軽い。でも説得力のあるたくましさと頼もしさを馳せ持つことでこのドラマにヒーローとして存在します。
それでいてそれを「普通」に演じることってなかなか難しいと思うのです。
演技力はもちろん、ルックスや声をはじめとした柳楽くんのスペックに"「普通」のヒーロー"を演じるがゆえの嘘くささがまったくないんですよねー。
例によってイカれた母娘関係に振り回されるわけですが、驚異のメンタリティでそれをどっしりと受けとめる役どころ。
それを見事に演じていました。めっちゃ格好良かったです!


斉藤由貴のヤバすぎる母親・顕子(あきこ)の演技は圧巻でしたね。
若づくりに見えないのに若すぎる美しい少女のような風体もさることながら、
中身まで半分無垢な子供のようで、そして半分は女であるという絶妙なバランスを巧みに演じ分けていました。
ツヤツヤした瞳と肌が逆に怖さを増長させます。


波瑠も難しい立場の娘・美月(みっちゃん)をしっかり演じていました。
もうみっちゃんがかわいそうでかわいそうで(涙)
でも、「かわいそう」が泣かせるものではなく、サスペンスやホラーの方に向いたのは、
波瑠ちゃんの持ち前のか弱くない(褒めてます)雰囲気があってのことなのかなぁ。
絶望的な状況に置かれながら、どこかつねに健やかな印象がありました。


大好きな麻生祐未も含め、ほかのキャストもとってもよかったです。
寺脇康文の情けないっぷりも味がありました。
石井杏奈ちゃんは売れっ子ですね~。次に出演するNHKドラマの宣伝にもちゃっかり出演。
『仰げば尊し』で彼女を知ったので、「あの部長がグレた~!」とひと騒ぎしたり(笑)
キャスティングはばっちりでした。




設定もストーリーもすっごくおもしろかったんですが、




ですが。




最後の最後、ものの10分足らずでズコーーーーってなりましたね。本当に惜しかった。
ハッピーエンドであること自体に文句はないけれど、
なんならこちとら皆殺しレベルのバッドエンドも覚悟して最終回に臨んでいたわけですよ。


と~~~~んだ肩透かしくらったわ。
これがいち私という視聴者の真のバッドエンドなのだろうか。




どう考えても尺が足らない。




なんなんだあの突然の顕子の改心は!!!!!
そこに至るまであと最低でも3時間以上は必要でしょうよ!!!!!納得いかん!!!!!


娘のことはよくわかった。最終回までみっちりやったからね。
でも母親のことはわかんねーよ!だって!ものの!10分足らずですよ!




顕子のゆがんでしまった部分は、顕子だけが悪いわけではない。
母である自分自身が、自分の母から受けたものだってじゅうぶんに理由になる。
けれど、確信をついたかのようなみっちゃんの「私はママじゃない!」や「私に嫉妬してるの?」というキラーフレーズも結局曖昧なまま流れていってしまった。
ラストの揉み合ったときのスムージーのくだりのセリフも本心なのかまったくわからない。


顕子のあの明らかにオカシイ行動の数々の直後、
まるで記憶が飛んでいるかのような何事もなかったかのように笑顔でキャッキャと振る舞うスイッチにも、もう少しフォーカスしてほしかった。


本来なら、それらは謎のままでもいいのかもしれない。
けれど、今回のようなラストに至ったからにはそれだけの心象風景を描く時間がないと、もやもやしてしまう。
「顕子」という母親・女はそういう人物だった。「顕子」をもっと知りたかった。


そんな「顕子」を演じた斉藤由貴は本当に本当に凄かったです。




と、ラストは「ほへぇ…?」って変な声出ちゃうくらい消化不良でしたけれども、
個人的には「親子とは」とかまじめに考える余地のないくらいお化け屋敷的エンタメで、
見ごたえありすぎました。サンキュー、NHK

ラ・ラ・ランド

ネタバレしますね。
つらかった。


しつらえはさながら"「オトナ」のファンタジー"。
だからこそ"「オトナ」のつらさ"が振りかかってきたように感じたのかな。




最初からド派手なミュージカル炸裂で、
一曲目(?)が終わった直後は立って拍手したいくらい感動的でした。多幸感。超ハッピー。
音楽・音響も素晴らしかったのだけれど、それに負けじとカメラワークがものすごかった。
驚異的な長回しもさることながら、まさかの手動でカメラをぶんぶん回したり、
まさかのクレーンの一発撮りだったり、このご時世に、超アナログ!超アナログの超パワー!
映像と音楽がかけ合わさったときに発せられるパワーを久々に映画館で観た気がします。
音も画もとにかく華やか!パワフルできれい!エンタメ!大好き!
観るなら絶対に映画館で!、と推します。


パワーのある演出に反して、ストーリーは結構シンプル。
そこは個人的には良かったと思います。
だからこそ、余計なことを考えずにスクリーンに没頭できました。
脚本が映画オリジナルというのも、いいですよねぇ。


あえて「ロケ力」、と言わせてもらうけれど、
さながらアニメ的に美しいロケーションが現れて、そこはやっぱり規模が違うなぁと感嘆。
以前、同監督であるデミアン・チャゼル氏による『セッション』を観ているのですが、
監督が(相当)若くしてこの規模の映画を取り扱える力量にも改めて驚いています!




ただ、登場人物の描写が甘すぎる。
登場人物自体も結構甘く感じたので余計にそれは思いました。
だからストーリーの弱さもごまかせないというか。惜しい。
肝心の、主人公ふたりが惹かれ合う様ですら、ちょっとよくわからない(笑)
アカデミー賞がちょうど昨日行われたこともあり、オスカーオスカー騒がれていたけれど、
そのへんの甘さが気になってしまったので、
個人的にはまぁちょっとそこまではいけないわなぁと納得。


主人公ふたりは、エマ・ストーン(ミア)の存在感に対して、
ライアン・ゴズリング(セブ)はちと負けていた印象。(演技が云々ではなく!)
この没個性な感じがリアリティを生むのか、否か。
『セッション』同様、この監督はさえないヲタク男子を描くのがうまいのかな。
『セッション』でのJ・K・シモンズが怖すぎたので、
今作でもでも突然怒鳴りだすんじゃないかとどきどきしてた(笑)(怒鳴りません)




男も女も夢を叶える。
けれど、男と女は結ばれない。




そのつらさはファンタジーで構成されているからこそ、余計に現実を突きつけられるようで、
この苦(にが)みはやっぱり「オトナ」に向けたものだと思います。


ミュージカルシーンも不自然ではなくシームレスに繋がっていてよかったです。
唐突な場面もあったかもしれないけれど、それをも「演出」に昇華していました。
終盤はシリアスなシーンが続くものの、最後で大爆発するので、
観ているこちらもくすぶっているものから解放される爽快感・気持ち良さがありました。




けれど、それはタラレバの夢だった。




つらい。




こういうことって現実世界で結構あると思うんです。
「もし」を想いながら、それを受け止めて自分のなかにしまい込む。
それは年齢を重ねることで、より濃度を増していく。
かくいう私も、無理矢理忘れようとしていたことをえぐり出されたようで、とてもまだまだ「オトナ」は名乗れないけれど、すごくつらかったです。
これも人生、と割り切れる"ホンモノの「オトナ」"になるにはまだまだです。
私はまだ不自然なほどカラフルでポップなファンタジーにしがみついていたい。


とってもとっても楽しかったから、
そのつらさもとってもとっても身にしみます。


見るひとによって感じ方がまったく違うであろう、
どんな人生を歩んできたかがわかってしまうであろう、『桐島、部活やめるってよ』的な作品です。
とても良い映画でした。




そして流れるようにテレビドラマ『カルテット』第7話を見たのだけれど、
まるでそれは『ラ・ラ・ランド』みたいだった。なんて日だ。

'17 JAPAN CONCERT Say the name #SEVENTEEN in 横浜アリーナ

"一度でいいからライブを見てみたいアイドル"のうちのひと組だった『SEVENTEEN』。
昨年の初単独来日公演は残念ながら参加することができませんでした。
だって当時の人気ぶりで中野サンプラザってキャパ小さすぎでしょ!


そんな私ですが、ついについに!
SEVENTEEN』のライブに参加することができました!


せぶち、はじめまして!です!

しかも個人的に大好きな横浜アリーナで!




ペンライト・パンフレット、そして会場限定のリボンチャームも無事に購入。
ペンライトは重い!懐中電灯みたい!
パンフレットは読み応えありそうなのでこれから読むのが楽しみ。
(ポストカードはパフォーマンスチームでした)
さすが、メンバーが13人もいるだけあってグッズ数もそれなりに多いので、
グッズ販売売り場が遠い&広い(笑)


座席はチケット確保が遅かったこともあり、上から数えたほうがはやい天空席でしたが、
東京ドームの天空席を経験しているし、前回の横アリでの『f(x)』のライブで奇跡のアリーナ席を経験をしたこともあり、
なんとなく距離感がつかみやすかったというか。
見切れ席にならない程度の下手側メインステージすぐ横の位置だったので、
メインステージはよく見えるし、会場全体がよく見わたせる、個人的には良い環境でした。



このお写真でいうところの右側のスタンドの一番手前くらい。




SEVENTEEN』に関しては、歌がうまい、ダンスがすごい、などなどの、
ステージパフォーマンスのクオリティの高さは前提の話です。




念願の、せぶちコン。




SEVENTEEN、最高でした。




なんというか、国境を越えたわ。
確実にアイドル観が変わったし、衝撃的だった。


"アイドルのライブ"というよりは"エンターテイメント"でした。
アイドルやK-POPが苦手なひと、せぶちをを知らない人にも見てほしい。
ぜったいに楽しいから。


横浜アリーナはせぶちの単独ライブ史上最大のキャパの会場なのだそう。そしてその初日。
そんな彼らはテンション高め、気合いもりもりでした。




それなりの席だろうと想像していたので、できるだけ会場の構成を知っておきたいと思い、
先に行われた神戸公演のレポ等で「花道ナシ」・「ムービングステージ使用」ということは知っていました。


けれど、実際にあのカラット棒(この呼び方どうなの・笑)のライトの海に高く高く浮かぶように移動するムビステは、
まるで本当に会場と一体となっているかのようで、なぜか私が感極まって早々に半泣き状態でした(笑)



ムビステがあいだの通路を4往復もします。



夢のような光景でした。


最初は花道ナシか~、なんてちょっとがっかりしていたのだけれど、
せぶちは群舞が活きることを利用してムビステで全員でパフォーマンスすることに注力していたのがほんとうに効果的だった。
あの歌唱とダンスのキレ・群舞の勢いと迫力はなんなんだ。末恐ろしい。
そして、全員が全員、それなりにちゃんとしっかり歌ってしっかり踊れるんですよね~。




あと、本当にムビステ効果も大きいと思うけれど、
せぶちのライブは観客のひとりも置き去りにしない!!!!!!!
どこまで自分たちでやっているかは謎だけれど、楽曲含むパフォーマンスにメンバー全員の意思が感じられる。
そんなメンバーそれぞれが観客をまるごと包み込むような姿勢だったように感じられました。


楽しませよう、というよりは、素直に、真摯に「いま」という瞬間に向き合ってる感じ。
それがまた初々しくて愛らしくて、すごく好感が持てました。


もちろん、ボーカル・ヒップホップ・パフォーマンスの各チームのパフォーマンスも、
大人数グループならではの個々のメンバーの見せ場になるわけですが、
それぞれのチームパフォーマンスからは自信と信頼と誇りに満ちあふれていて、
そんな3チームがひとつになったときの爆発力が凄くないわけないのです。

群舞も大迫力でお見事だったし、メンバーを曲ごとに13人から選抜してパフォーマンスできるのはせぶちの強みですよね~。
セットリストもそれらを活かしながら緩急のあるもので飽きさせません。


私はというと、掛け声がまったくわからなかったから一緒に歌っていました(笑)
せぶちってなんか掛け声むずかしくない?




ムビステ以外にも、演出がとにかくよくできていて、ライティングや効果もものすごかった。
銀テープ発射はもちろん、スモーク・垂れ幕・はなびら・炎などなど、一曲一曲の演出を大切にしていました。



チームごとのたった一曲のためにこの演出。


なんとなくK-POPアイドルのライブのステージって簡素なイメージなのだけれど、
(ほぼエッセムアイドルの現場にしか行ってないからかも…)
ムビステ含め、「横アリでやれること全部やったったわー」、っていう豪華さでした。


映像は『VM Project』さんですかね?
アイドルのそれにありがちなだらだらしたものじゃなくてすっごくシャープでオシャレで格好良かったです。
(どうして音盤のデザインはアレなんだろうか…)



!!!!!


観客の入る前に、いちばんうしろの席からメインステージを見たのだそうです。
そんなことも彼らの今日のパフォーマンスのモチベーションになっているんじゃないかな。




個人的にせぶちって、ちょっと子供っぽいイメージがあって、
「若者のもの」という先入観があったのだけれど、どっこい。
みんな色気がめちゃくちゃ凄くてどきどきしっぱなしでした。
それは子供のそれじゃなかった。超セクシー。


ひとりひとりがキラキラしていて、
改めて彼らはステージの上に立つべき存在なんだな~と思いました。
ペンライトのぱんちゃぱんちゃよりも輝いていたよ、せぶち。


メンバーのなかでもいちばん印象が変わったのはドギョム。
親しみやすいイイヤツなイメージがあったのだけれど、オーラのあるイケメンでした。
普通に話す声がイケボだし。なんだよーしらなかったよー。
歌唱もすごくパッションがあってエモいとはこのことかと。
そしてふいに見せる表情が男らしい!
どちらもインターネットでは見たことのないものでびっくりしました。
みんな総じて格好良かったのだけれど、じゅんぴのオーラたるものもズバ抜けて凄かった。


違う意味で意外だったのはウォヌ。
ウォヌは勝手にビジュアル担当だと思ってたんだけど、彼、ラップうまいと思います。
ラップのこととかサッパリわからないけれど←
活動曲ではどうしてもクプスやバーノンにおいしいところ持ってかれちゃうけれど、
チームごとの曲ではガッツリ歌ってくれたのでそのスキルに驚きました。
ミンハオの透き通るような綺麗な高い声も、ライブでしかあまり聞けないのが惜しい。
ウジくん、活動曲でみんなをもっとつかってやって~><




MCは韓国語がメインだったけれど、そんなのは問題なく楽しめました。
どのアイドルグループにもMCにはスングァンはひとりは欲しいと思う(笑)
ミンギュの愛されワンコっぷりがすごく可愛かったし、
(アンコールのノースリーブTシャツから見える二の腕がたまらんかった)
スングァンはワンコの暴走もしっかり笑いをとりながら軌道修正するし最高だった。
ジョンハンもいい感じにMCでは遊んでいて。
ただ、やっぱり人数がいるのでおとなしいメンバーはMCでは「そういえばいたよね!」ってなっちゃうのがまたかわいいんだよな(笑)
通訳は私でも知ってるお馴染みの根本さんかな?声が根本さん。


ホシくんの愛嬌が炸裂!
ふだんのホシくんをあまりよく知らないのだけれど、もうハイな状態がずっと続いていて一瞬一瞬の喜びをすぐさま表さないといてもたってもいられないような(笑)
髪型が左サイド刈り上げでビジュアル確変しててかなりイケてましたよ、最初ホシくんだってわからなかった!
ホシくんが「カラットちゃん」って!!!!!言うんだもん!!!!!
通訳さんが「エスクプス」を!!!!!噛むんだもん!!!!!最高だ!!!!!
ミンハオとちょこっとだけ恋ダンスも披露してくれました。


MCも中だるみ感がまったくなくて、必然的なタイミングで訪れるので、
ライブのスピード感を失うことがなくてとても良かったです。
これも大人数グループのなせる技ですかね。




あっという間の約2時間半。


ライブでの、『SEVENTEEN』は、本当に美しかった。
そして、本当に素晴らしいパフォーマンスでした。


メンバーが口々にこんな大きな会場で大勢のお客さんのまえでステージに立てたことに対して「夢でした」・「夢みたいだ」と。
ペンライトの光で埋め尽くされた絶景に終始感動していた様子でした。
あのウジくんでさえ「夢のようだ」と。
私は彼らがいままでどんなキャパで単独ライブをやってきたかよく知らないけれど、
彼らの"初めての光景"のひとつになれたことが本当に嬉しいです。



素敵な時間をありがとう、『SEVENTEEN』。




VCR(Boom Boom)
1.Boom Boom(Remix ver.)
2.No F.U.N
3.Shining Diamond
MC
4.Chuck
5.Rock remix
MC
HIPHOP TEAM-
VCR
6.Check In
7.Man to sae
8.Fronting(Remix ver.)
9.Drift Away
-PERFORMANCE TEAM-
VCR
10.WHO
11.OMG(Remix ver.)
12.High Light
13.Still Lonely
-VOCAL TEAM-
VCR
14.20(Japanese ver.)
15.When I Grow Up(Remix ver.)
16.Don't Listen Secretly

17.Popular Song
18.Fast Pace
MC
19.Pretty U
20.Adore U
21.Mansae
22.Very Nice

VCR
EN1.Laughter
EN2.Beautiful
EN3.Love Letter(Japanese ver.)
MC

沈黙‐サイレンス‐

遠藤周作による原作未読+スコセッシわからん状態でなんとなく観た本作。
エンタメどっかんどっかんな映画が好きなので、
決してタイプの映画ではありませんでした。
全編トーンがあまり変わらないので、やや退屈でもありました。
例え残虐なシーンがあったとしても、まったく揺さぶられない。
でもそれがすごく効果的で、常にこちらをフラットな目線でいさせてくれる。



でも驚いた。


漂う空気、気候や湿度や温度が日本のそれそのものだった。


ものすごいリアリティがあった。
リアルに感じられた。
本当にそれがすごかった。




心だけじゃだめ、形式にこだわるかの時代を想った。
日本人以外の監督が描く日本にこんなに「日本」という国のかの時代を感じさせられるとは思わなかった。
本当に海外のひとが撮ったのか疑うレベル。
最近の邦画における日本人が描く「日本」の滑稽さはなんなんだろうとも思う。
これは不思議な感覚だった。


画づくりに対するこだわりはビシビシ感じた。
最小限の音の選び方からも鍛錬された映画づくりなのがよくわかった。
非英語圏の日本ながら雰囲気で"英語を扱うことに違和感のない状況"がしっかりと提示されていて、説得力があった。


原作にはかなり忠実だそうなので、それに引っ張られた部分も大きいかもしれない。
そうとうな原作へのリスペクトがあったと思われる。
マーティン・スコセッシ監督が構成から練ったそうで、
日本を描くにあたって"日本を映像にする"ためにかなり勉強したと思うし、いろいろと趣向を凝らしたのだと思う。
だって本当に何度も言うけど日本人以外が撮ったとはにわかに信じがたい出来なんだもん。
なんてったってロケ地は台湾だし!えー!




キチジローが好みのキャラクターすぎて、窪塚洋介が最高だった~!
浅野忠信のいやらしい演技も冴えていた。(褒めてる)
日本人キャストのカタコト英語も逆にリアリティがあって個人的にはよかったと思う。
さすがスコセッシ監督のお眼鏡にかなっただけあって錚々たる布陣だった。
そこに小松菜奈ちゃんがいたことはたぶんこの映画のいちばんの謎。
主演のアンドリュー・ガーフィールドくんはストイックな激シブの演技で魅せてくれました。




ラストが惜しかったかな。
そこ、そんなにわかりやすくしちゃっていいの?って感じ。
作品の濃度が一気に薄くなった気がします。
また、ラストへ向けての終盤の展開も悪い意味で淡々としすぎていて、力尽きた感が。
でもその淡々さが、無力感や絶望感の演出になっていた気がしなくもないのでこれはこれでよかったのかな。(どっちだよ)


「沈黙」というタイトルには最初は違和感があったものの、観終わればなるほど。
救いであるはずのもののそれが残酷なものに変わるその静かな時間は、
エンドロールで痛いほど突き刺さった。

篠山紀信展 写真力 THE PEOPLE by KISHIN

2016年は、なんと首都圏の美術館・アートギャラリーに一度も行かなかった。わお。
単純に"美術館欲"(なんじゃそりゃ)がすごく低下してしまったがゆえだと思う。


そんななか、今回重い重い腰を上げて今回の篠山紀信展に行ってまいりました。


つい最近まで品川で開催されていた別の紀信さんの展示にも惹かれていたのですが、
この怠惰な美術館欲がゆえ、たどり着くことはありませんでした。
いまになって後悔しております。


話を戻して。




実は、この展示、2012年にすでに見に行っているんです。




そのときの会場は東京オペラシティアートギャラリー。
当時はこんな大規模巡回展だったなんてまったく知らなかった(笑)


展示作品はアナウンスどおり、ほとんど一緒。
それは承知のことだったのでそれに関してはとくになんとも思いません。
展示作品が同じなのに、どうして2017年になって、また赴いたのか。
それは煽り文句である"「空間」vs「写真」"というのに強く惹かれたからです。

この展覧会は美術館の大空間と圧倒的インパクトのある写真との戦い。
つまり空間力VS写真力のバトルです。
鑑賞ではなく体感!是非ご自身の体をその空間の中に浸してみて下さい。
横浜美術館でお待ちしています。/篠山紀信

横浜美術館/展覧会概要


ジョン・レノンとオノ・ヨーコのキービジュアルはもちろん同じ。
いかんせんけっこう前のことなのでぼんやりとしか覚えてないのですが、
展示の構成もほぼ変わっていないと思います。




ただ、


「空間」も「写真」もとにかくでかい!これが"鑑賞ではなく体感"!!!!!




また、さすが厳選された写真なだけあって、前回と同じ作品でも退屈さ皆無でした。
会場がスケールアップし、写真のプリントもサイズアップしているように感じ、大迫力!
同じ作品とはいえ、このサイズを変容させることができるというのは、プリント作品の大きな強みですよねー。
(作品サイズが実際に変化していたかはわかりません)
展示されていた「写真」は「空間」に負けることなく、鮮やかに存在感を放っていました。
見ていてとっても気持ちがよかった!
「ドキュメンタリーを避けてきた」(のちに東日本大震災はそんな紀信さんを動かすのですが)というだけあって、
華やかに有名人たちがでっかく「写真」に写されているわけだけれど、
そんな「空間」には今日のように展示室がやや混雑しているくらいの様子のほうがよく似合っている。
何も考えずに、老若男女問わないその敷居の低さも大好きです。




作品・展示の感想は2012年に展示を見たときといい意味で変わりません。

敷居が高くなく、ミーハーでキャッチーななかにしっかりと芯や強さが感じられた良い展示だったと思います。
展示の構成や展開も、シンプルかつダイナミックなのでストレートに伝わってきます。
真っ向勝負の展示。

「俺はこれだけの時代と時代の象徴の目の前に立ってシャッターを切ってきたんだぜ!」と言わんばかりのドヤドヤな展示が心地よかったです。

撮影スタイルも真っ向勝負。
被写体との距離をあえてとったり、計算したり、定めなかったり、探り探りだったり…そういったカメラマンが多いなか、
篠山紀信は被写体と"人対人"のガチンコの撮影ができる貴重なカメラマンです。


そして、その一瞬を切り取る。


シャッターを切ることで被写体にぶつける何かが、そのまま跳ね返ってくるわけではなく、
しっかりと被写体自身から発せられて返ってくる。
だから作品が明るい、強い。
ひとの顔って、身体って、本当に凄い。そしてそこから発せられるパワーを写真におさめることのできる紀信さんはやっぱりさすがです。


美術館は大好きだけれど、
自分が年齢を重ねていくうちに、どうしても作家の思想や思考を探るようになってしまったような気がします。
それも美術館から遠ざかっていった理由のひとつです。
けれど本展の作品のパワーは、私自身のミーハーな部分をおおいに刺激されたうえ、
大空間ならではの美術館で開催されることの良さを再確認できたような気がします。




横浜美術館はコレクション展もいつも充実しているのですが、
今期は紀信展と合わせてなのか、写真をテーマにしたものでした。
逢坂館長によると、「全館写真の展覧会は開館以来、初めて」なのだそう。わお。
それも内容は紀信展とはまったく違ったアプローチ。このギャップにはしびれた~。
1部は日本の歴史「昭和」の様子を写真におさめたものがメイン。
中平卓馬・荒木経惟・森村泰昌と、近代のカメラマンの作品で締めるのも良かったです。
現役バリバリの有名(ミーハーゆえ)若手写真家の作品をあつめた写真展も見てみたい。
そういう界隈ではあんまり「ミーハー」な写真展てない気がします。


2部のアメリカから生まれたの写真作品群もそれはそれでおもしろかった。
マン・レイてアメリカ人だったのか。(遅い)




紀信展はこちらのミーハーパワーを返り討ちにしてくれるようなミーハーパワーで応戦してくれるので、二回目でも楽しいですね。
まぁ5年のときが経ったというのも大きいけれど。
もちろんミーハーさだけでなく、紀信さんのすさまじい創造力と被写体のパワーを引き出すパワーが織りなすからだこそだと思います。アッパレ。
アートとエンターテイメントに手を握らせ、鑑賞者を満足させる作家はなかなかいません。
(紀信さんが「写真」を「アート」と認識しているかはわかりませんが)

TWICEの日本デビューで明らかになる?、「K-POPだから」の正体。

ついに!


ミサモ凱旋じゃ~~~~~!!!!!!!!


『TWICE』の日本デビューの足音が聞えてまいりました!
渋谷109には予告なくデカデカとポスターが貼られ、多くのひとがそれを目撃しております。




K-POPだから」。




そうやってワクをつくって、
そのなかで「だから」好き・嫌い、と判断しているひとも多いと思います。
私もそのうちのひとりです。たぶん。




"「K-POPだから」という理由でK-POPを好んでいるひと"は、
当ブログではわーわー言っているビジュアルクリエションの精度の高さや、
日本のロリ文化と真反対の成熟した容姿のほかに、
なにより、歌唱・ダンスのレベルの高さに重きをおいている層が多い印象があります。


日本人メンバーがいるのに、なぜかTWICEには"日本人の女の子のアンチ"が目につきます。
それらの多くはたぶん自分が好きなK-POPボーイズアイドルと触れ合う機会を自分と同じ国籍の年齢の近い女の子が得ていることへの嫉妬から生まれているのだと思います。
オマケにそんな彼女たちがK-POPの本場でバカ売れしている事実も、そりゃ~アンチからしたらおもしろくないわな(笑)
そんな"TWICEをよく思わない日本人のファン"がここぞとばかりに指摘するのは、
歌唱・ダンスのスキルがほかのK-POPアイドルに比べて低いということです。


けれど「K-POPだから」、K-POPファンの多くには受け入れられている。
チャッチーな楽曲や振り付け・美しい容姿にも関わらず親しみやすい雰囲気は、
いま現在のK-POPシーンに新しい風を運んでいるのだと思われます。
もう、本国・韓国でめちゃくちゃ大人気。


「レベル」や「スキル」を擁するガールズグループは、日本のJ-POPシーンにはすでに存在しています。E-girls』とか。
(逆にTWICEのデビュー時には「"ニッポン・ギャル感"がちと強い」と記しています
けれど、それらがいくらK-POPに似たビジュアルアプローチをしてもなかなかK-POPフォロワーには届きません。
それは単純に彼女たちが「K-POPだから」のワクに入らないからだと思います。
そのほかにもいくつか"K-POPをモチーフにした和製ガールズグループ"がつくられました。
それでも"K-POPをモチーフにした和製ガールズグループ"の評価は"K-POPをモチーフにした和製ガールズグループ"のそれにとどまりました。
そんなことからも、多くのK-POPファンは「K-POPだから」、K-POPが好きなんだろうなぁ、というのが個人的な雑感です。


間逆の反応、"「KPOPだから」という理由でK-POPが嫌いなひと"も、
もちろん、た~~~~~くさんいます。




そんななかでの、『TWICE』の日本進出。
どちらにしてもいままでに前例がないのが、やっぱり、




日本人メンバーがいる、しかも3人も。



ミ!



サ!



モ!


「ミサモ」こと、ミナちゃん・サナちゃん・モモちゃん。
彼女たちがキーだと思います。


"「KPOPだから」という理由でK-POPが嫌いなひと"たちが、
自分と同じ国籍・日本人のメンバーがいることにどういった反応をするのだろう。
反応うんぬんのまえに「K-POPだから」という理由で見向きもされないかもしれないけど。




いったい『TWICE』はどんな活動展開をしてくれるのだろうか。
接触イベントはやるのだろうか。イベントはやらずにリリースとライブに専念するのか。
はたしてTWICE=K-POPアイドルを日本活動をきっかけに好きになるひとはいま現在いるのだろうか。


新たな日本とK-POPのかけ橋であり、
日本のいま現在のK-POPの人気の度合いをはかれるのは、
日本人メンバーを3人も擁する"『TWICE』の日本活動"だと思うのです。
はたしてそこに「K-POPだから」は存在するのか。




私は以前、「K-POPだから」のなかでさらに「日本人だから」という身内意識で、
TWICEを熱心に応援する日本人ファンを不思議に思っていた時期
があります。
それらの反応に、同じ日本人である私自身のアイデンティティーのようなものがさわざわしたのです。
しだいにそれらは「慣れ」とともになくなっていったのですが。


『TWICE』の日本活動で、日本人でありK-POPファンの私の持つそれらに対する自意識が、
すご~~~~~く過剰になる気がします(笑)
そんなソワソワ感も含め、日本デビューを待ちたいと思います。

続・「ヒジンさん問題」。−それでも私はアイドルのパワーを信じる−


「ヒジンさん問題」とは。


それは、あるミュージックビデオにブチ切れたときにコメント欄で生まれたことば。

SMエンターテイメントの「アイドル」とその「ディレクション」に関する、ヒジョーにナイーブな問題である。

と、SMエンターテイメントのアートディレクター、ミン・ヒジン女史にまつわるもの。
前回はヒジンさんが一時期乱用していた「引用」についてブチ切れた(笑)




当ブログでさんざん文句言われまくっているSMエンターテイメントのミン・ヒジンさん。
(好きな方には本当に申し訳ないです!)


肩書きがいつの間にか"ビジュアル&アート室の「室長」"から「本部長」に変わっていた。
こちらでも触れたとおり、映像媒体も含めたトータルでのビジュアルディレクションも務めるようになったヒジンさんは、
いまはクリエイティブディレクターとしての仕事のほうが多いくらいなんじゃないか。




そんなヒジンさん。
最近はもはや所属タレント全員を手掛ける勢いで仕事をしまくっているあまり、ズバリ、

アートディレクターの「作家性」という点では出尽くしてる感が否めない。

と、いうような状態が続いており、




「最近のSMエンターテイメントって、ぜんぶ似たようなビジュアルじゃね?」前回




と、2017年1月時点、似て非なるものが「同じ」に見えてくるひとが続出。
さながらゲシュタルト崩壊


個人的にはここ最近のヒジン作品に対しては、
むしろ「ヒジンさんらしくない」と、思うくらいだった。
イライラしたり、悔しくなったり、そういった負の感情はなくなっていたからかもしれない。
そういったものを呼び起こすのが私にとっての「ヒジンさんらしい」作品なのだろう。




"『SHINee』や『f(x)』のイメージをつくりあげてきたひと"と、ファンも多いけれど、
それ以外のタレントにも同じようディレクションを施すようになり、
「新概念」というふんわりとしたコンセプトを持つ新人グループ『NCT』にいたっては、
まだグループの輪郭ができる前にそのなかに放り込まれてしまったようなかたちに。
それに対して「NCTが失敗したらミン・ヒジンのせいだ」と、言うひとまで現れたようで、おいおい、と。




それは違うだろう、と。




結局のところ「アイドル」の評価は「アイドル」自身が掴み取るもので、
それがアートディレクションに左右されているうちは、まだアイドルが未熟で、
ヒジンさんのせいにしているうちはまだファンもアイドル自身に満足していないからなのでは、と。


ただ、やっぱりひとりの人間がつくるものが似るのは仕方がない。
たぶんヒジンさん当人はまったくの別物をつくっている意識だと思う。


NCTがいまいち弾け切らないのはビジュアルディレクションだけが理由でない、絶対に。
だって先輩タレントはヒジンさん関係なしに評価されている。
むしろ、タレントそのものがヒジンさんにインスピレーションを与えている事例だって数多くある。


これは、「ファン」が、"SMエンターテイメントの「ミン・ヒジン」というクリエイター"が手掛けているアートディレクションのことを、
知りすぎているがゆえの、「呪い」のようなもの
だと思う。
それだけ"「ミン・ヒジン」だから"が有名であるということだ。




私は『VIXX』や『SEVENTEEN』も大好きだけれど、
彼らのビジュアルディレクションが好きだと思ったことはほとんどない。
ステージのパフォーマンスに強烈に惹きつけられるから好きなんだ。
そういうものをアイドルに見せてほしい。
例えば、それはステージパフォーマンスでなくてもぜんぜんいいわけで。


もちろん、"アイドルを売る"ためにはスタッフの力量も問われる。
でも私は、そういったものを越えていくアイドルのパワーを信じている。




"アイドルのアートディレクション"について議論が起こる、日本にはない現象が羨ましい。
それは身近な「デザイン」にアイドルファンのティーンまでもが苦言を呈することができるくらい、"関心がある"ということ。
なんというインタラクティブなコンテンツ、K-POP